日銀月報:「持ち直しの動きもみられている」-判断を一歩前進

日本銀行は15日午後、6月の金融 経済月報を公表し、足元の景気は「震災の影響により、生産面を中心 に下押し圧力が続いているが、持ち直しの動きもみられている」とし て、前月の「生産面を中心に下押し圧力の強い状態にある」から判断 を一歩前進させた。

東日本大震災があった3月の鉱工業生産は前月比15.5%低下(確 報値)と過去最大の落ち込みとなったが、4月(速報値)は同1.0% 上昇と2カ月ぶりのプラスに転じ、予測指数も5月が同8.0%上昇、 6月が同7.7%上昇を見込んでいる。

月報は足元の景気について「生産や輸出は震災後に大きく低下し、 国内民間需要も弱い動きとなった。こうした下押し圧力はなお続いて いるが、最近は供給面の制約が和らぎ始め、家計や企業のマインドも 幾分改善しつつあるもとで、生産活動や国内民間需要に持ち直しの動 きもみられている」としている。

先行きは「当面、生産面を中心に下押し圧力が残るものの、供給 面での制約がさらに和らぎ、生産活動が回復していくにつれ、緩やか な回復経路に復していく」と指摘。生産は「供給面での制約がさらに 和らぐにつれ、増加が明確になっていく」、輸出も「海外経済の改善を 背景に、増加に転じる」としている。

企業物価は上昇幅が縮小へ

設備投資や住宅投資、公共投資は「資本ストックの復元に向けた 動きなどから、徐々に増加していく」と指摘。個人消費も「生産活動 が回復するにつれて、家計のマインド改善もあって、持ち直していく」 としている。物価の先行きは、国内企業物価は「国際商品市況の動き を反映して、当面、上昇幅が縮小していくとみられる」と指摘。消費 者物価の前年比(除く生鮮食品)は「小幅のプラスで推移するとみら れる」としている。

金融環境は「総じて緩和の動きが続いているが、震災後、中小企 業を中心に一部企業の資金繰りに厳しさがうかがわれる」との見方を 維持。社債市場は「全体としてみれば、発行環境が改善し、良好とな っている」として、前月の「震災後、発行を見送る動きが一時みられ たが、このところ徐々に発行が再開され始めている」から修正した。

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