揺れに強いビルへ、技術磨く企業-東日本大震災受け世界で高まる需要

東日本大震災後、ビルや構造物の耐 震性能にあらためて注目が集まっており、技術を持つ企業は、日本国内 だけでなく中国など海外でも需要が高まるとみている。

建造物の耐震化技術のうち、ブリヂストンの免震ゴムは国内のほか に米国やニュージーランドでも使用されている。清水建設は水の浮力で 地震の力を低減させる「パーシャルフロート」という免震システムを開 発。米国の機械・構造物用緩衝材メーカー、テイラー・デバイセズは、 弾道ミサイルのサイロにも使う液体ダンパー(制震部材)を生産してい る。

ドイツ証の大谷洋司アナリストは、地震が起きやすい国では今後、 建築基準を強化する必要が出てくると指摘、耐震技術に強いメーカーは 恩恵を受けるとみている。

ブリヂストンの免震・制震開発部ユニットリーダー、室田伸夫氏に よると、日本では免震システムを採用したビルが約2500棟あるのに対 して、中国はまだ1000-1500棟。同社は、免震システム用のゴム「マ ルチ・ラバー・ベアリングス」で国内シェアの約半分を握る。室田氏は 中国では耐震技術が急速に浸透しており、需要はいずれ日本を抜くとみ ている。

テイラー・デバイシズのダグラス・テイラー社長は、電子メールで 取材に答え、2012年末までに生産能力を倍増する計画を明らかにした。 中国や台湾、韓国を含めたアジアでの注文は今年5月までの1年間です でに前年比65%伸びている。同社の技術はクアラルンプールの88階建 てのビルや、メキシコ市の57階建てのビルなどにも使われており、同 社長は大地震はないと従来思われていた国でも、今後考え方が変わるだ ろうと指摘する。

ダムや道路など社会資本の補修・補強技術を持つ日特建設の屋宮康 信取締役はインタビューで、「鉄道、発電設備、港湾などで耐震のスピ ードが速まるだろう」と述べ、東京電力など電力会社や鉄道会社からの 問い合せを受けていることを明らかにした。日特建設の株価は年初来約 2倍に上昇、テイラー・デバイシズも12%上昇している。

--取材協力:Julie Masuda,Mike Firn, Kanoko Matsuyama Editors:Kenzo Taniai,Tetsuzo Ushiroyama

桑子かつ代 Katsuyo Kuwako +81-3-3201-8311 kkuwako@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先:

Andreea Papuc +852-2977-6641  apapuc1@bloomberg.net

大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE