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5月23日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。各市場の終わりに英文記事へのリンクが付い ています。

◎NY外為:ドルが主要通貨に対し上昇-欧州の債務危機深刻化で

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが主要16通貨すべてに 対して上昇。欧州ソブリン債危機の深刻化で株価が下げたほか、 「恐怖指数」として知られるボラティリティ指数が2カ月ぶり高水準 となったことが手掛かり。

ユーロはスイス・フランに対して過去最安値に下落。対ドルでも 2カ月ぶり安値を付けた。イタリアの格付け見通しが引き下げられた ことや、スペインの与党社会労働党が地方選挙で大敗を喫したことが 材料視された。オーストラリア・ドルは米ドルに対するパフォーマン スが最悪となった。中国の製造業活動を示す指標が10カ月ぶり低水準 となったことを受けた。

インタラクティブ・ブローカーズ・グループのシニア市場アナリ スト、アンドルー・ウィルキンソン氏は「当社はポルトガルやギリ シャ、アイルランドから、視線をスペインとイタリアに移して、両国 の見通しを精査している」と述べた。また「商品相場に敏感な通貨に 関して言えば、中国の製造業活動は大局的に見た不安要素として浮上 している」と加えた。

ニューヨーク時間午後4時7分現在、ドルはユーロに対し前日比

0.8%高の1ユーロ=1.4050ドル。一時1.4%高の1.3970ドル と3月17日以来の高値を付ける場面もあった。前週末20日は

1.4161ドル。ドルは対円で0.4%高の1ドル=82円ちょうど(前 週末81円70銭)。

ユーロはフランに対し0.1%安の1ユーロ=1.2414フラン。一 時1.2324フランと、1999年のユーロ導入以来の安値まで下げた。 対円では0.4%下落の115円22銭(前週末は115円69銭)。

週間での下落

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指 数によると、ユーロは過去1週間で0.6%下落。ドルは0.2%高で、 安全通貨とされるフランは0.4%上げた。

株価の予想変動率の指標で恐怖指数とも呼ばれるシカゴ・オプシ ョン取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX指数)は一時 15%上昇し20と、3月23日以来の高水準となった。株式相場はこ の日下落し、S&P500種指数は1.2%安。主要7カ国通貨のインプ ライド・ボラティリティ(IV)を示す指数は2.7%上げた

欧州債市場ではアイルランドやポルトガル、ギリシャ、スペイン、 イタリアの国債が下落し、利回りが上昇した。ギリシャ10年債の利回 りは17.07%に上昇。アイルランド10年債利回りは10.88%を付 けた。ともにユーロ導入以降では最高。

見解の相違

欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、オーストリア中 銀のノボトニー総裁はこの日、ギリシャが財政健全化プログラムを計 画通りに実行する限り、ECBは同国国債をリファイナンスオペの担 保として受け入れるとの考えを示した。当局者らは先週、ギリシャが 債務の償還期限を延長した場合、ECBはもはやギリシャ国債を担保 として受け入れないかもしれないとの見解を示していた。

三菱東京UFJ銀行の為替調査部門の欧州責任者、デレク・ハル ペニー氏(ロンドン在勤)は23日付の顧客リポートで、「債務危機へ の対応をめぐり当局者の間ではなおも見解の相違があるとみられるこ とから、ユーロには短期的に依然かなりのリスクが存在する」と記し た。

英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが23 日発表した5月のHSBC中国製造業購買担当者指数(PMI)の暫 定値は51.1と、4月確定値の51.8から低下した。

豪ドルは対米ドルで1.4%安の1豪ドル=1.0507米ドル。一時

1.0479米ドルと、4月19日以来の安値を付けた。対円では1.1% 下げて86円16銭。

◎米国株:続落、欧州債務危機や世界の景気減速を警戒-商品下落

米株式相場は続落。S&P500種株価指数は2カ月ぶりの大幅 安となった。欧州の債務危機が深刻化しているとの懸念や世界的な景 気回復が減速しているとの不安を背景に、商品価格が下落したこと が背景。

フリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドやハリ バートン、キャタピラーが大きく下落。中国の経済統計で製造業の伸 び鈍化が示されたことが手掛かり。バンク・オブ・アメリカ(BOA) とシティグループも安い。スペインの与党社会労働党が地方選挙で 30年ぶりの大敗を喫したことや、格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)がイタリアの格付け見通しを引き下げたこと を材料に、欧州の銀行株が下落した流れを引き継いだ。

ボーイングは最新型ジャンボジェット機の納期が一段と遅れるリ スクがあるとのアナリスト予想をきっかけに売り込まれた。

S&P500種株価指数は前週末比1.2%安の1317.37。3月 16日以来の大幅安となり、1カ月ぶりの安値となった。ダウ工業株 30種平均は130.78ドル(1.1%)下落の12381.26ドル。

セキュリティー・グローバル・インベスターズで260億ドルの 資産運用に携わるマーク・ブロンゾ氏は「欧州のソブリンリスク継続 に関する懸念が広がるなか、市場ではリスク解消に向けた動きが続く だろう。ソブリンリスク継続の懸念でドルは上昇した。また世界的な 経済成長がピークに達したとの新たな不安もある」と指摘。「米国の 量的緩和第2段の終了が近いことや、政府支出の大幅削減見通しで、 こうした不安が増大している」と述べた。

50日移動平均を割り込む

この日の株価下落で、S&P500種は過去50日間の平均水準 を割り込んだ。テクニカル分析によると、これは一段安を示唆してい る可能性がある。同株価指数は過去1カ月余りにわたって50日移動 平均を下回って終了したことはなかった。現在の50日移動平均は約

1325.6。

シカゴ連銀の全米活動指数は4月にマイナスに落ち込んだ。4月 の同指数はマイナス0.45と、3月のプラス0.32から低下した。 同指数でゼロを下回ると、トレンドを下回る成長やインフレ圧力の緩 和を示唆する。

この日は世界的に株式相場が下落。欧州の債務危機が深刻化して いるとの懸念や、景気回復が鈍化しているとの不安が強まった。スペ インのサパテロ首相率いる社会労働党は、地方選で約30年ぶりの大敗 を喫した。緊縮政策に対する国民の反発が高まったことが影響した。 S&Pは20日、イタリアの信用格付けのアウトルック(格付け見通 し)を「ステーブル(安定的)」から「ネガティブ(弱含み)」に引 き下げた。この日発表の経済統計では、中国の製造業活動の拡大ペー スが5月に減速した可能性が示唆された。

フリーポートやキャタピラーが安い

外国為替市場ではユーロがスイス・フランに対して過去最安値に 下落したほか、ドルは上昇。代替投資先としての商品の魅力が後退し た。

銅生産大手のフリーポート・マクモランは2%安。油田サービス のハリバートンは2.2%、キャタピラーは2.3%いずれも値下がり。

BOAは1.4%安、シティグループは2.1%下落。

ボーイングは1.6%安。最新型ジャンボジェット機の第1号機 を今年半ばまでに納入するとの同社の計画にさらに遅れが出るリスク があると、アナリスト2人が指摘した。

先週IPOを実施したリンクトインは5.2%安。ベンチマーク社 のアナリストは同銘柄の下落について、この日の「市場の弱さを考慮 すれば、先週の急上昇に対する自然な反応」だと述べた。

◎米国債:上昇、欧州債危機の深刻化を警戒-10年債3.13%

米国債相場は上昇。10年債利回りは年初来の低水準付近ま で下げた。欧州ソブリン債危機深刻化への懸念や今週発表される経 済統計が景気の弱さを示すという見方が債券買いを誘った。

2年債利回りは上昇。市場は24日から実施する計990億ドル 相当の米国債入札に備えて買いが手控えられた。10年債相場は上 昇。ギリシャが財政再建策第5弾の取りまとめに苦戦し、イタリア が格下げのリスクを抱え、スペイン与党は地方選挙で大敗した。

ソシエテ・ジェネラルの米国債トレーダー、アンソニー・クロ ニン氏は「24日から供給が始まる」と述べ、「同時にユーロは持 ち直しつつある。不安はある程度、弱まり始めている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後5時6分現在、10年債利回りは前営業日比2ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)低下の3.13%。同年債(表面利 率3.125%、2021年5月償還)価格は4/32上げて91 31/32。

