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4月19日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商 品相場は次の通り。

◎NY外為:ユーロ上昇、ECB利上げ観測で-カナダ・ドルが高い

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対円で4日ぶりの上昇。 ドルに対しても上昇した。ギリシャなどの多重債務国はソブリン債危 機の収拾に苦戦するだろうが、欧州中央銀行(ECB)は一段の利上 げに踏み切るとの見方がユーロ買いを支えた。

スウェーデン・クローナは主要通貨すべてに対して上昇。同国中 銀が20日に政策金利を引き上げると予想されているのが背景。カナ ダ・ドルは対米ドルで2カ月ぶりの大幅上昇。インフレ加速が買い手 掛かり。ユーロは、ドイツの製造業拡大が好感され、値上がりした。

オンラインでの為替取引を扱うGFTフォレックスの為替調査担 当ディレクター、キャシー・リーン氏(ニューヨーク在勤)は、「EC Bのメッセージは非常に明快だ。つまり利上げを継続するということ だ」と述べ、「これに良好な経済統計が加わり、ユーロを押し上げてい る」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時現在、ユーロは対ドルで0.7%高の1 ユーロ=1.4332ドル。前日は1.4235ドル。ユーロは対円で0.5%上げ て1ユーロ=118円27銭(前日は117円66銭)。円は対ドルで0.2% 上昇して1ドル=82円52銭。前日は82円66銭だった。

欧州利上げ観測

欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェリンク・オラ ンダ中央銀行総裁は18日、政策金利を1.25%に引き上げた7日の決 定は、投資家に向けて「極めて重要な」シグナルだったと述べた。

マークイット・エコノミクスによると、ドイツの製造業購買担当 者指数(PMI)は、4月に61.7と前月の60.9から上昇した。ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値では60 への低下が見込まれていた。同指数は50を上回ると製造業活動の拡大 を示す。

スウェーデン・クローナはユーロに対して0.6%上昇。対ドルで は1.3%値上がりした。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト28 人を対象にまとめた調査では、全員がスウェーデン中銀による0.25ポ イントの利上げを予想している。

カナダ・ドル

カナダ・ドルは対米ドルで上昇。同国が発表した3月の消費者物 価指数(CPI)は前年比で3.3%上昇と、前月の2.2%上昇から伸び が加速した。エコノミスト予想では2.8%上昇が見込まれていた。

カナダ・ドルは対米ドルで0.8%上昇。一時は1%高と、日中と しては2月1日以来で最大の上げを記録する場面もあった。

ドルはブラジル・レアルやメキシコ・ペソといった新興市場通貨 に対して下落した。投資家のリスク志向が手掛かりだった。レアルは 対ドルで0.9%高、ペソは同0.6%の上昇だった。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は3日ぶりに下落、0.6%安の75.059となった。

◎米国株:反発、住宅着工統計を好感-好決算や商品高も追い風

米株式相場は反発。3月の住宅着工件数が増加したほか、ジョン ソン・エンド・ジョンソン(J&J)やスチール・ダイナミクスの決 算で利益が市場予想を上回ったことが好感された。主要株価指数は前 日、1カ月で最大の下げとなっていた。

S&P500種株価指数の住宅建設株指数は2.2%上昇。構成する 12銘柄すべてが値上がりした。J&Jはダウ工業株30種平均で最大 の上げ。スチール・ダイナミクスも大きく上昇。またフリーポート・ マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドをはじめ、原材料株も高い。 金先物相場が1オンス=1500ドルを突破し、過去最高値を更新したこ とが材料視された。

S&P500種株価指数は前日比0.6%高の1312.62。前日は1.1%下 げていた。ダウ工業株30種平均はこの日65.16ドル(0.5%)上昇の

12266.75ドル。

LPLファイナンシャルのバート・ホワイト最高投資責任者(C IO)は、「押し目で買い、上げたところで売る」とし、「相場は非常 に底堅い。景気に関して言えば、考えられているよりも状況は良い。 きょうの住宅着工件数の数字はかなり良かった。J&Jのような代表 的銘柄の決算が予想を上回り、市場は活気付いた」と分析した。

住宅着工件数

S&P500種は年初から4.4%上昇。ブルームバーグのデータによ れば、S&P500種の構成銘柄中で今月11日以降に四半期決算を発表 した33社のうち約76%で、1株当たり利益がアナリスト予想を上回 った。

米商務省が発表した3月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換 算)は前月比7.2%増の54万9000戸となった。ブルームバーグ・ニ ュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は52万戸だった。これに 反応し、株価指数先物は上げを拡大した。

売上高で米最大の住宅建設会社パルト・グループは5.1%高の8.24 ドル。レナーは2.5%上げて18.79ドル。

レイモンド・ジェームズ・アソシエーツのチーフ投資ストラテジ スト、ジェフリー・ソー氏は「景気は自律的な回復軌道に乗っている」 とし、「市場ではファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)を材料に 取引されている。企業決算は上向きのサプライズが続くだろう」と述 べた。

企業決算

ブルームバーグのデータによれば、アップルやゼネラル・エレク トリック(GE)などは、過去4四半期の決算で業績がアナリスト予 想を上回り、かつ2月以降に業績見通しを上方修正している。ブルー ムバーグによると、S&P500種株価指数構成企業の第1四半期の純 利益は平均10%増が見込まれている。

パイオニア・インベストメンツの運用担当者ジョン・キャリー氏 (ボストン在勤)は、「勢いや進歩、改善と呼ぶこともできるが、市場 には四半期ごとにより良い業績を挙げ、新しいことを思い付き、苦境 から抜け出す策を探す企業への関心が常にある」と指摘した。

J&Jは3.7%高の62.69ドル。同社の1-3月(第1四半期)決 算は、一時項目を除く調整後の1株利益が1.35ドルと、ブルームバー グがまとめたアナリスト16人の予想平均(1.26ドル)を上回った。 同社はまた、通期の1株当たり利益予想を4.90-5ドルとし、1月時 点での予想(4.80-4.90ドル)から上方修正した。ブルームバーグが まとめたアナリスト21人の予想平均は4.85ドル。

S&P500種では、原材料株指数が1.8%上昇と、主要10業種中 で最大の上げとなった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)CO MEX部門の金先物6月限は前日比2.20ドル(0.1%)高の1オンス =1495.10ドルで終了。一時は1500ドルを突破した。

スチール・ダイナミクスは5.7%上げて18.46ドル。同社の第1四 半期決算は、利益が1株当たり46セントとなり、アナリスト予想の平 均を5セント上回った。

◎米国債:上昇、30年債は約4週間ぶり低利回り-成長足踏み観測

米国債相場は上昇。30年債利回りはほぼ4週間ぶりの低水準とな った。米議会が財政赤字の削減で合意すれば、経済成長が妨げられる 可能性があるとの観測が背景。

10年債は3営業日続伸。ギリシャは債務再編が必要になるとの観 測が強まるなか、同国債の利回りはユーロ導入以来の最高に達した。 ガイトナー米財務長官は、政府や議会が支出に関する意見の対立を解 消することを確信していると表明。米格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)は前日、厳しい財政状況を理由に米信用格付 けの見通しを引き下げた。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダのトレーダー、ダン・マルホラ ンド氏は、「市場参加者は緊縮政策の可能性や成長への影響、今年下期 の成長を示す数値がこれまでの予想より弱くなる可能性を考えている」 と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後4時32分現在、30年債利回りは前日比3ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の4.43%。一時は4.49%に上昇した後、3 月23日以来の低水準となる4.42%となった。同年債(表面利率4.75%、 2041年2月償還)価格は1/2上げて105 9/32。

10年債利回りは1bp低下の3.36%。一時は3.41%に上昇後、3 月24日以来の最低となる3.34%を付けた。

朝方は米住宅着工件数の発表を受けて株価が上昇するなか、米国 債は下落する場面もあった。米商務省が発表した3月の住宅着工件数 (季節調整済み、年率換算、以下同じ)は前月比7.2%増加した。

政府の予算削減

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの指数によると、米国債 の今月のリターンはプラス0.65%。第1四半期(1-3月)はマイナ ス0.14%だった。昨年年間ではプラス5.9%。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)は、政府の予算削 減で景気が減速し、米連邦公開市場委員会(FOMC)による利上げ が先送りされるとの観測を手掛かりに米国債利回りは低下していると の見方を示した。

同CEOはブルームバーグラジオとのインタビューで、「緊縮財政 は短期的に成長を鈍化させる」と指摘。「市場は今後の行動を織り込ん でいる。緊縮財政策の実施が進めば、その分FOMCが金利を据え置 く可能性も高くなる」と述べた。

グッゲンハイム・パートナーズの米政府トレーディングディレクタ ー、ジェイソン・ローガン氏は、「S&Pによる米国債格付けの見通し 変更は警鐘として受け止められた」と指摘。「景気の強さに関して、政 治的な駆け引きはできない。あまりにも脆弱(ぜいじゃく)だからだ」 と述べた。

ギリシャの財政危機

米国債が上昇した背景には、ギリシャの財政危機への懸念からギ リシャ2年債の利回りが過去最高の20.7%に上昇したこともある。ギ リシャは債務再編が必要になる公算があるとのショイブレ独財務相の 14日の発言をきっかけに、欧州の高債務国の国債は大幅に下落してい る。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーディ ング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は、「欧州での展開が原 因で、安全性を求めた米国債市場への逃避が活発になっている」と発 言。「その展開とは欧州の周辺国のことだ」と述べた。

ニューヨーク連銀は2014年1月-15年2月に償還を迎える米国 債66億8000万ドル相当を購入した。6月にかけて6000億ドルの国債 を購入する計画の一環。20日には、13年4月-41年2月償還のイン フレ連動債(TIPS)を10億-20億ドル買い入れる。

◎NY金:初の1500ドル台、連日の高値更新-ドル安で代替投資

ニューヨーク金先物相場は一時1オンス=1500.50ドルに上昇し、 前日に続いて過去最高値を更新した。米国の格付け見通しを嫌気して ドルが下げ、代替資産としての金買いが活発になった。

周辺国が債務問題で苦戦しているものの、欧州中央銀行(ECB) は追加利上げを決定するとの観測が広がったことも、ドルを対ユーロ で押し下げた。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は18日、 米国の長期格付けアウトルックを「安定的」から「ネガティブ」に引 き下げた。金は過去1年間で32%値上がりしている。

ユーロ・パシフィック・キャピタル(ニューヨーク)のシニアエ ノミスト、マイケル・ペント氏は、「数年以内に米国の格付けが引き下 げられるのは間違いない」と語る。「つまり借り入れコストが大きく上 昇し、通貨が大きく下げることを意味する。国際投資の世界ではドル の代わり、通貨の代わりに金や銀が使われる。最近の展開はこうした 動きを増幅、そして加速するものだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 6月限は前日比2.20ドル(0.1%)高の1オンス==1495.10ドルで終 了。

◎NY原油:反発、ドル安で代替資産に買い-108.15ドル

ニューヨーク原油先物相場は反発。欧州中央銀行(ECB)が追 加利上げを実施するとの見方からユーロが対ドルで上昇し、代替資産 としての商品に買いが入った。

前日のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による米国の 格付けアウトルック引き下げが嫌気されてドルが下落するのに伴い、 原油が上昇。エネルギー省が20日に発表する在庫統計では、7週間連 続の増加が見込まれている。前日の市場では、米国の格付け見通しと、 供給超過を指摘したサウジアラビア石油相発言の影響で、原油と株式 は下げていた。

PFGベストの調査部門バイスプレジデント、フィル・フリン氏 (シカゴ在勤)は、「少し持ち直しているのはドル安と、株価が急落を 免れていることへの安心感、中東リスクが根強く続いていることが理 由だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前日 比1.03ドル(0.96%)高の1バレル=108.15ドルで終えた。この1年 間では33%の上昇。5月限はこの日が最終取引。中心限月の6月限は 59セント高の108.28ドル。

◎欧州株:1カ月ぶり大幅安から反発-業績好調でLVMHなど買い

欧州株式相場は上昇し、ストックス欧州600指数は1カ月ぶり大 幅安から反発した。LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンやSK F、ノバルティスの業績がアナリスト予想を上回ったことが材料視さ れた。

仏高級品メーカーのLVMHは5%上昇。1-3月(第1四半期) の売上高が予想以上だったことが好感された。過去最高益となったス ウェーデンのベアリングメーカー、SKFは6.4%高。スイスの製薬 会社ノバルティスは4カ月ぶり大幅高となった。

ストックス欧州600指数は前日比0.5%高の274.42で終了。前日 には格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国債 の格付け見通しをネガティブに変更したことを受け、同指数は1.7% 下げていた。先月16日に付けた年初来安値からは4.7%上昇している。

バンク・マルタン・モーレル(マルセイユ)で資産運用に携わる ジェローム・フォルネリス氏は、「内容の良い決算が続いている」と述 べ、「決算シーズン全体がこうならば、市場はこれに焦点を絞ってほし いのだ。反応の鈍い中での朗報であり、さらに上昇する余地はある。 市場はまだ消極的だ」と続けた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、ストックス欧州600 指数の構成銘柄で11日以降に決算を発表した16社のうち11社の株価 収益率(PER)が予想を上回っている。

19日の西欧市場では、18カ国すべてで主要株価指数が上昇。

ユーロ圏のサービス業と製造業を合わせた経済活動は4月、予想 外に拡大ペースが加速した。マークイット・エコノミクスがこの日発 表した4月のユーロ圏総合景気指数(速報値)は57.8と、前月の57.6 から上昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト13人を 対象にした調査では、中央値で57が見込まれていた。同指数は50を 上回ると活動拡大を示す。

◎欧州債:ギリシャ2年債利回り上昇、過去最高-ドイツ債にも売り

欧州債市場ではギリシャ2年債利回りがユーロ導入以来の最高を 記録した。調達コストが上昇する中、ギリシャが債務再編を余儀なく されるとの観測が強まった。

ドイツ国債も下落した。この日発表された経済指標でユーロ圏の サービス業と製造業の生産活動が4月に予想に反して拡大したことが 示され、利上げ観測が高まったのが背景。

ギリシャ政府はこの日、13週物証券を入札し、16億2500万ユー ロを前回入札を上回る金利で調達した。ギリシャ2年債利回りは18 日に初めて20%を突破していた。ポルトガル2年債利回りはこの日上 昇し、少なくとも15年ぶりの高水準を付けた。

クレディ・アグリコルCIB(ロンドン)の資本市場戦略担当副 ディレクター、オーランド・グリーン氏は、「ギリシャがこうした特定 の障害を乗り越えることができたという事実はやや安心できる材料と なるだろう」と述べた上で、「流動性をめぐる懸念が依然としてある。 センチメントは改善しておらず、まだ困難を脱していない」と続けた。

ギリシャ2年債利回りは一時20.67%に達し、ブルームバーグが データ集計を開始した1998年以来の最高を記録した。ロンドン時間午 後4時16分現在は前日比29ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇の20.62%。同国債(表面利率4.6%、2013年償還)価格は0.22 ポイント下げ75.03。ギリシャ10年債利回りは7bp低下の14.48%。 入札前には14.66%まで上げ、ユーロ導入以来の高水準を付けた。

ギリシャがこの日実施した証券入札の利回りは4.10%と、2月15 日の前回入札の3.85%を上回った。応札倍率は3.45倍(前回は5.08 倍)。

ポルトガル2年債は5営業日続落。同利回りは少なくとも1996 年以来の高水準となる10.26%に上昇した。

独10年債利回りは前日比3bp上昇の3.28%。一時は3.225%ま で下げ、3月24日以来の最低となった。独2年債利回りは6bp上昇 し1.79%。先月25日以来の低水準となる1.716%まで下げる場面もあ った。

◎英国債:10年債利回り3.55%-来月発表のインフレ統計に注目

英国債市場の10年債利回りは3.55%で、前日からほぼ変わらず。 30年債利回りは4.28%。

インフレ見通しの指標となる30年物のブレークイーブンレート (通常国債とインフレ連動国債の利回り差)は8営業日ぶりに拡大し、

3.53ポイントに達した。一時は3.51ポイントに下げていた。4月のイ ンフレ率は5月17日に公表される。

スイスクオート銀行(ジュネーブ)の市場ストラテジスト、エリ ザベス・グレゴリー氏は、「英国の金利状況は次回のインフレ統計次第 だろう」と語った。

英公債管理局(DMO)はこの日、2050年償還のインフレ連動債 を9億ポンド入札した。応札倍率は1.97倍だった。

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