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ドルが下落、FOMC控え緩和姿勢継続との見方-格下げ懸念で円反落

東京外国為替市場ではドルが下落。 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表やバーナンキ連邦準備 制度理事会(FRB)議長の初の定例会見を控えて、緩和的な金融政 策の継続方針が示されるとの見方からドルを売る動きが先行した。

ドルは対ユーロで一時、2009年12月以来となる1ユーロ=1.47 ドル台へ下落。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(I CE)のドル指数は08年8月以来の最低を付けた。

一方、ドルは対円で約1カ月ぶり安値から反発。米格付け会社に よる日本の格付け見通し引き下げをきっかけに、円売りが強まった。

三井住友銀行市場営業統括部の山下えつ子チーフ・エコノミスト は「これまでの発言をみても、バーナンキ議長のポジショニングがタ カ派(引き締め的)でないことは明らかだ」とし、今回の会見で量的 緩和第2弾(QE2)の6月末終了を確認しても、「それが利上げに直 結するわけではないということをはっきりさせる」との予想を示した。

ブルームバーグ・データによると、ドルは円以外のほとんどの主 要通貨に対して前日終値比で下落。一時は全面安となったが、売り一 巡後はバーナンキ議長の会見などを見極めようとの姿勢が広がり、ド ルはもみ合う格好となった。

FOMC

FOMCは27日、声明をニューヨーク時間午後零時半ごろ発表し、 午後2時15分からはバーナンキ議長の記者会見が予定されている。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査では、全員がFOM Cは政策金利を0-0.25%で据え置くと予想。6000億ドルの米国債を 購入するQE2については、予定通り6月末まで続ける方針が示され るとみている。

シティバンク銀行個人金融部門リテール・プロダクト本部為替市 場調査の尾河真樹シニアマーケットアナリストは、FOMC声明やバ ーナンキ議長の会見に注目が集まるなか、市場では「出口戦略へのマ ーケットの期待を抑えるような形で緩和スタンスを維持するといった 発言にとどまるのではないかとの見方が広がり、ドル安が加速してい る」と指摘。「FOMC直前でとりあえずドルを売っておこうという感 じになっている」と説明した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は一時、73.493まで低下し、08年8月以来の最低を更新。ス イス・フランは対ドルで少なくとも過去40年間での最高値を塗り替え る場面が見られた。

オーストラリア・ドルも対米ドルで最高値を更新。予想以上の伸 びとなった同国の1-3月(第1四半期)の消費者物価指数が発表さ れるとさらに上昇幅を拡大し、一時、1豪ドル=1.0852米ドルを付け た。

もっとも、尾河氏は、バーナンキ議長会見など「実際にふたを開 けてみなければ分からないところがある」とし、足元でドル安にやや 行き過ぎ感もある中で、「少しでもインフレ警戒的な話が出れば、ドル が反発する可能性もある」と指摘している。

S&P、日本格付け見通し「ネガティブ」に

S&Pは27日、日本の外貨建て・自国通貨建ての長短期国債格付 け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更したと発表した。先 月発生した東日本大震災の復旧・復興費用が財政を圧迫する可能性が あるとしている。

ドル・円は1ドル=81円台半ばで東京市場を迎えると、一時、3 月25日以来の水準となる81円27銭までドル安・円高が進行。しかし、 午前11時過ぎに日本の格付け見通し引き下げが伝わると、81円80銭 付近までドルは反発。その後、いったんはドルが伸び悩んだが、欧州 市場に向けては再びドル買い・円売りが強まり、一時、81円91銭ま で値を切り上げた。

三井住友銀の山下氏は、格付け見通し引き下げ自体は目新しい話 ではないとする一方、「長い目で見れば日銀の利上げなどFRB以上に 先の話であり、震災の影響で3-5月あたりは景気がだいぶ落ち込む 可能性があることを考えれば、対他通貨でドル安基調になってもド ル・円はあまり円高に行きにくい」と語った。

ブルームバーグ・データによると、円は主要通貨すべてに対して 前日終値比で下落。ユーロ・円相場は1ユーロ=119円台前半から一 時、120円16銭までユーロ高・円安が進んだ。

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