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ドルが対円で3週半ぶり安値付近、FOMC見極めへ-ユーロ底堅い

東京外国為替市場ではドルが対円 で3週間半ぶり安値付近で推移した。今週は米国の金融緩和継続観測や リスク選好の動きからドル安が進んだが、週末を前にその動きも一服。 欧米など多くの海外市場が休場で、全般的に動意に乏しいなか、来週の 米連邦公開市場委員会(FOMC)待ちの様相となった。

午後4時40分現在のドル・円相場は1ドル=82円ちょうど前後 で推移している。朝方には一時、81円67銭までドルが弱含んだが、 前日の海外市場で付けた3月29日以来のドル安値(81円62銭)を試 す動きは見られず、午後に一時、82円11銭まで値を切り上げる場面 が見られた。

バンク・オブ・アメリカ-メリルリンチの藤井知子シニアFXスト ラテジストは、ドル安について「ドル・円に関しては米景気減速も効い てきたと思うが、全面ドル安論には整合性が欠ける点も多い」と指摘。 「米株動向を見れば、リスク許容度改善の流れのような気もするが、米 債市場は景気減速を見ていたりもする。結局はポジション要因で、3月 下旬のドル買い・円売りポジションの手じまいの一環という性格もあっ ただろう」と分析していた。

一方、前日の海外市場ではユーロが対ドルで2009年12月以来の 高値、1ユーロ=1.4649ドルから1.45ドル台へ反落したが、この日 の東京市場では底堅い展開が続き、午後にかけては1.4589ドルまで強 含んだ。

ブルームバーグ・データによると、ドルは今週、主要通貨すべてに 対して下落。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(IC E)のドル・インデックスは21日に73.735と08年8月以来の最低 を付けた。

ドル安

バークレイズ銀行チーフFXストラテジストの山本雅文氏は、今週 は米国の金融政策正常化期待の後退に加え、週後半にかけて商品市況が 反発したこともドル安につながったが、米金融政策に関しては、緩和継 続など「ハト派的な材料はかなり織り込まれている可能性がある」と指 摘。来週のFOMC前後にはドルが反発することもあり得ると語った。

3月下旬には米金融当局者から金融緩和の出口に関する発言が相次 ぎ、市場で米国の金融政策正常化の思惑が強まったが、先週以降は金融 引き締めに慎重な当局者発言が目立ち、緩和解除観測が後退。米経済指 標の下振れも嫌気され、ドルは82円を割り込んだ。

また、今週初めには米格付け会社が米国の長期格付け見通しの引き 下げを発表した一方、米国株など世界的に株価が反発。リスク志向の回 復が意識されるなか、資源国通貨や新興国通貨に対してドルを売る動き が強まった。

FOMC見極めへ

こうしたなか、来週開かれるFOMCでは、会合後に米連邦準備制 度理事会(FRB)のバーナンキ議長による初の定例記者会見が行われ る。

BOA-メリルリンチの藤井氏は、FOMCについて、「量的緩和 第2弾(QE2)は予想通り6月末で終了だが、その先のさらなる金融 引き締めまで考える段階ではないと釘を刺す」可能性が高いと指摘。 「一時は年明け早々にも利上げかという雰囲気もあったが、来週のFO MC声明あるいはバーナンキ議長の会見がそうしたムードを助長するこ とは全くないだろう」と予想した。

一方、バークレイズ銀の山本氏は、QE2終了後もバランスシート を一定規模に保つとの方針が示されれば、一部に残っている年内の利上 げ観測が後退する可能性があると一方、「保有証券のうち償還がきたも のをロールオーバーせずに、バランスシートの自然減を容認するといっ た議論が案外強いとなると、引き締め期待は残る」と指摘した。

21日の米国市場では経済指標の下振れを受け、米国債相場が反発 (利回りは低下)。一方、好調な企業決算を手掛かりに米国株は上昇、 投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラ ティリティ・インデックス(VIX)は2007年6月以来の水準に低下 した。

22日の米金融市場はグッドフライデー(聖金曜日)の祝日のため 終日休場。欧州市場は22日と週明け25日が休場となる。

ユーロ・円相場は前日の海外市場で1ユーロ=120円台前半から一 118円台後半までユーロ売り・円買いが進んだが、この日の東京市場で はユーロがじり高となり、午後には119円72銭まで値を戻した。

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