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米国債:続伸、ギリシャ債務不履行は必至との観測-株安も支え

米国債相場は続伸。2年債と 10年債の利回りは3週間ぶりの低水準となった。ギリシャの債務不 履行(デフォルト)は避けられないとの観測が広がった。株価下落も 逃避資産としての米国債の買いにつながった。

米30年債と10年債は上昇。格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)が米国の信用格付けの見通しを「ネガティブ」 に下方修正したことを受けて、一時は下落していた。米財務省は 280億ドル相当の6カ月物Tビル(財務省短期証券)を過去最低に 並ぶ金利で発行した。

グリーチャーのマネジングディレクター兼金利取引共同責任者、 ラス・サート氏は、「地政学的な懸念は消え去っておらず、安全性を 求めて資金が米国債に流れている」と指摘。「落ち着いて考えてみる と、格付けがどうなるかという将来の不確実性よりも、目前の地政学 的な懸念が材料視された」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後5時現在、10年債利回りは前週末比3ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の3.38%。一時は3月24日以来の最 低となる3.36%をつけた。同年債(表面利率3.625%、2021年 2月償還)価格は1/4上げて102 1/32。

30年債利回りは1bp低下の4.46%。2年債利回りは4bp 低下の0.65%。一時は0.64%と、これも3月24日以来の低水準 を付けた。

10年債利回りは1年前の3.80%をなお下回っている。過去 20年間の同利回りの平均は5.22%。ブルームバーグがまとめたエ コノミスト73人の中央値によれば、同利回りは年末には3.90%と なる見通し。

ギリシャ

S&P500種株価指数は1.1%安、MSCI世界指数は1.6% 低下した。

この日の欧州債市場ではギリシャ国債が下落。同国の当局者が債 務再編は考えていないと述べた後も国債の利回りは急上昇した。同国 の2年債利回りはユーロ導入以来初めて20%に急伸したほか、ポル トガルの2年債と10年債利回りもユーロ導入以後の最高を付けた。

ギリシャ政府は、国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)に 対し、同国の全債務の期限延長を求めた。同国紙エレフテロティピア が報じた。情報源は明示していない。

欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバー、ギリシャ中銀のプ ロボポラス総裁はこの日、ギリシャの債務再編は不必要であり、また 望ましくもないと言明した。

ナショナル・ペン・インベスターズ・トラストの運用担当者、ジ ェームズ・バーンズ氏は、「ソブリン債危機に関連して一段の不透明 性を生み出す新たな情報が出るたびに、安全逃避先である証券の需要 が拡大する」と述べた。

米格付けの見通しを変更

S&Pは米格付けの見通しを変更した理由として、増大する財政 赤字および債務への対応をめぐり、指導者らが合意に達しない「重大 なリスク」があるためと指摘。「中・長期的な財政への試練にどう対 応するかについて、米国の政策当局が2013年までに合意に達しな いかもしれないという重大なリスクがあると当社は考えている」と説 明した。S&Pは米国の長期債格付けは「AAA」で据え置いた。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーディ ング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は、「市場はそれが差 し迫ったものであるとは見込んでいない」と指摘。「米国は依然とし て自国の通貨を発行できるため、米国の状況を欧州のソブリン債と同 様に見てはいけない」と述べた。

この日の6カ月物Tビルの入札では、最高落札利回りは0.11% と、先週の入札で付けた過去最低に並んだ。投資家の需要を測る指標 の応札倍率は4.79倍と、1月24日以来の高水準。落札全体に占 める海外の中央銀行を含む間接入札の割合は45.7%と、3月28日 以来の高水準となった。

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