愛知鋼株が急落、今期業績悪化は予想以上-中部の電力供給不安映す

トヨタグループの特殊鋼大手、愛 知製鋼株が急落し、3カ月ぶりの日中下落率を記録した。会社側は16 日に今期業績予想を公表、愛知県で有数の電力消費企業とあって、電 力供給問題の不透明感から事前のアナリスト予想値を大きく下回る結 果となり、失望売りが増えた。

株価は一時前日比5.4%安の510円まで下げ、日中下落率は3月 15日(16%)以来、3カ月ぶりの大きさを記録。午前10時30分時点 で、東証1部の値下がり率の上位に並ぶ。

同社の発表資料によると、今期(2012年3月期)の連結営業利益 は前期比36%減の90億円にとどまる見込み。上期(4-9月)はサ プライチェーン問題による自動車生産の減少が響くほか、鋼材事業で の設備投資による減価償却費が、初年度として30億円増加することも マイナス要因となる。ブルームバーグ・データによる事前のアナリス ト予想では、震災後に営業利益を100億から120億円としている向き が多かった。今回の会社計画はアナリスト予想を下回る結果となった。

同社経理部の小川正路氏は、「自動車メーカーは震災で影響を受け た上半期の減少分を、下半期の大幅増産で取り返そうと考えている」 と指摘。一方で、同社は「愛知県で電力消費量の上位5位以内に入る ほど電力消費が多い。電力会社からの節電要請があれば対応する契約 になっている」とも話した。電力供給に対する不透明感から、「自動車 メーカー側の下期の増産分を業績予想に織り込んでいない」と、小川 氏は説明している。

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