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NY外為:ユーロ上昇、対ドルで3週ぶり高値-ギリシャ支援観測

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロが対ドルで3週ぶり高値に上昇した。欧州当局者が来月、ギリ シャへの追加支援を承認するとの観測が広がり、債務再編の予想が後 退した。

月間ベースでのユーロは昨年11月以降初めて下落した。ユー ロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク 首相兼国庫相)が、欧州連合(EU)首脳は来月末までに新たなギリ シャ支援パッケージを決定する見通しだと述べ、ギリシャ債務の「全 面的な再編」を否定した。高リスク資産に投資資金が向かう中で、商 品輸出国の通貨は値上がりした。

みずほフィナンシャル・グループの米通貨セールス担当責任者、 ファビアン・エリアソン氏は、「ギリシャ問題の解決が進んだとの見 方でユーロ買いが戻ってきた」と述べ、「今のところ、市場はその日 の問題が解決したとして、前向きに受け止めている。」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.8% 上昇して1ユーロ=1.4396ドル。一時は1.4424ドルと、5月9 日以来の高値をつけた。ユーロは今月、対ドルで2.8%値下がりし た。ユーロはこの日、対円では1.5%上昇。月間ベースでは2.4% 安。この日の円は対ドルで0.7%下げて1ドル=81円52銭。

消費者信頼感とシカゴ購買部協会指数

円は対ドルでの下げ幅を縮小した。朝方発表された5月の米消 費者信頼感指数が半年ぶり低水準をつけたほか、シカゴ購買部協会 が発表した製造業景況指数が予想以上に低下したのが材料視された。

ウェルズ・ファーゴの主任為替ストラテジスト、ニック・ベネ ンブローク氏(ニューヨーク在勤)は、「シカゴ購買部協会指数と 消費者信頼感指数はいずれも失望を誘う内容だった。全般的にやや ソフトなトーンが見られる最近の米経済統計が今後も続くだろう」 と述べ、「市場ではやや警戒感が台頭している」と続けた。

ドイツの小売売上高が増加し、失業者数が約19年ぶりに300 万人を割り込むと、欧州中央銀行(ECB)が来週、年内2度目の 利上げを示唆するとの見方が広がり、この日のユーロは堅調に推移 した。

独連邦統計庁が発表した4月の小売売上高指数(インフレ・季 節調整済み)は前月比0.6%上昇。ブルームバーグ・ニュースがエ コノミストを対象にまとめた調査では1.8%上昇(中央値)が見込 まれていた。

ユーロ圏の5月の消費者物価指数(速報値)は2.7%上昇と、 2008年10月以来最大の伸びを記録した前月の2.8%上昇から鈍化 した。

日本の格付け

欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)、ECBの当局者 は、数日以内にギリシャの財政赤字削減の進捗(しんちょく)状況 について評価をまとめる。EUはそれを待ってギリシャ追加支援を 計画する考えだ。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは31 日、日本政府の自国通貨建てと外貨建ての債務格付「Aa2」を引 き下げ方向で見直しの対象にしたと発表した。ムーディーズは今年 2月、日本政府の「Aa2」の格付けの見通しを安定的からネガティ ブに変更したと発表した。

フィッチ・レーティングスは先週、日本の「AA」格付け見通 しを「ネガティブ(弱含み)」に引き下げたと発表した。スタンダ ード・アンド・プアーズ(S&P)は今年1月に日本の格付けを引 き下げた後、4月には見通しを引き下げている。

ソシエテ・ジェネラルの為替ストラテジスト、セバスチャン・ ゲーリー氏は、「世界的な景気減速リスクが十分に織り込まれ、周辺 国リスクも低下する中で、資金調達通貨は圧力を受けている。ドル に比べて円は特にそうだ」と指摘した。

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