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郵船が9期ぶり商船三井を利益で上回る-今期は各社震災影響見込む

大手海運3社が28日発表した前期 (2011年3月期)決算は、各社黒字を達成し10年3月期との比較で業 績を大幅に改善させた。個別の業績では、日本郵船が9期ぶりに最終利 益で商船三井を上回る結果となった。同社が取り組む総合物流政策で、 不定期船事業をはじめ、一般貨物輸送事業の定期船、航空運送事業、タ ーミナル事業、物流と各事業部門がそれぞれ前の期比でプラスとなり総 合力が発揮された格好だ。

各社の連結純損益は、日本郵船が785億円の黒字となり、前の期の 174億円の赤字から持ち直した。商船三井は583億円と前の期の4.6倍。 郵船はこれまで売上高ベースでは国内最大を維持してきたが、純利益で 商船三井を超えたのは02年3月期以来となる。川崎汽船も前の期の687 億円の赤字から306億円の黒字に転換した。

海運各社は、3月11日の東日本大震災後は日本発の海上荷動きが混 乱し滞ったが、通期全体としては、欧米、アジア向けなど世界的な景気 回復に伴う荷動きの活性化や各社の経費削減努力が実った。

郵船の今期連結予想は、売上高が前期比2.1%増の1兆9700億円、 経常利益は同56%減の500億円、純利益が同57%減の340億円を見込む。 同社の磯田裕治経営委員は同日、東証での会見で、震災の影響について 「経常利益で年間200億円の減益を見込む」という。同社は中期経営計 画で自動車の運搬台数は前年並みと見込んでいたが、磯田氏は「上期の 激減は避けられない。3割近い減少になりそうだ。通期では11%の輸送 量の落ち込みは覚悟する」との見方を示した。

また、今期の配当については「第1四半期の業績発表時期をめどに お知らせする。ただ配当性向25%の目安に変更はない」と語った。現在 は未定としている。

商船三井が同日発表した今期(12年3月期)の連結業績予想は、売 上高が前期比3.6%増の1兆6000億円、経常利益は51%減の600億円、 純利益が同49%減の300億円。商船三井の青砥修吾常務は「外部環境は 極めて厳しい、強烈な向かい風だ」と現状についての認識を示す。そし て今期見通しについては「大幅な燃料価格の上昇を見込んでおり、経常 利益ベースで300億円を超える減益影響」という。震災の影響では経常 利益で50億から100億円の減益を見込む、自動車運搬以外にもパーツな どの運搬にも影響がでそうだと述べた。

川崎汽船は、今期の売上高が前期比11%増の1兆900億円、経常利 益は同94%減の30億円、純利益が同94%減の20億円としている。

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