コンテンツにスキップする

米国債(20日):上昇、ギリシャ懸念が深刻化-株安も追い風

米国債相場は上昇。10年債利 回りは年初来の低水準に近づいた。欧州の債務危機悪化やドイツの 景気が失速するとの懸念が手掛かり。世界的に株式相場が下落した ことも米国債の買いにつながった。

2年債利回りは週間ベースで6週連続の低下。ドイツ連銀のバ イトマン総裁は、ギリシャが債務の償還期限を延長した場合、ギリ シャ債はECBのリファイナンスオペの担保として不適格になる可 能性があると発言した。ギリシャ10年債の利回りは、格付け会社 フィッチ・レーティングスによるギリシャ格下げを材料に過去最高 を付けた。

トラディション・アシール・セキュリティーズのブローカー、 ポール・ホルマン氏(ニューヨーク在勤)は、「欧州発の不安材料 は続いており、これも米国債買いを後押ししている」と分析。「こ の不透明感は終わることがないように思われる」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後4時22分現在、10 年債利回りは前日比3ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の3.15%。同年債(表面利率

3.125%、2021年5月償還)価格は7/32上げて99 26/32。

欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバーでもあるバイト マン総裁の発言は、中央銀行と政府との間に溝があることを示唆し ている。欧州の財務相会合では今週、ギリシャ債の償還期限を延長 する案が初めて提起された。

ECBではビニスマギ、シュタルク両理事もギリシャの債務再 編を否定している。

ギリシャ債の利回り

ギリシャ10年債の利回りは一時59bp上昇し、過去最高の

16.59%を付けた。独10年債利回りは6bp下げて3.06%。

フィッチはギリシャの信用格付けを3段階引き下げた。また欧 州連合(EU)当局者が検討している自主的な債務再編でもデフォ ルト(債務不履行)と見なすと表明した。

フィッチはこの日、ギリシャの格付けを「B+(シングルBプ ラス)」と、従来の「BB+(ダブルBプラス)」から引き下げた。 さらに、一段の引き下げ方向での見直し対象とした。

独連銀はこの日公表した月報で、独経済は今後数カ月で成長の 勢いがやや弱まるとの見通しを示した。「爆発的な」滑り出しとな った年初のペースから減速すると予想した。

株価下落

米株式市場では、S&P500種株価指数が0.8%安。ニューヨ ーク商業取引所(NYMEX)の原油先物6月限は1.1%高の1バ レル=99.49ドルで終了。一時2.5%安の95.99ドルとなる場面 もあった。

米2年債利回りは前日、約1カ月で最大の下げとなった。製造 業景況指数や中古住宅販売件数が振るわなかったことから、金融当 局が借り入れコストを低水準で据え置くとの観測が強まった。

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、先月の 連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、刺激策がいつ終 了するかは不明だと述べた。ニューヨーク連銀はこの日、2016年 11月-18年4月に償還を迎える米国債69億ドル相当を買い入れ た。

RWプレスプリッチのマネジングディレクター、ラリー・ミル スタイン氏は、「米国債市場で買い基調が続いている背景には、欧 州発の世界的なソブリン債リスクや、なおも続く米金融当局の国債 購入がある。また景気が減速し始めているのがより明確になってい ることも米国債が買われている理由だ」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE