NY外為:ユーロ大幅安、ギリシャのパパンドレウ政権が支持失う

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロがドルに対し約6週間で最大の下げとなった。欧州連合(EU) によるギリシャ救済第2弾実施をめぐり加盟国間の意見調整が難航。 同国ではゼネストが行われ、経済システムが麻痺(まひ)、パパンド レウ政権は弱体化している。

ユーロはスウェーデン・クローナとノルウェー・クローネを除く 主要通貨の大半に対して値下がりした。クローナとクローネは商品相 場の下落を手掛かりに売られた。経済成長に関連した資産の需要も後 退。ニューヨーク連銀管轄地区の製造業活動の縮小が嫌気された。ポ ンドは対ドルで値下がり。5月の英失業者数の増加幅が市場予想を上 回ったことを受けた。

バークレイズの外為ストラテジスト、サラ・イエイツ氏(ロンド ン在勤)は「欧州そしてギリシャをめぐっては懸念材料が数多くある」 とし、「野党の動きから分かるのは、政権が推し進める緊縮財政策や 一段の民営化の点で同じ考えを持っていないとみられることだ。これ は懸念すべき状況だ」と加えた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで1ユーロ=

1.4181ドルと、前日の1.4440ドルから1.8%安。一時1.4156 ドルと、5月27日以来の安値を付けた。下落率は一時2%となり、 取引時間中としては5月5日以降で最大の下げ。

ドル、円

ユーロは対円では1.2%下げて1ユーロ=114円80銭(前日 116円23銭)。ドルは対円で0.6%上昇し、1ドル=80円96銭 (前日は80円49銭)。一時81円06銭と、6月2日以来の高値を 付けた。

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は、この日フラ ンクフルトでの記者会見で、ギリシャの債務危機が銀行セクターに波 及する脅威が域内の金融安定に対する最大のリスクだとの認識を示し た。

先物ブローカー、MFグローバル・ホールディングスのアナリス ト、ジェシカ・ホバーセン氏(ニューヨーク在勤)は「何らかの解決 が必要だ。ギリシャをめぐり不透明な状況が長引くほど、ユーロには マイナスとなる」と指摘。「ユーロはさまざまな通貨に対し幅広く下 落するだろう」と続けた。

ユーロの下落予想

シティグループのテクニカル分析によれば、ユーロは3週間ぶり に1ユーロ=1.40ドルを割り込む可能性がある。

ユーロが5月4日の高値1.4940ドルからフィボナッチ級数で の76.4%戻しとなる1.4711ドルを突破しなかったことで、ユーロ は対ドルで3.3%下げている。シティの主任テクニカルアナリスト、 トム・フィッツパトリック氏(ニューヨーク在勤)は、この日は55 日移動平均線である1.4409ドルを割り込んだことで、ユーロは

1.3970ドルに値下がりする可能性があると指摘した。

同氏はインタビューで、「76.4%戻しを突破できなかったこと は、一段の下落リスクがあることを示唆している」と説明した。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指 数によると、ユーロは過去1週間で他の9通貨に対し0.8%下落。 ドルは1.8%上げている。

英政府統計局(ONS)が15日発表した失業保険申請ベースの 5月の失業者数は、前月比1万9600人増加した。4月は1万6900 人増(改定値)だった。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト 22人を対象にまとめた調査の中央値では、5月は6500人増が見込 まれていた。これを材料にポンドは対ドルで1.1%下げ、1ポンド =1.6194ドル。

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