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小糸工:エアライン複数社から賠償請求の可能性-航空関連事業は継続

航空機座席の設計・製造で不正行為 を行った小糸工業は26日、2011年3月期の連結最終損失が167億円で、 2期連続の赤字となったと発表。同時に国内外の航空会社の複数社から 賠償請求の可能性があると示唆したものの、今後も航空機向けのシート 製造事業を継続する方針だ。

同社の土屋和敬取締役が同日、東証での決算会見で語った。同社は シート納入遅延の損害賠償請求について「公式、非公式とある。会社名 は控えたい」とし、複数社から「具体的な話はある」と認めるに留め た。一方、現時点では提訴したのは、全日本空輸だけだと付け加えた。 海外のエアラインでは不正発覚時点で5社に受注残があったという。

全日空はことし1月、小糸工業に対して米ボーイング737向けの プレミアムシートや一般シートなどの納入遅延や不履行などで損害が出 たとして約200億円の賠償を求めて提訴した。小糸工の前期の損害賠償 引当金は95億円。

土屋取締役は、国土交通省に提出した業務改善計画などによる安全 性・技術基準への適合性に関する確認調査や作業は今期の上期めどに終 えるとの見通しを示し、その後は、航空機シートの新規開発、製造を進 める考えを明らかにした。

会見に同席した、臼田啓之弁護士は、賠償請求が多額になり小糸工 業が同事業を継続できない場合にスペアパーツの必要性などから「困る のはエアラインという面もある」と説明し、業界などの一部には事業継 続を望む声もあると語った。

小糸工の不正をめぐっては、1990年代半ば以降の判明分で、米やエ アバスが製造し、世界の32の航空会社が使用する約1000機に提供され、 最大で15万席分に達するという。

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