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鉄連:粗鋼需要は復興需要あっても下振れ、生産を一時西日本へ(2)

日本鉄鋼連盟の林田英治会長(JF Eスチール社長)は19日の定例記者会見で、2011年度の粗鋼需要につい て、東日本大震災からの復興需要があっても、国内は下振れるとの見方 を示した。

林田会長は、大震災の影響は製造業で「かなり深刻」と指摘。本格 的な復興需要は夏以降になるとの見通しを示した上で、「電力需給の問 題があるのでこれから夏場にかけての製造業の生産体制を考えると国内 需要は復旧や復興の需要の増加があっても下振れるだろう」と述べた。

10年度の粗鋼生産量については、従来「1億1100万トンから1億 1200万トン」を見込んでいたが、震災の影響で3月に100万トン弱減少 したと推測している。2月の粗鋼生産量は前年同月比5.7%増の893万ト ンと16カ月連続で増加していた。10年4月から11年2月までの粗鋼生産 量は累計で1億 167万トンと前年同期比16.7%増加だった。

世界鉄鋼協会が18日に明らかにしたところによると、世界の鉄鋼消 費見通しは、11年が5.9%、12年が6%の増加。地域別の消費量は中国 が11、12両年とも5%増、欧州連合(EU)が11年に4.9%増、12年に

3.7%増と見込んでいる。見通しは東日本大震災前のもので、震災が日本 の鉄鋼需要の見通しに与える影響はなお「不透明」だとしている。

粗鋼生産を西日本にシフトへ

林田氏はまた、大震災に伴い東京電力管内で電力供給に対する懸念 が広がっていることに対し、夏場ピーク時の電力対策の一環として、製 鉄所の「自家発電などをフル活用して電力供給に最大限の対策を立てて いきたい」と述べ、東電に協力していく方針を明らかにした。

一方、需要面では消費電力を抑えるために「東京電力、東北電力管 内以外の地域へ生産拠点を移す取り組みを各生産拠点の実態に即して推 進したい」と述べ、鉄鋼業界として鋼材生産を一時的に西日本に移すこ とを提案する考えを示した。

政府は、夏場の供給電力について電力の大口需要家に対して前年夏 比25%の削減策を検討しており、林田氏は「今月末までに政府案も出てく るだろう。遅くとも月末までにやっていかないと夏までに間に合わない」 と述べた。

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