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今日の国内市況:株式が続落、債券反発-ドル・円は81円台後半

東京株式相場は続落。任天堂など 3月決算企業の今期利益計画が市場予想を下回ったことや為替の円高が 警戒され、東日本大震災後の企業業績の先行きに不透明感が広がった。 輸送用機器が東証1部33業種の下落率トップとなるなど輸出関連が安 く、ガラス・土石製品など素材、証券株と幅広く売られた。

TOPIXの終値は前日比7.04ポイント(0.8%)安の833.64、 日経平均株価は113円27銭(1.2%)安の9558円69銭。日経平均が 終値で9600円を割れたのは5営業日ぶり。

国内の決算発表シーズン入り、米国の連邦公開市場委員会(FOM C)を前に積極的な買いが見送られる中、決算内容や生産回復見通しを 個別に見極める相場展開となった。為替に対する警戒感も根強く、じり じりと下値を切り下げ、日経平均は午後開始早々に一時135円安まで あった。

世界的ゲーム機器メーカーの任天堂は、2011年3月期実績と12 年3月期の営業利益予想がともにブルームバーグが集計したアナリスト 予想の平均値を大きく下回ったことが失望され、一時は前日比4.9%安 まで下げた。シティグループ証券では今期業績に下振れリスクがあると 指摘、今回の決算で完全な悪材料出尽くしとは考えにくいとみている。 また、12年3月期の連結営業利益予想がアナリスト予想平均値を下回 った日本電産にも売りが先行した。

加えて、ドル・円相場が1ドル=81円台と、きのうの東京株式市 場の終値時点82円22銭から円高水準で推移したこともマイナスに作 用し、輸出関連株中心に下落東証1部33業種で特に下げが大きかった のは輸送用機器だった。

輸送用機器では、生産計画を踏まえドイツ証券が業績予想を引き下 げたトヨタ自動車、メリルリンチ日本証券がアジアの成長率の鈍化とリ スクを勘案し、アンダーパフォームで調査を開始したヤマハ発動機が下 落した。

値下がり率2位の証券・商品先物取引は、震災後の予想外のボラテ ィリティ上昇で損失を被った可能性もあり、証券会社の国内トレーディ ング損益の見通しは不透明とゴールドマン・サックス証券が指摘。野村 ホールディングスや大和証券グループ本社を中心に安かった。

一方、東証1部の売買代金はかろうじて1兆円を上回ったものの、 先週の1日当たり平均の1兆1373億円には届かず、低調だった。米国 時間26日からに27日にかけては、米国の金融政策の行方を方向づけ るFOMCが開催され、27日にはバーナンキ連邦準備制度理事会(F RB)議長の記者会見も予定されている。

東証1部の売買高は概算で15億4010万株、売買代金は同1兆 420億円。値上がり銘柄数は364、値下がりは1177。

債券は反発

債券相場は反発。3連休明けの米国市場の株安・債券高を受けて買 い安心感が広がり、先物相場は約1カ月ぶり高値圏まで上昇した。この 日に実施の2年利付国債の入札では投資家の需要を背景に好調な結果と なった。

東京先物市場の中心限月の6月物は前日比14銭高い139円77銭 で始まり、しばらくは139円80銭付近でのもみ合いとなった。午後に 入って再び買いが優勢となると、一時は3月29日以来の高値圏となる 139円86銭まで上昇。その後も139円80銭を挟む水準で高止まり、 結局は17銭高の139円80銭で取引を終えた。

前日の米国市場が株安・債券高となった流れを引き継いで、午後に は日経平均株価が1.4%続落したこともあって債券買いが優勢となった。

現物市場で長期金利の指標とされる新発10年物の313回債利回り は、前日比1bp低い1.215%で始まり、しばらく同水準での推移が続 いた。午後に入ると1.5bp低下の1.21%を付ける場面もあったが、2 時過ぎ以降は再び1.215%でもみ合っている。

10年物の313回債利回りは11日に1.335%まで上昇したものの、 その後に米長期金利の低下や国内の財政悪化懸念の緩和など外部環境が 改善すると、投資家から期初の買いがにじみ出る展開となった。

前週末には1カ月ぶり低水準となる1.21%を付けたことで、きの うは新規の買いに慎重な雰囲気が広がったものの、市場では引き続き買 い意欲が旺盛とみられている。前日の米国市場が株安・債券高だったこ ともあり、きょうは買いが優勢の展開となった。

一方、この日に実施の2年利付国債の入札では順調な結果が示され た。2年物の304回債(5月発行)の入札結果によると、最低落札価 格が99円98銭、平均落札価格は99円98銭3厘となった。最低価格 はブルームバーグが調査した予想の99円97銭5厘を上回り、最低と 平均価格の差であるテールは前回債の4厘から3厘に縮小。応札倍率は

4.77倍から5.13倍に上昇した。

円は1カ月ぶり高値後に伸び悩み

東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=81円台後半で推 移した。日米の株価下落や中東・北アフリカ情勢の不安定化を受けて、 リスク回避に伴う円買いが先行したものの、米国で連邦公開市場委員会 (FOMC)を控えて、一段の取引には慎重な姿勢が強まった。

ドル・円相場は朝の取引で一時81円57銭と、3月29日以来、約 1カ月ぶりの円高値を付ける場面が見られた。その後は円が伸び悩みと なり、午後3時15分現在は81円72銭付近で取引されている。ユー ロ・円相場も一時1ユーロ=118円50銭と、4営業日ぶりの水準まで 円が上昇したあと、午後にかけて118円台後半まで押し戻されて推移 した。

この日の東京市場では、震災後の企業業績に対する不透明感を背景 に日経平均株価が3営業日続落で取引を終了。一時は前日比135円安 まで下げ幅を拡大する場面も見られた。

前日の米株式市場では、S&P500種株価指数とダウ工業株30種 平均がともに4営業日ぶりに下落。株価の予想変動率の指標であるシカ ゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX指数 )は4営業日ぶりの水準に上昇した。

さらに、アジア市場では米株先物に加えて、欧州の株価先物指数も マイナス圏に沈んで推移している。

シリアでは治安部隊が南部ダルアーを急襲。デモ隊に発砲し、少な くとも5人が死亡した。複数の目撃者が証言した。ダルアーでは、アサ ド大統領に対する抗議デモが長期に及んでいる。

一方、米国ではこの日から2日間の日程で開かれるFOMCを控え ている。今回の会合からは声明発表後にバーナンキ連邦準備制度理事会 (FRB)議長が定例会見を行う。

6月末には米量的緩和第2弾(QE2)が期限を迎えるが、その後 の動向に注目が集まる中、一部当局者のインフレ圧力警戒などのタカ派 的な意見を受けて、市場では早期の緩和策脱却が期待される局面もあっ た。

引き続き米国の住宅と雇用の情勢を慎重に見極めながらの政策変更 が見込まれているが、前日に発表された3月の新築住宅販売は、過去最 低だった前月から増加。ただ、新築住宅の中間価格は前年比で4.9%下 落した。

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