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鉄鋼4社の3月期決算:1100億円の特別損失、東日本大震災で

鉄鋼4社の2011年3月期連結決算が 28日までに出そろった。東日本大震災で複数の生産拠点が被害を受けた ことで、合計1100億円程度の特別損失が発生した。これを受けて、神戸 製鋼所を除く3社の純損益は従来予想を下回った。

28日までに決算を公表した4社は、神戸製鋼のほか、新日本製鉄、 JFEホールディングス、住友金属工業。リーマンショック後に低迷し ていた鉄鋼需要はアジアの新興国を中心に回復傾向が見られ全社が増収 業績予想達成が期待されたが、多額の特別損失が発生した。

最も被害が大きかった住友金属は、主力の鹿島製鉄所の被災に伴う 復興費用や減産による販売減の影響などで620億円の特損を計上した。 同社が同日発表した復旧計画によると、費用は約1000億円の見込み。本 部文雄副社長によると、復旧は「2-3年かけて行っていく」と言う。資 金はコスト削減などにより捻出し2011年度は500億円以上を調達する。

一方、新日鉄は操業を一時停止していた釜石製鉄所の減産などで 237億円、JFEは東日本製鉄所の減産などで284億円の特損を出した。 最も被害の小さかった神鋼は30億円を経常利益ベースで計上した。

12年3月期通期の業績予想については、鉄鉱石や石炭などの主原料 価格や鋼材価格交渉が決着していないうえ、震災後の鋼材需要動向が見 通せないことから未定とした。主原料は、従来年1回の年度契約で価格 を決めるベンチマーク方式を基本としてきたが、資源会社側の要請で11 年3月期から四半期ごとに変更した。

主原料の高騰は鉄鋼各社の収益を圧迫する要因となっており、新日 鉄の谷口進一副社長は28日の会見で、鋼材価格について「おおむね1 トン当たり1万5000円程度値上げしたい」と述べ、自動車メーカーなど 需要家の理解を求めていくという。

11年3月期連結純損益(単位:億円、カッコ内前年同期比%)
社名   純損益  従来予想  震災特損 震災経常損失  通期予想
新日鉄   913     950    -237         -10~20    未定
JFE   568    700    -284         -70      未定
住金    -71    250       -620        -20        未定
神鋼    529    450         -          -30           未定
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