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今日の国内市況:日本株は続伸、債券上昇-ドル対ユーロで下落

東京株式相場は続伸。米国で良好 な四半期決算の発表が相次いでおり、電機や輸送用機器など世界景気に 敏感な業種が買われた。原油など商品市況高を好感し、鉱業が東証1部 33業種の上昇率トップとなるなど資源関連株も高い。JFEホールデ ィングスを中心に、鉄鋼株は午後の取引で上げ幅を広げた。

TOPIXの終値は前日比4.55ポイント(0.5%)高の841.72、 日経平均株価は78円95銭(0.8%)高の9685円77銭。

米国では、世界最大の半導体メーカー、インテルが19日に好業績 を発表したのに続き、20日も良好な決算が相次いだ。複合企業ユナイ テッド・テクノロジーズは、エアコン部門キャリアなど5部門すべてで 収入が増加しているとし、11年の売上高見通しの下限を引き上げた。 業績関連の好材料に加え、3月の中古住宅販売件数がエコノミスト予想 を上回ったこともあり、20日のS&P500種株価指数は前日比1.4% 高と続伸した。

日本時間21日早朝には、米コンピューター・電子機器メーカー、 アップルが1-3月(第2四半期)決算を発表。純利益は前年同期比で ほぼ2倍の59億9000万ドル(約4900億円)となった。多機能携帯 電話「iPhone(アイフォーン)」を、携帯電話サービス会社ベラ イゾン・ワイヤレスが新たに取り扱いを開始し、需要が伸びた。

また、携帯電話向け半導体最大手の米クアルコムの1-3月(第2 四半期)決算も、利益がアナリスト予想を上回った。アップルとクアル コムの株価は決算発表後の時間外取引で一段高。米シカゴ24時間取引 のGLOBEXでも、S&P500種先物が基準値比で上昇した。

一方、20日のニューヨーク原油先物相場は、前日比2.9%高の1 バレル=111.45ドルと続伸。米国株の上昇で、景気回復への楽観的な 見方が広がったほか、ドルの下落も商品投資を促した。

投資家のリスク許容度を示す指標の米シカゴ・オプション市場のボ ラティリティ指数(VIX)は、20日に15.07と2007年7月以来の 低水準になった。

米景気の回復期待が高まる中、この日の日本株市場では輸出関連を 中心に世界景気に敏感な業種、銘柄が買われ、日立製作所や日産自動車 、ソニー、東京エレクトロンが上昇。被災したグループの製造7工場が 20日までに生産能力が100%復旧した富士通も高い。商品市況高によ る収益押し上げ期待から、国際石油開発帝石や石油資源開発、三菱商事 など資源関連株も買い優勢だった。

JFEHDは午後2時に11年3月期の連結決算を発表。純利益は 前期比28%増の586億円を確保したが、1-3月(第4四半期)につ いては、震災に伴う工場被災などで特別損失が発生し、59億円の赤字 と前年同期の470億円の黒字から悪化した。また、12年3月期予想に ついては未定。同社株は決算発表受け急伸し、3.5%高で終了。新日本 製鉄や住友金属工業も連動して上げた。

日経平均は午後半ばに上げ幅を118円まで広げる場面があったが、 終盤は伸び悩むなど、上値の重さも垣間見えた。震災による国内企業業 績への悪影響が根強く警戒されており、電力・ガスや保険、陸運、銀行 、小売など内需関連株は終日軟調な値動きだった。

東証1部の売買高は概算で16億8307万株、売買代金は同1兆 1381億円。値上がり銘柄数は812、値下がり700。業種別33指数は 鉱業、鉄鋼、海運、卸売、その他金融、電機、輸送用機器、非鉄金属、 精密機器、ガラス・土石製品など25業種が上げ、電気・ガス、陸運、 保険、銀行、小売など8業種が安い。国内新興市場は、ジャスダック指 数が前日比0.7%高の50.87と小幅に続伸。東証マザーズ指数は同

0.7%高の446.22と7日続伸。

債券は上昇

債券相場は上昇。長期金利は前日に付けた約3週間ぶり低水準で推 移した。来週末からの大型連休が接近するタイミングにあたり、投資家 からの新年度入りに伴う現物債買いが続いたもよう。20年利付国債の 入札結果が予想通りとなり、波乱なく通過すると、先物市場には売り持 ち高を解消する動きも見られた。

東京先物市場の中心限月の6月物は前日比16銭安い139円38銭 で開始。直後にきょうの安値となる139円36銭を付けたが、すぐに買 いが入って139円50銭を挟む水準まで持ち直した。20年債入札結果 が無難となるとじり高に推移して、午後遅くには139円60銭まで上昇。 結局は4銭高の139円58銭で取引を終えた。

