コンテンツにスキップする

米国債:2年債利回り低下-中古住宅販売や製造業景況指数が不調

米国債市場では2年債利回り が2カ月ぶり低水準に接近した。製造業景況指数や中古住宅販売指 数が振るわなかったことから、金融当局が借り入れコストを低水準 で据え置くとの観測が強まった。

10年債利回りは上昇後に押し戻される展開。ニューヨーク連 銀のダドリー総裁は、景気回復が緩やかなことから金融当局はその 責務を果たせていないと指摘した。財務省が実施した10年物イン フレ連動債(TIPS)の入札では、最高落札利回りが入札直前の 市場予想を下回った。

バンク・オブ・モントリオール傘下BMOキャピタル・マーケ ッツの政府債トレーディング責任者、スコット・グレアム氏は、 「不調な経済指標が続いており、きょうは短期債が特に強くなって いる」と指摘。「市場は金融当局に注目している。経済成長への向 かい風から、当局は長期にわたり低金利を維持する方針を続けてい る。債券がこの水準にあるのはこうした理由からだ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後5時6分現在、2年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の0.52%。同年債(表面利率

0.625%、2013年4月償還)価格は2/32上げて100 6/32。 利回りは5月17日に0.51%と、3月15日以来の低水準を付けた。

10年債利回りは1bp低下の3.17%。一時3.24%と、5 月12日以来の高水準を付けた。

TIPS入札

この日実施された10年物TIPS(銘柄統合、発行額110億 ドル)の結果によると、最高落札利回りは0.887%と、入札直前の 市場予想(0.890%)を下回った。投資家の需要を測る指標の応札 倍率は2.66倍と、前回の2.97倍を下回った。間接入札の落札全 体に占める比率は40.7%。過去10回の入札の平均は41.7%。

BNPパリバの金利ストラテジスト、セルゲイ・ボンダルチャ ク氏は「入札はその規模のほか、原油の影響による市場のボラティ リティを考慮すれば、平均よりも若干良かった」と分析。その上で、 「最近の入札ほど需要は強くなく、応札倍率もベストというわけで はなかったが、とにかく乗り切った」と加えた。

ブレークイーブンレート

消費者物価の予測値を示す10年債と同年物のTIPSとの利 回り格差(ブレークイーブンレート)は2.31ポイント。前日は

2.26ポイントと、2月17日以降で最も小幅となる場面があった。

4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で3.2%上昇。 食品とエネルギーを除いたコア指数は1.3%上昇だった。

財務省は来週24日から実施する入札の規模について、2年債 が350億ドル、5年債が350億ドル、7年債が290億ドルと発表 した。発行額は前回入札と同じ。

この日発表された5月の米フィラデルフィア連銀管轄地区の製 造業景況指数は7カ月ぶり低水準となり、4月の中古住宅販売は予 想外に減少した。これらを手掛かりに2年債利回りは低下した。

5月の製造業景況指数は3.9と、前月の18.5を大幅に下回り、 拡大と縮小の境目であるゼロを辛うじて上回る水準に低下。また全 米不動産業者協会(NAR)が発表した4月の中古住宅販売件数 (季節調整済み)は前月比0.8%減となった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE