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菅首相:震災・原発対応に批判、与野党から再び「辞任圧力」強まる

東日本大震災と東京電力福島第一 原子力発電所の事故でいったんは静まっていた菅直人首相への「辞任 圧力」が、野党や民主党内の一部から再び強まっている。

巨大地震直前には、前原誠司氏が外国人からの献金をめぐって外 相を引責辞任したのに続き首相にも同様の問題が発生し国会で追及 されていた。

自民党の谷垣禎一総裁は14日の会見で、「統一地方選の結果から も、国民はすでに、菅政権に復興のかじ取りを委ねることはできない という意思を示している。首相自ら出処進退について、判断する時期 に来ている」と述べ、首相に自発的辞任を促した。

大震災発生直後から震災対策に協力する姿勢を示してきた自民 党だが、10日の北海道、三重県両知事選や道府県議会議員選で民主 党が苦戦したことを機に政権批判のボルテージを上げている。

山本一太参院政審会長は18日のブルームバーグ・ニュースとの インタビューで、今後の民主党政権への対応について「菅首相が辞め る時にひとつの選択肢が生まれてくる。自民党が対応を変えるきっか けになるかもしれない」と指摘した。

林芳正政調会長代理も13日、民主党との大連立については「ま ったくないというわけではないと思うが、菅首相の下での大連立とい うのは不可能だ」と明言し、首相退陣が最低条件との認識を示した。

共同通信社が3月26、27両日に実施した世論調査では、福島原 発事故への政府の対応を「評価していない」とする回答が58.2%に達 したものの、被災地対策は57.9%が「評価している」と回答。内閣支 持率は28.3%と、2月11、12両日の前回調査から8.4ポイント上昇し た。

小沢氏

こうした自民党の対決姿勢に加え、民主党内でも首相への風当た りは強まっている。小沢一郎元代表は16日、インターネット動画サ イト「ニコニコ生放送」に出演し、菅政権の現状について「今のよう な状況をさらに政府が続けるということは許されない」と批判した。

浜本宏衆院議員は15日、党代議士会で菅首相の退陣を求める声 が出たことを紹介した上で、政権をめぐる情勢について「非常に厳し い方向に向かっている。原発の状況がどう収束できるかによっては、 風当たりが強まり、火が燃え広がる可能性がある」と述べ、原発の収 束に手間取ると退陣要求が強まる可能性を指摘した。

テンプル大学(東京)のジェフ・キングストン教授は、民主党内 の情勢について「菅首相が大震災前に抱えていたあらゆる問題はいま だに潜んでいる。首相が一息つけるのもあと数週間だ」と分析する。

大連立

当の菅首相は18日の参院予算委員会で、片山虎之助氏(たちあ がれ日本)から復興の道筋をつけた後の退陣を促されたものの、「や らなければいけない責任から逃れるつもりはない。復興、復旧等、そ していわゆる財政再建の道筋を作る、そういうことも含めやれたとし たら、政治家としての本望に尽きる」と強調。政権維持への執念をな お見せている。

昨年9月の代表選で菅首相陣営の幹部だった中川正春衆院議員 は19日のインタビューで、首相への退陣要求について「今大事なの は、復興ビジョンを作ってそれが現実のものになっていくプロセスを 作ることが大事で、それで政権が代わったからできるとかいう次元の 話ではない」と反論する。

一方、代表選では菅、小沢両氏による公開討論会を開いた民主党 の北神圭朗衆院議員も菅政権の対応について「いろんな不満はあるが、 この状況の中で『菅降ろし』みたいなことをするというのは、よほど の大義名分がないと国民の納得を得られないと思う」と語っていた。

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