前日の米国市場が株高・債券安となった流れを引き継いで、株式 市場で日経平均株価が1%を超える上げ幅を記録する中、朝方には債券 先物に売り圧力が強まる展開となった。

20日の米国株市場ではインテルなどの好決算が買い材料となり、 ダウ工業株30種平均が終値ベースで2008年6月以来の高値を更新す るなど主要な株価指数が上昇。米国債市場で米10年債利回りは4ベー シスポイント(bp)高の3.41%付近で引けた。

ただ、先物6月物は開始直後にきょうの安値を付けたが、現物市場 の好需給を背景にその後は持ち直した。与謝野馨経済財政相が復興財源 として消費税増税などでの対応に意欲を示したことも相場の下支え要因 とされた。

与謝野経済財政相は20日のブルームバーグとのインタビューで、 今年度第2次補正予算案以降で手当てする東日本大震災の復旧・復興対 策費は当面、国債発行によって賄うものの、その償還財源を確保するた め税制面での裏付けが必要との認識を明らかにした。

また、20年債入札が無難だったことも、市場の安心感につながっ た。20年物の126回債(4月発行)の入札結果によると、最低落札価 格が99円50銭、平均落札価格は99円60銭となった。最低価格はブ ルームバーグが調査した市場予想と同じ水準に決まり、最低と平均価格 の差であるテールは前回債の22銭から10銭に縮小。応札倍率は4.13 倍から2.92倍に低下した。

現物市場で長期金利の指標とされる新発10年物の313回債利回り は、20日終値より0.5bp高い1.235%で開始。その後しばらくは

1.23-1.235%での小動きが続いた。午後1時過ぎに1.24%を付けた 後は買いが優勢となって、3時前からは0.5bp低い1.225%での推移 だ。

313回債利回りは20日午後には1.225%まで低下して、新発10 年債として約3週間ぶりの低い水準を付けた。震災からの復興対策に伴 う過度の国債増発懸念が後退したことを受け、前週以降に投資家の買い が膨らんだ流れを引き継いでいる。

ドル対ユーロで1年4カ月ぶり安値

東京外国為替市場では、午後の取引でドルが一段安の展開となり、 対ユーロでは1ユーロ=1.46ドル台と、約1年4カ月ぶりの安値に沈 んだ。世界的に株価が堅調に推移していることから、リスク資産からの 逃避的なドル買いが後退する格好となった。

ユーロ・ドル相場は午後に一時1.4621ドルと、2009年12月15 日以来の水準にドルが下落。午後3時56分現在は1.4609ドル近辺で 取引されている。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所 (ICE)のドル指数は一時73.873と、2008年8月以来の低水準と なった。

一方、ドル・円相場は一時1ドル=81円87銭と、3月29日以来 のドル安値を付けた。午後3時56分現在は81円97銭付近で推移して いる。

この日のアジア市場では、午後の取引で日経平均株価の上げ幅が一 時100円を超える場面も見られたほか、上海総合指数を中心に株価指 数がほぼ全面高の展開となっている。

前日の米株式相場はインテルやヤフーの1-3月期の売上高が市場 予想を上回ったことを受けて、上昇。ダウ工業株30種平均は終値ベー スで08年6月以来の高値となった。株価の予想変動率の指標であるシ カゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX指 数)は07年7月以来の水準に低下している。

また、欧州株式市場でも域内企業の好決算を背景にストックス欧州 600指数が3月以来の上昇率となるなど、前日の海外市場では世界的に 株高の展開が広がっていた。

オーストラリア統計局がこの日発表した1-3月の生産者物価指数 (PPI)は前期比1.2%上昇と、前期の同0.1%から伸びが加速。ブ ルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の同1.0%上昇(中央値) も上回った。

豪ドルは米ドルに対して1豪ドル=1.0775ドルと、1983年の変 動相場制度移行以来の最高値を更新。対円では1豪ドル=88円57銭 と、今月12日以来の高値を付けている。

一方、前日の欧州債市場ではギリシャを中心に高債務国の国債が売 られ、ギリシャの2年債と10年債の利回りはユーロ導入後の最高水準 を更新。独政府の経済諮問委員会(5賢人委員会)のメンバー、ラル ス・フェルト氏がギリシャには恐らく債務再編が必要になるとの見解を 示したことが背景となった。

ただ、ギリシャの債務再編懸念がくすぶる中で、スペイン政府が 20日に実施した国債入札では、需要の好調が示されたことで、市場で は債務懸念が和らぐ格好となった。

中国紙の第一財経日報が中国人民銀行の当局者である王毅氏の発言 として、インフレ圧力が存在する場合には、預金準備率を引き上げるよ りも強い人民元を維持すべきだと報じた。

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