2年債利回りは1bp上げて0.52%。一時は0.495%と、昨 年12月7日以来の低水準まで下げた。

イタリア10年債利回りは3bp上昇して4.81%、スペイン 10年債は5.51%、一時5.62%まで上げていた。

「不安心理引き起こす」

この日の10年債利回りは一時、年初来の低水準付近まで下げ た。UBSセキュリティーズの金利戦略責任者、クリス・アーレンズ 氏は、「次から次へとニュースが出てくる。当局者の発言や格付け会 社の変更のほか、メディアの注目も高まっている。投資家の不安な心 理を引き起こし、米国債市場に波及している」と述べた。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト75人の予想中央値で は、今週発表される4月の新築住宅販売は年率30万戸で前月から 変わらずと予想されている。2月は過去最低の27万戸だった。4月 の耐久財受注の予想は前月比で2.5%減。

ギリシャのパパンドレウ政権は、欧州連合(EU)と国際通貨 基金(IMF)からの支援を維持するための歳出削減・資産売却の 新パッケージ合意に向けこの日閣議を開いた。

格付け会社フィッチ・レーティングスは、ベルギーの信用格付 け「AA+(ダブルAプラス)」の見通しを「ステーブル(安定 的)」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。

米国債入札

米財務省は24日に2年債350億ドル、翌25日に5年債350 億ドル、26日には7年債290億ドルの入札を実施する。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダのRBCキャピタル・マーケ ッツで米国債トレーディング責任者を務めるトーマス・トゥッチ氏 は、「欧州の話題はこの先も根強く残るだろう。解決策があるよう には見受けられない」と述べた。

連邦準備制度理事会(FRB)は、6月末までの6000億ドル の米国債購入計画の一環として、償還期限2018年8月から2021 年5月の米国債69億ドルを購入した。

◎NY金:続伸、欧州債務危機で逃避需要-終値1515.40ドル

ニューヨーク金先物相場は続伸。欧州のソブリン債危機を受け、 逃避先としての需要が膨らんだ。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は20 日、イタリアの信用格付けのアウトルック(格付け見通し)を「ステ ーブル(安定的)」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。成 長見通しが弱く、政府債務の減少見通しが後退したことを理由に挙げ た。フィッチ・レーティングスは同日、ギリシャの信用格付けを投資 適格を4段階下回る水準に引き下げた。ユーロ建ての金相場はこの日、 過去最高を更新した。

米ニュースレター「ガートマン・レター」のエディターとして知 られるエコノミスト、デニス・ガートマン氏は「われわれは金を商品 というよりも通貨とみなしている」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物6月限は前営業日比6.50ドル(0.4%)高の1オンス=

1515.40ドルで終了。一時は1519ドルまで上げ、11日以来の高 値をつけた。過去1年では29%上昇しており、2日には1577.40 ドルと過去最高値を更新した。

◎NY原油:反落、欧州債務危機で需要減の思惑-97.70ドル

ニューヨーク原油先物相場は反落。欧州ソブリン債危機が深刻化 し、景気減速のほか、燃料消費が減少するとの懸念が強まった。

ギリシャは財政再建策の第5弾のとりまとめに苦慮している。格 付け会社フィッチ・レーティングスは、ベルギーの信用格付け見通し を「ステーブル(安定的)」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下 げた。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は20日、イタリ アの信用格付け見通しを引き下げた。ドルは対ユーロで9週間ぶりの 高値をつけ、商品の魅力を弱めた。

ブルー・オーシャン・ブローカレッジ(ニューヨーク)のエネル ギー・デリバティブ調査部門ディレクター、カール・ラリー氏は「ド ル高が原油相場を押し下げている。さらに、ギリシャ債務危機とその 需要に及ぼし得る影響も売り材料だ」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物7月限は前日 比2.40ドル(2.40%)安の1バレル=97.70ドルで終了。11日 以来の大幅安となった。

◎欧州株:1カ月ぶり安値、債務危機悪化を警戒-ライアンエア安い

欧州株式相場は下落し、1カ月ぶり安値を付けた。スペインの 与党社会労働党が22日の地方選挙で約30年ぶりの大敗を喫したほ か、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がイタリ アの格付け見通しを下方修正したことが響いた。

