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【M&A潮流】ソニーや富士フイルム、日本企業海外M&A主導の公算

資金2兆4000億ドル(約190兆円) を蓄える「日本株式会社」は現在、利益の押し上げを図るため、かつ てない勢いで海外における企業の合併・買収(M&A)を目指してい る。特にソニーや富士フイルムなどは、海外の案件を追求せざるを得 ない事情を抱えている。

ブルームバーグの集計データによると、今年これまでに日本企業 が行った国境を越える買収は250億ドル規模を超え、過去最高を記録 した2006年を上回るペースとなっている。戦後最高値を更新した円高 に加えて、世界3位の日本経済が東日本大震災後の影響で2四半期連 続のマイナス成長となり、この10年で3回目のリセッション(景気後 退)に陥った状況が背景にある。

国内の需要低迷によって過去5年で純資産価値を約半分に減らし た日本企業は、資金力を海外でのM&Aに向けつつある。ブルームバ ーグがまとめたデータによると、過去50年余りで最悪の業績不振に苦 しむソニーと、フィルム・デジタルカメラ部門が5年連続で減収とな った富士フイルムは、特に内部留保が多く、株主資本利益率(ROE) が低い13社に含まれる。

ハリス・アソシエーツは、そのような企業こそ買収から最も恩恵 を受ける可能性があると指摘。同社の世界株式の最高投資責任者(C IO)で、調査会社モーニングスターから過去10年を代表する最優秀 世界株式ファンドマネジャーに選ばれたデービッド・ヘロー氏は「日 本株式会社は全体として、バランスシート上の余剰資金を有効に活用 できずにいた」と分析。「円高という条件を考えれば、海外でのM&A は理にかなった選択だ」との見方を示している。

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