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キャメロン英首相の緊縮政策がポンドを圧迫、英国債にはプラスに

主要10通貨で過去3カ月のパフ ォーマンスがドルに次いで最悪となっている英ポンドは、35年ぶりの 安値から回復する兆しがほとんど見られない。景気減速でイングラン ド銀行(英中央銀行)の利上げが妨げられていることが背景にある。

英中銀は今月11日、インフレ率が今年5%に加速する可能性を 示したが、金融市場では来年1月まで利上げが見送られる見通しが示 唆されている。今年2月までは今月の利上げ実施が予想されていた。 ブルームバーグの集計データによると、通貨ストラテジストらはポン ド相場の見通しを2009年以降で最も大幅に引き下げている。

キング英中銀総裁は2年余りぶりの高インフレと昨年9月末以降 2四半期連続の成長を見せていない英経済との間で板挟みの状況に置 かれている。キャメロン政権による戦後最大の歳出削減策の着手を受 けて英最大の経営者団体、英産業連盟(CBI)は先週、成長率見通 しを下方修正した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) のシニア外為ストラテジスト、ポール・ロブソン氏は「年内に1回の 利上げはあるだろうが、もっとタカ派(物価重視派)的だった予想に 対する大きな変化とはほとんど言えない。ポンドに利回りが欠けた状 況は続き、ポンドの劣勢が続くことになるだろう」と予想した。

ポンドは先週、対ドルで1%下落し、1ポンド=1.6197ドルで 終了。ユーロに対しては0.3%上昇し1ユーロ=0.8717ポンドだっ た。ブルームバーグ相関・加重通貨指数によると、ポンドは過去3カ 月で2.5%下落し、5月3日には少なくとも1975年以来の安値水準 に達した。10通貨中、ポンドより悪いパフォーマンスは3.8%下落し たドルだけだった。

一方、英経済の不振は国債相場を後押ししている。英国債の過去 3カ月のリターンはプラス4.7%と、欧州証券アナリスト協会連合会 (EFFAS)が追跡した26市場で最高だった。

インフレ調整後の10年物英国債の利回りはマイナス0.64%と、 海外投資家にポンド買いを促す誘因としては力不足。実質利回りは米 国がマイナス0.03%、ドイツがプラス0.68%。

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