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ユーロ反発、中国の債券購入観測で買い圧力-株高でリスク回避後退

東京外国為替市場ではユーロが反 発。世界的な株価の反発や商品相場の上昇を背景にリスク回避の流れ が弱まるなか、中国による欧州債の購入観測を手掛かりにユーロ買い が強まった。

ユーロは対ドル相場で1ユーロ=1.40ドル台後半から一時、4営 業日ぶり高値となる1.4194ドルまで上昇。対円でも朝方に1ユーロ= 115円台前半へ小緩んだ後、一時116円36銭まで値を切り上げた。

三菱東京UFJ銀行金融市場部カスタマーグループの佐原満次長 は「基本的に中銀はドルから分散したいと思っているので、ユーロが 落ちたところでは一定の買いニーズがある」と指摘。「その代表格であ る中国の話というのはやはりインパクトがある」とし、ギリシャ問題 が日に日に悪化し、周辺国への波及も広がってきたなかでユーロもか なり売り込まれていたことから、「少しびっくりして買い戻した感じ だ」と解説した。

一方、ドル・円相場は対ユーロなどでのドル売りが波及し、1ド ル=82円ちょうど前後からドルが弱含んだが、クロス円(ドル以外の 通貨の対円相場)で円が売られるなか下値は81円67銭までとなった。

佐原氏は、きょうはユーロ・ドルにつられてドル・円でもドルが 売られているが、ドル・円の値動き自体は「おとなしく、基本的にま だ蚊帳の外という印象だ」と語った。その上で、ユーロについては、 ギリシャなど欧州の債務問題に関するうわさや要人発言に振らされや すい状態は変わらず、ユーロの反発も「どちらかというと失速しやす い」と予想。中国の話だけで「どんどんユーロが買われるかというと 微妙だ」と話した。

中国による欧州債購入観測

欧州金融安定ファシリティー(EFSF)のクラウス・レグリン グ最高経営責任者(CEO)は、EFSFが6月にポルトガル救済を 目的とした債券の発行を開始した際に、中国政府などアジアの投資家 がかなりの部分を購入する可能性があるとの見方を示した、と英紙フ ィナンシャル・タイムズ(FT)が伝えた。同CEOが25日に記者団 に語った。

ユーロは前日の海外市場でスイス・フランに対して過去最安値と なる1ユーロ=1.2271フランまで下落したが、この日の東京市場では FTの報道などを手掛かりに1.23フラン台半ばまで反発。対ポンドで も前日に海外市場で付けた3月15日以来の安値付近から値を戻した。

また、ニュージーラン・ドルは対ドルで一時、前日終値比で1.6% 上昇し、今月2日以来の高値を記録。中国の政府系ファンド(SW F)、中国投資(CIC)が外貨準備から約60億NZドルをNZのア セットに投資する可能性があると報道されたことが背景で、対円では 約1カ月ぶりの水準までNZドル高が進んだ。

カナダロイヤル銀行債券為替部の高安佳子部長は「中国が欧州の 債券を購入するという話やニュージーランドのアセットに投資すると いった話が出ている。また、きのうは株安だったがきょうは株が戻っ ており、その辺もユーロやニュージーランド・ドルなどの助けになっ ている」と説明した。

ニュージーランドのイングリッシュ財務相は26日、香港での会合 で、CICがNZ政府債に投資しても驚かないだろうと述べた。財務 相はまた、同国が4年以内に中国への輸出を倍増させる計画であるこ とを明らかにした。

株高でリスク回避一服

前日の海外市場では商品相場が反発したほか、欧米株式相場が上 昇。投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE) のボラティリティ・インデックス(VIX)は前日から4%超低下し た。

26日の東京株式相場も反発し、アジア株はおおむねプラス圏で推 移。投資家のリスク回避姿勢の緩和が意識されるなか、外国為替市場 では資源国通貨や新興国通貨を買う動きが強まり、ドルはほぼ全面安 の展開となった。

三菱東京UFJ銀の佐原氏は「今はユーロ買いがドル売りにつな がっているが、株高がクロス円の買いにつながればドル・円も上がっ てくる可能性がある」と指摘。「ドル・円もあまり下がる感じはない」 と話していた。

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