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米国債:10年債利回り、年初来の低水準-景気改善に足踏み兆候

米国債相場は上昇。10年債利 回りは年初来の低水準を付けた。4月の住宅着工件数が予想外に減 少したほか、鉱工業生産が横ばいとなったことが手掛かり。

借り入れが上限に達しないよう当局が発行を減らす中で、財務 省短期証券(TB)のレートは過去最低付近にとどまった。連邦債 務は前日に上限を超えた。財務省はこの日、1カ月物TB(発行額 280億ドル)を入札。最高落札利回りは0.025%。発行額は4月に は400億ドルとなる週もあった。ユーロ圏財務相会合(ユーログル ープ)では、ギリシャの債務返済計画の延長をめぐって債券保有者 と協議するとの考えが初めて浮上した。

ミラー・タバク・ロバーツ・セキュリティーズの債券ストラテ ジスト、エイドリアン・ミラー氏は‘、「米国では経済指標の改善が 鈍っており、欧州では債務危機をめぐる状況が一進一退している。 また財政への対応に関して不安感が広がっているため、米国債のモ メンタムは十分強気となっており、利回りは低下が続くだろう」と 分析した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後4時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下し3.11%。同年債(表面利率3.125%、 2021年5月償還)価格は11/32上げて100 1/8。

10年債利回りは一時3.10%と、昨年12月7日以来の低水準 を付けた。30年債利回りは5bp下げて4.22%。2年債利回りは ほぼ変わらずの0.52%。

住宅着工件数

米商務省が発表した4月の住宅着工件数(季節調整済み、年率 換算)は前月比11%減の52万3000戸。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト予想中央値(56万9000戸)を下回った。 先行指標となる住宅着工許可件数も減少した。

また米連邦準備制度理事会(FRB)が17日発表した4月の 鉱工業生産指数(製造業、鉱業、公益事業の生産を対象、季節調整 値、2002年=100)は前月比横ばい。ブルームバーグがまとめたエ コノミストの予想中央値は0.4%上昇だった。

モーガン・キーガンの債券資本市場部門プレジデント、ケビ ン・ギディス氏は、「これらの統計は景気回復が平坦でないことを 引き続き示唆している」と説明。「トレンドの変化は近い将来にお いてはほとんど見込まれない。少なくとも年内は難しい」と続けた。

償還期限までの消費者物価見通しを示す10年債と同年物イン フレ連動債(TIPS)の利回り格差は2.26%に縮小し、2月17 日以降で最も小幅となった。

債券のリターン

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれ ば、米国債の5月のリターンはこれまでプラス0.9%。一方インフ レ連動債はマイナス0.1%となっている。

ジャニー・モンゴメリー・スコット(フィラデルフィア)のチ ーフ債券ストラテジスト、ガイ・リーバス氏は、「米経済は成長の 減速期に陥りつつある」と指摘。「そうは言っても、基本的な成長 やインフレ期待は現在の金利水準を正当化していない。米国債相場 は、これまでの上昇を考えれば調整局面に向かうはずだ」と述べた。

6カ月物TBのレートは0.07%。過去最低は6日付けた

0.0305%。3カ月物TBのレートは0.04%で、金利がマイナスと なった金融危機の時以来の低水準付近。

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