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日本株は続落、決算警戒広がり輸出、素材中心売り-円高懸念も重し

東京株式相場は続落。任天堂など 3月決算企業の今期利益計画が市場予想を下回ったことや為替の円高 が警戒され、東日本大震災後の企業業績の先行きに不透明感が広がっ た。輸送用機器が東証1部33業種の下落率トップとなるなど輸出関連 が安く、ガラス・土石製品など素材、証券株と幅広く売られた。

TOPIXの終値は前日比7.04ポイント(0.8%)安の833.64、 日経平均株価は113円27銭(1.2%)安の9558円69銭。日経平均が 終値で9600円を割れたのは5営業日ぶり。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「企業業績は4-6月 が底になりそうだ。マーケットは震災の影響を受けた1-3月の実績 を見て、任天堂のように悪化していれば、4-6月はもっと悪くなる だろうとして買いを見送っている」と話していた。

国内の決算発表シーズン入り、米国の連邦公開市場委員会(FO MC)を前に積極的な買いが見送られる中、決算内容や生産回復見通 しを個別に見極める相場展開となった。為替に対する警戒感も根強く、 じりじりと下値を切り下げ、日経平均は午後開始早々に一時135円安 まであった。

任天堂、日電産

世界的ゲーム機器メーカーの任天堂は、2011年3月期実績と12 年3月期の営業利益予想がともにブルームバーグが集計したアナリス ト予想の平均値を大きく下回ったことが失望され、一時は前日比

4.9%安まで下げた。シティグループ証券では、今期業績に下振れリス クがあると指摘、今回の決算で完全な悪材料出尽くしとは考えにくい とみている。また、12年3月期の連結営業利益予想がアナリスト予想 平均値を下回った日本電産にも売りが先行した。

SMBCフレンド証券の中西文行シニアストラテジストは、日本 電産や任天堂などの決算予想の慎重さは、「これから出てくる時価総額 上位銘柄の予想がこうなるということを示唆している」と話していた。

加えて、ドル・円相場が1ドル=81円台と、きのうの東京株式市 場の終値時点82円22銭から円高水準で推移したこともマイナスに作 用し、輸出関連株中心に下落東証1部33業種で特に下げが大きかった のは輸送用機器だった。

輸送用機器では、生産計画を踏まえドイツ証券が業績予想を引き 下げたトヨタ自動車、メリルリンチ日本証券がアジアの成長率の鈍化 とリスクを勘案し、アンダーパフォームで調査を開始したヤマハ発動 機が下落。東証1部売買代金トップのトヨタは、生産復旧時期の遅れ が引き続き嫌気され、「生産回復にめどがたった日産自動車との比較論 から売り込まれた」と、みずほ投信の岡本氏は言う。

値下がり率2位の証券・商品先物取引は、震災後の予想外のボラ ティリティ上昇で損失を被った可能性もあり、証券会社の国内トレー ディング損益の見通しは不透明とゴールドマン・サックス証券が指摘。 野村ホールディングスや大和証券グループ本社を中心に安かった。

売買低調続く

一方、東証1部の売買代金はかろうじて1兆円を上回ったものの、 先週の1日当たり平均の1兆1373億円には届かず、低調だった。米国 時間26日からに27日にかけては、米国の金融政策の行方を方向づけ るFOMCが開催され、27日にはバーナンキ連邦準備制度理事会(F RB)議長の記者会見も予定されている。

きのうのニューヨーク証券取引所の出来高は約6億9800万株と ことし最低にとどまっていたため、米金融政策の発表を前に日米とも 売買手控えムードが強まった。カブドットコム証券の山田勉マーケッ トアナリストは、「決算、FOMC、日本の鉱工業生産、大型連休前と 見極め要因が多い」と指摘していた。

東証1部の売買高は概算で15億4010万株、売買代金は同1兆420 億円。値上がり銘柄数は364、値下がりは1177。

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