シェール層掘削技術、フランスで初の禁止法成立か-世論の激しい抗議

米エネルギー会社、トリアドー ル・リソーシズのクレーグ・マッケンジー最高経営責任者(CEO) が、パリ周辺のシェール層での原油生産について楽観的な見方を示し たことから、同社の株価は1月に過去最高値を付けた。シェール層の 一部はエッフェル塔の地下にもある。

その半年後、フランスは世界で初めて、水圧破砕と呼ばれる掘削 技術の利用の禁止を検討している。この技術はトリアドールの成功に 不可欠だ。ナスダック株式市場の同社の株価は高値から3.77ドルに 最大79%下落。3億7400万ドル(約300億円)の時価総額が失われ た。

トリアドールはトルコやハンガリー、ルーマニアで保有していた 資産を売却し、2009年に本社をダラスからパリに移転。パリ周辺で他 のどの探鉱会社よりも多くの土地を確保し、共同出資企業の米ヘスと ともに掘削開始の準備を整えていた。フランスで水圧破砕が禁止され れば、トリアドールはプロジェクトを完了することができなくなる。

CKクーパー・アンド・カンパニーのアナリスト、ジョエル・ム サンテ氏は「トリアドールにとって良い状況には見えない」と指摘。 「シェール層からの原油抽出では水圧破砕に代わる技術はない。現時 点でトリアドールができるのは調査への参加だが、それは数年間かか る可能性もある」との見方を示す。

トリアドールのマッケンジーCEOは、禁止法が制定された場合、 パリ盆地の開発でどのような戦略を取るかについてコメントを控えた。

仏議会が先週発表した調査リポートによると、米国で広く利用さ れている水圧破砕に対し、「世論の激しい抗議」があるため禁止が検 討されている。このリポートは、フランス国内ではなく、米国での土 地や水の汚染や地震のリスクに関する調査結果に基づいている。水圧 破砕では砂や化学薬品を注入した水を高圧で岩に噴射し、原油やガス を抽出する。

法案は今月、仏議会で審議され、7月に可決される可能性がある。

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