米国債:上昇、ギリシャのデフォルト回避を悲観-10年債2.93%

米国債相場は上昇。10年債 利回りは今年の最低水準に下げた。国際通貨基金(IMF)がギリ シャ支援継続の意思を表明しているが、同国がデフォルト(債務不 履行)を回避するには相当の困難が伴うとの観測が広がっている。

ギリシャのパパンドレウ首相は、与党議員らに緊縮策の支持 を訴えた。これに反応し5年債が上昇した。朝方フィラデルフィア 連銀が発表した同地区製造業活動が予想外に縮小したことも、債券 買いにつながった。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーのチーフ債券スト ラテジスト、ケビン・フラナガン氏は、「ギリシャがまだ不安定な 状況で、資金は米国債へと流れ込んでいる」と述べ、「経済統計は どちらかと言えば、予想よりも軟調な結果が続いている」と指摘し た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後4時4分現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(b p1bp=0.01%)下げて2.93%。同年債価格(表面利率

3.125%、2021年5月償還)は11/32上げて101 21/32。

10年債利回りは昨年12月1日以来の最低となる2.88%を つける場面もあった。2年債利回りはほぼ変わらずの0.38%。一 時は0.34%と、昨年11月5日以来の水準に下げた。

5年債利回りは3bp下げて1.52%。前日は14bpと 2010年6月以来で最大の下げを記録した。

MOVE指数上昇

ボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプショ ン・ボラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は前日、

85.90と、4月8日以来の最高に上昇した。

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のレーン委員 (経済・通貨担当)は、ブルームバーグのインタビューで、IMF と緊密に連絡を取った結果、ギリシャが最新の財政緊縮策を法制化 しさえすれば、週末の緊急会合で120億ユーロの融資実行を決め られると確信していると述べた。

IMFのキャロライン・アトキンソン対外関係局長は電子メ ールで、「支援策に基づく融資を全額確保する方向で交渉が進んで いる。次回のユーロ圏財務相会合(ユーログループ)で前向きな結 論が得られるものと見込んでいる」と述べた。

ギリシャ内閣改造へ

ギリシャのパパンドレウ首相は内閣改造を表明したが、詳細 についてはまだ何も明らかになっていない。前日のアテネでの抗議 運動に対し、警察隊は催涙ガスを使って排除にあたった。

この日の欧州債市場でギリシャ2年債利回りは30%を突破し た。

米国2年債と同年限金利スワップのスプレッドは一時29.8 bpと、昨年12月1日以来の最大に広がった。欧州債務危機が銀 行間金利を押し上げるとの懸念が背景。

キャボット・マネー・マネジメントの債券ポートフォリオマ ネジャー、ウィリアム・ラーキン氏は、「何かしらの再編が必要な ことは誰もが理解している」と述べ、「恐怖、不安、疑問などが高まり、 自己増殖している」と続けた。

フィラデルフィア連銀が発表した6月の同地区製造業景況 指数は、マイナス7.7と、前月の3.9からマイナス圏に低下した。 同指数はゼロが拡大と縮小の境目を示す。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は7だった。

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