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即席麺など加工食品の消費が急増-食用油在庫、約30年ぶり低水準に

穀物や食肉の価格高騰を受け、消 費者は過去最高に近い水準にある食料価格を注視している。そんな中、 麺類や魚のフライなどの製造に利用される食用油の在庫は約30年ぶり の低水準に落ち込むと予想されている。

米農務省の推計によると、食用油9種の在庫は今年、25%減少し 939万トンと需要の約23日分となり、1974年以来の低水準に落ち込 む見通し。ブルームバーグがアナリストやトレーダー11人を対象に実 施した調査の中央値によると、パーム油価格は年末までに最大24%上 昇し1トン当たり4000マレーシア・リンギットになるとみられている。

世界人口が過去40年間に85%増加する中、所得の伸びや都市部へ の住民の移動、加工食品の需要急増を背景に食用油の消費は約9倍に拡 大している。世界ラーメン協会によると、1958年に発明された即席麺 の販売量は年間900億食を超える。食用油の価格上昇はインフレを加速 させ、ブラジルや中国などの中央銀行の利上げにつながる可能性があ る。一方、価格が急騰すれば、原料を栽培するプランテーションの利益 は膨らみそうだ。

食品成分関連の販売・顧問会社インターナショナル・フード・プロ ダクツ(ミズーリ州)の商品調達担当スペシャリスト、スティーブ・ニ コルソン氏は「今年は世界的に、穀物栽培でいかなる問題が発生しても 対処できる余地がない」と指摘。「在庫に余裕がないため、北半球で今 年、ちょっとした生産の中断があれば壊滅的な状況となり、現行の価格 が割安に見えるだろう」と語る。

食料高騰

国連の発表する食料価格は2月に過去最高水準に達したが、食用油 は例外だった。最も消費量の多いパーム油のマレーシア・デリバティブ 取引所の価格は年初来で15%下落し3236リンギット。2番目に消費 量の多い大豆油のシカゴ商品取引所(CBOT)の価格は1.6%下げ、 1ポンド当たり57.45セントとなっている。一方、トウモロコシ価格 は19%、豚肉は27%、牛乳も27%、それぞれ上昇。商品24銘柄で 構成するスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のGSCI指数は 18%上昇している。

ただ、今年に入って下落してはいるものの、パーム油価格は過去 10年平均を66%上回る水準にある。これが、ブルームバーグが集計し たアナリスト調査で、株式公開しているパーム油生産会社としては世界 最大のマレーシアのサイム・ダービーの利益が4倍以上に増加すると予 想されている理由の1つだ。プランテーションを所有するクアラルンプ ール・ケポンの利益も拡大すると見込まれている。

世界2位の消費財メーカー、英・オランダ系ユニリーバは2月、食 用油が昨年の原材料コスト上昇の主因の1つだったことを明らかにし た。ジーン・マーク・ヒュート最高財務責任者(CFO)は2月3日の 電話会議で、このトレンドは今年加速するとの見通しを示した。

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