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TB3カ月物入札、今週2回目でも順調な結果-投資家需要が旺盛

財務省がこの日実施した今週2回 目となる国庫短期証券(TB)3カ月物の入札は順調な結果になった。 銀行など余資を抱えた投資家の需要が旺盛で、落札利回りは引き続き

0.105%を下回った。

TB189回債の入札結果は、最高利回りが0.1045%、平均利回り は0.1038%と、半年ぶりの低水準を記録した前回20日の入札(最高

0.1043%、平均0.1031%)とほぼ横ばい。応札倍率は4.84倍と前回 の4.75倍をやや上回った。入札後の取引は0.105%だった。

国内大手銀行の資金担当者は、利回りは低いものの、TBを担保 に日銀オペでいつでも0.1%の資金が調達できるため、超過準備を運 用に回す動きだろうと指摘する。リスク資産からの資金流入で預金も 増加しており、とりあえずTBを購入する動きになりやすいとも言う。

全国銀行協会が発表した3月末の預金・貸出金速報によると、全 国銀行の実質預金は前月末比16.8兆円増(3.0%増)、貸出金は同6.7 兆円増(1.6%増)となり、預金の増加が貸出を上回っている。

市場関係者によると、TB189回債の発行額4.8兆円のうち証券 会社以外の落札先不明分は2.9兆円と、前回に続いて半分以上を占め、 銀行が直接落札したとの見方が出ている。前週末以降、3カ月物は銀 行からとみられる買い強まり、利回りが0.1025%まで低下していた。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「銀行が当座預金の資金を振り 向けるような動きがなければ、ここまで強い買いは入らないのではな いか。逆にいえば、特殊な需要以外は買いが入りづらい利回り水準だ」 と話した。

当座預金33兆円台に減少

この日の当座預金は33.9兆円程度と、3月18日以来の低水準に なる見込み。3月11日の東日本大震災直前の17.7兆円から急速に拡 大され、同24日には過去最大42.6兆円まで増加。しばらく40兆円前 後で推移していたが、準備預金の新しい積み期間に入った今週18日以 降は減少が続いている。

国内大手行の担当者によると、震災や原発事故を受けて各金融機 関が必要としている予備的資金需要の度合いが当座預金残高の推移に 表れており、状況に大きな変化がなければ30兆円台前半から半ばが落 ち着きどころではないかとの見方を示した。

オペ札割れ回避

こうした中、日本銀行は午後、全店共通担保オペ1兆円(26日- 5月20日)を新規で実施した。前日の全店オペに1.7兆円の応札が集 まるなど、レポ(現金担保付債券貸借)市場の資金調達圧力を背景に 需要が高まっているためだ。

この日の全店オペには1兆1960億円の応札があり、2日連続で札 割れを回避した。3カ月物の日銀基金オペ8000億円の応札倍率も2.78 倍と前回の2.58倍から上昇した。

国内証券のディーラーは、日銀は震災後には潤沢な流動性を供給 し続ける姿勢を見せており、レポが0.105%まで上昇すると0.10%の 日銀オペに金融機関の応札が増えて、上昇が抑えられると言う。

一方、短資協会がこの日発表した21日時点のコール市場残高は 18兆6842億円と、昨年7月1日以来の高水準になった。余剰資金の 流入で有担保コール取引残高が昨年来の高水準で推移している上、無 担保コール取引残高が3カ月ぶりの低水準から徐々に持ち直している ことが背景。有担保コール取引の担保はTBや残存期間の短い利付債。

CP市場

この日のコマーシャルペーパー(CP)市場では500億円程度の 発行があった。最上位a-1プラス格の電力が5月末償還物を0.12% 割れで80億円発行。a-1格の建設とほぼ同水準だった。石油の3カ 月物は0.121%で150億円が成立した。

短資会社の担当者によると、例年4月は3月期末に発行を縮小し た企業の復活発行が増えるものの、買い手の需要で金利上昇は抑えら れる傾向があるという。

日銀はこの日、今月2回目となる資産買入基金のCP買い入れ入 札3000億円を実施した。短資会社によると、最低利回りは0.113%近 辺になったもよう。前回14日の最低利回りは0.115%、平均利回りは

0.121%だった。

今週のCP市場では、日銀の買い入れ入札に向けたディーラーの 積極的な引き受けが見られ、発行が増加する中でも金利は横ばいか小 幅低下していた。

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