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ユーロ下落、欧州債務懸念で一時118円台-ドル円82円後半へつれ安

東京外国為替市場ではユーロが下 落し、対円で一時、今月1日以来の1ユーロ=118円台に突入した。ギ リシャの債務再編の思惑に加え、フィンランドの総選挙でユーロ圏の高 債務国救済に反対する欧州懐疑派の政党が躍進したことが嫌気された。

また、ドル・円相場は1ドル=83円ちょうどを割り込み、一時、 3月31日以来の水準までドル安・円高が進んだ。欧州債務危機の悪化 懸念を背景にリスク回避の動きが強まるなか、ユーロ・円などクロス円 (ドル以外の通貨の対円相場)での円買いが波及した。

クレディ・アグリコル銀行外国為替部ディレクター、斎藤裕司氏は ギリシャの債務再編問題について「外堀が埋まりつつようだ」とし、フ ィンランドの選挙の話も材料となり、欧米のイースター休暇を前にユー ロの買い持ち高の調整が出ていると指摘。「買われていたものは売られ るし、リスクを回避する意味でもこれまでと反対のオペレーションをし なければならない」と説明した。

ユーロは今月11日に対円で昨年5月以来の高値となる123円33 銭まで上昇、翌12日には対ドルで昨年1月以来の高値となる1.4520 ドルを付けていた。ブルームバーグ・データによると、ユーロは18日 午後3時15分現在、多くの主要通貨に対して前週末終値比で下落して いる。

フィンランド議会選挙

週明けの東京市場では朝方からユーロ売りが先行。国際通貨基金 (IMF)がギリシャの債務が持続不可能で、同国政府が来年にも債務 再編を検討すべきだと考えている、と米紙ウォールストリート・ジャー ナル(WSJ)が報じたことが手掛かりとなった。

また、17日に実施されたフィンランドの議会選挙では、納税者が ギリシャやアイルランドの救済を支援すべきでなかったと主張するソイ ニ党首率いる「真正フィン人党」が得票率を約15ポイント伸ばし、 19%の票を獲得。今月7日にはポルトガルがユーロ圏諸国で3番目と なる救済要請を申請したが、今回の選挙結果を受けて、欧州の危機対応 措置への取り組みが混乱する恐れが浮上した。

みずほコーポレート銀行国際為替部のマーケット・エコノミスト、 唐鎌大輔氏は、ギリシャの債務再編問題について、「同じようなことが ポルトガルやアイルランドにこの先ないかというと自信が持てないとい うのがユーロ・ベア(弱気)の理由」だと指摘。その上で、高債務国へ の一段の支援が必要となる可能性があるなかで、フィンランドの選挙結 果は「最悪の材料だ」と語った。

ユーロは対円で一時、前週末のニューヨーク時間終値から約1円も ユーロ安・円高が進み、今月1日以来の安値となる1ユーロ=118円 94銭まで下落。対ドルでも1ユーロ=1.44台ドルから一時、1.4350 ドルと今月8日以来の安値まで値を下げた。

ドル・円が83円割れ

一方、ドル・円相場は1ドル=83円台前半でもみ合っていたが、 徐々に円買いが優勢となり、一時、先月31日以来の水準となる82円 86銭までドル安・円高が進んだ。

唐鎌氏は、ドル・円相場について「クロス円の影響を受けやすく、 それゆえに83円を割っているわけだが、かつてのようなスピードを伴 った下落も厳しいのではないか」と予想。「日米である程度金利差が確 保されている以上、ドルの下値も限定的で、しかも日本の貿易黒字も減 ってくるということを考えると、何を理由に円を買うのか」と話してい た。

ブルームバーグ・データによると、円はすべての主要通貨に対して 前週末の終値比で上昇。1-3月(第1四半期)の消費者物価指数の伸 び率が予想を下回ったニュージーランド・ドルに対しては1%値を上げ た。

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