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4月28日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル指数、08年7月来の最低-米景気減速で

ニューヨーク外国為替市場では、主要6通貨に対するドル指数が 2年9カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。第1四半期(1-3月)の米 経済成長率が市場予想を下回ったことを手掛かりに、米連邦公開市場 委員会(FOMC)が金利を低水準に維持するとの観測が広がった。

円はすべての主要通貨に対して上昇。先週の日本の対外・対内証 券売買契約統計によると、国内投資家の対外証券投資は売り越しとな った。ブラジル・レアルはドルに対する下落率が最も大きかった。同 国の中央銀行は利上げについて、当初計画よりも緩やかなペースで長 期間実施すると明らかにした。

バンク・オブ・モントリオールの為替トレーダー責任者、フィラ ス・アスカリ氏(トロント在勤)は、「ドルはかなり重圧を受けてい るようだ。市場参加者はドル売りの理由を探している」と指摘。「米 経済が向かい風に直面しているようだが、こうした向かい風は一時的 なものになるだろう。最善のシナリオは米経済がほどほどの状態であ ることだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、インターコンチネンタル取引所 (ICE)のドル指数は0.6%下げて73.116(前日は73.519)。 一時は72.871と2008年7月以来の低水準となった。

ドルはユーロに対して前日比0.2%安の1ユーロ=1.4823ド ル(前日は1.4788ドル)。一時は1.4882ドルと09年12月以 来の安値を付けた。ドルは円に対して0.8%安の81円54銭(同 82円16銭)。円はユーロに対して5営業日ぶりに上昇し、0.5% 高の1ユーロ=120円83銭。

円が高い

ブラジル・レアルはドルに対して一時1.9%安。同国の政策当 局者は、最近の利上げや信用抑制措置を考慮すれば、インフレ抑止に 向けた取り組みの「かなりの」部分はすでに実施されたとの認識を示 した。ブラジル中銀は20日の金融政策委員会で、政策金利を12% とすることを決めた。

円が上昇した背景には、先週の国内投資家の対外証券投資が 1628億円の売り越しとなったことがある。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏は、「この日の円が堅調な理由は日本企業による レパトリエーション(本国への資金還流)が活発になるとの見方が強 まっているためだ。それは円の需要を押し上げる」と指摘。「長期的 にみると、日本銀行は緩和政策を継続するだろう。それにより円は1 ドル=81-83円のレンジで軟調な動きが続くだろう」と述べた。

米GDP

ドルはユーロと円に対して下落。米商務省がこの日発表した第1 四半期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)速報値は前 期比1.8%増だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミストの予想中央値は2%増。昨年第4四半期は3.1%増だった。

ドル指数は09年3月以来の最長となる8営業日連続の低下。米 連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は前日、FOMC後 の初の記者会見で、6000億ドル規模の国債購入プログラムが6月に 終了した後も、保有証券の償還金の再投資については6月以降も継続 する方針を明らかにした。

ドル指数の相対力指数(RSI、7日ベース)は23.51と、昨 年10月14日以来の最低になった。同指数が30を下回ると、相場 が上昇に転じることを示唆する。

先進10カ国の通貨で構成するブルームバーグ相関加重通貨指数 によれば、ドルは過去1カ月間に4.6%下落。年初からは7%安と なっている。円は過去1カ月に3.4%、年初来では7.5%それぞれ 下落。

◎米国株:上昇、GDP減速より好決算重視-保険株高い

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は2008年6月以来 の高値に押し上げられた。第1四半期の実質国内総生産(GDP)は 前期よりも伸びが減速したが、投資家は企業の良好な決算内容を手掛 かりに買いを入れた。

オールステートやアフラック、リンカーン・ナショナルといった 保険会社の利益が予想を上回ったのが好感され、保険株が上昇した。 携帯電話事業者米3位のスプリント・ネクステルは6.7%上昇。契 約ベースの加入者が減少した一方でコスト抑制が奏功し、四半期損失 は縮小した。電力のコンステレーション・エナジー・グループも上昇。 原発運営で米最大手のエクセロンがコンステレーションに79億ドル の買収を提示したのが手掛かりだった。航空機メーカー大手ボーイン グは、シティグループによる株価見通し引き上げを材料に値上がりし た。

S&P500種株価指数は0.4%高の1360.48で終了。ダウ工 業株30種平均は72.35ドル(0.6%)高の12763.31ドルで終 えた。

ハンティントン・アセット・マネジメントのランディ・ベイトマ ン最高投資責任者(CIO)は、「経済が伸び悩む中で、米国企業は 非常に健闘している」と述べ、「企業利益は予想を上回っている。企 業は株主に価値付加という形で還元している。今の時点で米企業に匹 敵する投資先はあまりない」と続けた。

企業利益の見通し

S&P500種株価指数は年初から8.2%上昇。企業決算や経済 指標を背景に投資家の信頼感は回復しつつある。ブルームバーグがま とめたデータによると、4月11日以降、四半期決算を発表したS& P500種採用企業269社のうち、1株当たり利益がアナリスト予想 を上回ったのは4分の3以上。