スペインのサンタンデール銀行とイタリアのインテーザ銀行を中 心に金融銘柄が売りを浴びた。ドイツのコメルツ銀行は5.3%安。新 株発行で約53億ユーロを調達する計画を発表したことが嫌気された。 アイルランドの格安航空会社、ライアンエア・ホールディングスの決 算発表に加え、アイスランドでの火山噴火で大西洋路線に影響が及ぶ との懸念から、航空株が大幅安となった。

ストックス欧州600指数は前週末比1.7%安の274.78で終 了。この日の下げで年初来の上げを消した。

インベステック(ロンドン)の法人・金融機関向けデスクの責任 者、リー・マックダービー氏は、「ユーロ圏の見通しが悪化したほか、 金融市場の全体的な堅調な地合いも過去数日間でなくなった」と述べ、 「1週間を通じて発表や一段の格下げがあることから、今週はユーロ 圏債務の直近の構造にとっては重要となるだろう」と続けた。

ユーロ圏の銘柄で構成されるユーロ・ストックス50指数はこの 日、2.1%下げ2794.26。3月以降で最大の続落となった。

23日の西欧市場では、18カ国すべてで主要株価指数が低下。イ タリアのFTSE・MIB指数は3.3%安と、最大の下げを演じた。 スペインのIBEX35指数は1.4%、アイルランドのISEQ全株 指数は2%それぞれ下げた。

サンタンデール銀は1.7%下げ、インテーザ銀は2.8%安。ラ イアンエアは5.3%下落した。

◎欧州債:ギリシャなど周辺国債が下落、危機悪化懸念で

欧州債市場では、ギリシャやアイルランドを中心に高債務国の 国債が下落した。域内の債務危機が悪化しつつあるとの懸念から、こ れらの国債保証料が上昇し、ドイツ国債も買われた。

イタリア国債が下落。格付け会社スタンダード・アンド・プ アーズ(S&P)が20日に格付け見通しを「ネガティブ」に引き下 げたことがきっかけ。ギリシャとアイルランドの10年債利回りは ともにユーロ導入以後の最高に達したほか、スペインとポルトガルの 国債利回りも上昇。

一方、ドイツ国債は4カ月ぶり低水準を付けた。この日発表され た統計で、ユーロ圏のサービス業と製造業の5月の拡大ペースがエコ ノミスト予想以上に減速したことが背景にある。

ウエストLBの債券ストラテジスト、ジョン・デービーズ氏は、 債券の下落は「当局者が具体的な債務危機解決策を打ち出せないこ とへの懸念が一因だ」とし、「ギリシャにとって痛みのない解決策な どないということが鮮明になりつつある」と述べた。製造業とサービ ス業の経済データについて「成長が予想よりも急速に鈍化する可能性 を示唆している」と語った。

ロンドン時間午後5時3分現在、ギリシャ10年債利回りは前週 末比46ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

17.03%。ギリシャ2年債利回りは79bp上昇し26.25%。

アイルランド10年債利回りは32bp上げて10.86%、イタリ ア10年債利回りは3bp上昇し4.81%。スペイン10年債利回り も3bp上げ5.51%となった。

ドイツ10年債利回りは前週末比4bp下げ3.01%。米10年 債利回りは4bp下げて3.10%を付けた。

クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、ユーロ 圏諸国の国債保証コストが上昇した。CMAによれば、ギリシャ国債 のCDSスプレッドは29bp上げ1373bpと、過去最高を記録し た。アイルランド国債については14bp上昇の655bp、ポルトガ ル国債は9bp上げ649bp。イタリア国債のスプレッドは14bp 上げて174bp、スペイン国債は13bp上昇し275bpとなった。

◎英国債:上昇、10年債利回り3.31%-株安で安全需要が高まる

英国債相場は上昇。株安を背景に、安全資産とされる国債への 需要が高まった。

この日の株式市場では、ストックス欧州600指数が1.7%下げ、 FTSE100指数は1.9%安となった。

10年債利回りは前週末比4ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)低下の3.31%。一時は3.29%まで下げ、昨年12月1 日以来の低水準を付けた。2年債利回りも4bp低下し0.94%。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 楽山 麻理子 Mariko Rakuyama +1-212-617-4903 mrakuyama@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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