第1四半期の米GDPは、個人消費の減速や政府支出の削減で前 期比1.8%増にとどまった。先週の新規失業保険申請件数も前週比 で増加した。

プルデンシャル・ファイナンシャルのチーフ市場ストラテジスト、 クインシー・クロスビー氏は、「この先、予想を超えるような決算を 発表するのが企業にとって一段と厳しくなるのは非常に明らかだ」と 述べた。

保険株など個別銘柄

S&P500種株価指数保険株指数は1.7%高。24銘柄のうち 21銘柄が上昇した。

オールステートは5.7%上昇、アフラックは5%値上がりした。 リンカーンは4.2%上昇した。

スプリントは6.7%高。1-3月期にプリペイド加入者は84 万6000人増加したが、より利益の高い2年契約ベースの加入者が 11万4000人減少した。ただ、前年同期の57万8000人減に比べ ると減少幅は縮小した。

コンステレーションは5.7%上昇。エクセロンはコンステレー ションを約79億ドルの株式交換で買収することで合意した。実現す れば、エクセロンは原子炉5基を取得し、電力販売で米最大手になる。

◎米国債:10年債は1カ月ぶり低利回り-GDP減速などで

米国債相場は上昇。10年債利回りは1カ月ぶりの水準に低下し た。米経済成長率が予想以上に減速し、失業保険申請件数が予想外に 増加したことが買いを誘った。

7年債入札(規模290億ドル)後は伸び悩んだ。需要が過去の 平均より弱く、プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー) の落札全体に占める割合はほぼ2年ぶりの高水準となった。米国債相 場は入札後の落ち込み分を終盤には回復した。米金融当局は前日、超 低金利を「長期にわたり」維持する方針をあらためて表明した。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオ ン(ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・ サリバン氏は、「極端な緩和策が予想よりも長期化するとの見方から 売りが手控えられている」と指摘。「入札が不調だったにもかかわら ず、比較的弱い経済指標を受けて買いが続いた」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後4時16分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の3.31%。一時は3.30%と、3 月23日以来の低水準をつけた。10年債価格(表面利率3.625%、 2021年2月償還)は3/8高の102 19/32。

30年債利回りは4bp低下の4.41。入札直後には4.45%を つけた。既発7年債利回りは5bp低下の2.66%。

7年債入札「かなり不調」

7年債入札の最高落札利回りは2.712%と、入札直前の市場予 想の2.698%を上回った。投資家の需要を測る指標の応札倍率は

2.63倍と、昨年11月以来の低水準。過去10回の平均は2.89倍 だった。

プライマリーディーラーの落札全体に占める割合は53%と、7 年債入札としては2009年5月以来の高水準となった。

海外中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める割合は2009 年5月以来の低水準となる39.1%。過去10回の平均は50.8%。 プライマリーディーラー以外の直接入札の割合は7.9%だった。過 去10回の平均は7.8%。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーディ ング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は、「入札はかなり不 調で、長期債を中心に米国債を圧迫した」と指摘。「1回の入札から 多くを導き出すものではないが、注意を促していることは確かだ。需 要がこれほど弱いことはあまりない」と述べた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、米国債の今月の投資収益率は前日までで0.7%。昨年8月以来 の最高で、今年1月以来初めてのプラス。S&P500種は月初から

2.4%高。

経済成長率2%未満

朝方は第1四半期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み、 年率)を受けて、買いが先行した。GDP速報値は前期比1.8%増 と、昨年第4四半期の3.1%増から減速した。ブルームバーグ・ニ ュースがまとめたエコノミストの予想中央値は2%増だった。

政府支出は5.2%減。1983年以来で最大の落ち込みだった。 GDPの約7割を占める個人消費は2.7%増と、前四半期の4%増 から減速した。

先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週から2万 5000件増加して42万9000件と、1月以来の高水準。ブルームバ ーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値は39万5000 件への減少だった。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダのRBCキャピタル・マーケッ ツで米国債トレーディング責任者を務めるトーマス・トゥッチ氏は 「2%未満の伸びに減速したGDPが米国債の買いを煽り、依然とし て高水準にある失業保険申請件数が火に油を注いだ」と述べた。

◎NY金先物:連日の最高値更新、ドル先安感で一時1538.80ドル

ニューヨーク金先物は連日の最高値更新。前日の米連邦公開市場 委員会(FOMC)が超低金利の継続を示唆したことから、ドル先安 感が強まり、代替資産としての金買いが活発になった。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は27日、金融 刺激を継続する考えを示唆した。政策金利であるフェデラル・ファン ド(FF)金利誘導目標は0-0.25%で据え置かれた。FRBは 6000億ドルの資産購入プログラムを予定通り6月で終了すると表明 した。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数は約年ぶりの水準に下落した。

トクビル・アセット・マネジメントのシニア・マネジング・ディ レクター、ジョン・ハサウェイ氏は、金市場について「バブルではな い」と言明。世界的に金融政策が実体経済と「かけ離れている」ため、 金価格は上昇を続けるとの見方を示した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 6月限は、前日比14.10ドル(0.9%)高の1オンス=1531.20 ドルで終了した。一時は1538.80ドルに上昇し、過去最高値を更 新した。過去1年間では31%の値上がり。

◎NY原油:2年7カ月ぶり高値、ドル安映す-112.86ドル

ニューヨーク原油先物相場は反落。ドルが2008年以来の水準 に下げたのを背景に、2年7カ月ぶりの高値をつけた。ガソリン価格 の急伸も追い風となった。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は27日、超低 金利を継続する方針と、6000億ドルの資産購入を予定通り6月に終 了する意向を表明した。これを受けて主要6通貨に対するインターコ ンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は下落した。

サミット・エナジー(ケンタッキー州)の商品アナリスト、マッ ト・スミス氏は、「ドルがじりじりと下げ、原油を押し上げた」と指 摘。「ガソリンなどの石油製品も原油の買いを促した」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物6月限は前日 比10セント(0.09%)高の1バレル=112.86ドルと、終値ベー スで2008年9月22日以来の高値。4月に入ってからは5.7%値 上がりしており、このままだと1983年に先物取引が始まって以来 最長の8カ月連続高になる。

◎欧州株:6日続伸、予想上回る利益好感-ドイツ銀とスエズに買い

欧州株式相場は6営業日続伸。ストックス欧州600指数は8週 間ぶり高値を付けた。ドイツ銀行の1-3月(第1四半期)利益が予 想を上回ったほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)が27日に低 金利を「長期にわたり」維持する方針を示したことが背景にある。

ドイツ銀はほぼ1年ぶりの大幅高。同行の1-3月利益は前年同 期比17%増加した。水処理と廃棄物処理を手掛ける仏スエズ・エン バイロメントは4%上げた。同社も予想以上の利益となった。

一方、ドイツの経営管理ソフトメーカー、SAPは1年半で最大 の値下がり。1-3月期純利益が増加したもの、アナリスト予想を下 回ったことが売りを誘った。

ストックス欧州600指数は前日比0.3%高の283.04と、3 月3日以来の高値で引けた。先月16日に付けた年初来安値から8% 戻している。

センパー・コンスタンティア・プリバトバンク(ウィーン)のフ ァンドマネジャー、フィリップ・ムシル氏は「株式相場は力強い決算 に支えられているほか、低金利も支援要因となっている」と述べ、 「われわれを取り巻くそのほかすべての悪い要因は材料視されていな い。株式以外に投資先はない」と続けた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、ストックス欧州 600指数の構成銘柄で11日以降に決算を発表した97社のうち60 社の1株当たり利益がアナリスト予想を上回っている。

28日の西欧市場では、18カ国中15カ国で主要株価指数が上 昇。ドイツ銀は4.8%上げた一方、SAPは5.7%安となった。

◎欧州債:ドイツ10年債が上昇-米景気減速で安全求める動き

欧州債市場では、ドイツ10年債相場が上昇。米経済成長率が予 想を下回ったことを背景に、域内で最も安全とされるドイツ国債に対 する需要が高まった。

ギリシャ2年債利回りは過去最高を付けた後に低下した。ギリシ ャの銀行による欧州中央銀行(ECB)を通じた資金調達額が2月に 減少したことが背景にある。ポルトガル2年債利回りは12.05%ま で上げ、ユーロ導入後の最高を記録。同国政府が最大10億ユーロの 3カ月物証券の入札を来週実施すると発表したことが嫌気された。

米商務省が28日に発表した第1四半期(1-3月)の実質国 内総生産(GDP)速報値は前期比1.8%増と、拡大ペースは昨年 第4四半期の3.1%増から減速した。エコノミスト予想では2%増 が見込まれていた。

RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・ スタメンコビッチ氏(エディンバラ在勤)は、「米GDP統計が予想 を下回ったことから、ドイツ国債が上昇した」と述べ、「米景気減速 で米国債が買われ、ドイツ国債もこれに追随した」と続けた。

ロンドン時間午後4時2分現在、ドイツ10年債利回りは前日比 7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.26%。同 国債(表面利率3.25%、2021年7月償還)価格は0.613ポイン ト上げ99.93。米10年債利回りは6bp下げ3.30%。

ギリシャ2年債利回りは前日比49bp低下の24.91%と、12 営業日ぶりに下げた。一時は87bp上昇し26.27%を付けた。

◎英国債:上昇、10年債利回り3.48%に低下-2年債1.10%

英国債相場は上昇。10年債利回りは前日比9ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の3.48%。

同国債(表面利率3.75%、2020年9月償還)価格は0.695 ポイント上げ102.115。2年債利回りも9bp下げ1.10%となっ た。

ブルームバーグと欧州証券アナリスト協会連合会(EFFAS) がまとめた指数によると、英国債の月初来のリターン(投資収益率) はプラス1.2%。これに対し米国債は1%、ドイツ国債は0.3%。

29日は英王室のウィリアム王子とケイト・ミドルトンさんの結 婚式に伴う祝日のため、英国債市場は休場となる。

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