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米国債(15日):上昇、欧州債懸念が再燃-コアインフレ減速も材料

米国債相場は上昇。週間ベー スで2年債の上げ幅はここ約1年で最大だった。朝方発表された3 月の消費者物価指数(CPI)で、食品とエネルギーを除くコアC PIが予想を下回る伸びだったことが材料視されたほか、欧州のソ ブリン債危機が悪化しているとの見方も米国債の買いにつながった。

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがアイ ルランドの格付けを引き下げたのを手掛かりに、米国債への安全な 逃避先としての買いが集まった。シカゴ連銀のエバンス総裁は、低 いインフレと高い失業率はともに金融緩和継続の必要性を示してい ると述べた。

CRTキャピタル・グループの国債ストラテジスト、イア ン・リンジェン氏は「米国債の上昇は、欧州ソブリン債リスクへの 懸念が再燃したことが要因だ。抑制されたインフレも金融当局の緩 和姿勢を支持し、米国債の上昇につながっている」と話した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーの価格によると、ニュ ーヨーク時間で午後5時9分、10年債利回りは前日比9ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01%)下げて3.41%。週間では17 bpと、2010年5月以来で最大の下げ。10年債の価格(表面利 率3.625%、償還期限2021年2月)は23/32上げて、101 25/32。

2年債利回りは7bp下げて0.69%と、3月25日以来の低 水準。週間べースでは11bpと、2010年5月以来で最大の低下 となった。

CPI

米労働省が発表した3月の米消費者物価指数(CPI、季節 調整済み)は前月比0.5%上昇。ブルームバーグ・ニュースがまと めたエコノミストの予想中央値と一致した。食品とエネルギーを除 いたコア指数は前月比0.1%上昇。市場予想の0.2%上昇を下回っ た。

10年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)の利回り格差 は、2.62ポイント。利回り格差は11日には2.67ポイントと、 2008年3月以来の最大まで拡大した。

米10年債とドイツの同年限国債との利回り格差は3bp。 13日には2bpと、2009年11月以来の最小まで縮小した。

財務省が発表した2月の対米証券投資統計によると、海外投 資家が保有する米国債は0.5%増の4兆4700億ドル。中国の米国 債保有額は1兆1500億ドルと、前月から0.1%減、日本は

0.5%増の8903億ドルと、日本にとって最大だった。

連銀総裁の発言

シカゴ連銀のエバンス総裁はニューヨークで講演し、「現在 のところ、インフレと雇用はともにFRBの目標を下回って推移し ている」と発言。「両方が緩和的な金融政策を必要とさせている」 と述べた。

米金融当局者の間では、米国債購入計画終了後の金融引き締 め時期について意見が分かれている。リッチモンド連銀のラッカー 総裁とフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は物価について懸念 していると述べている。

また、ニューヨーク連銀のダドリー総裁は今月11日、東京 都内でのフォーラムで「少なくとも2012年の終わりまでは、米労 働市場では過剰なスラック(たるみ)が見られる可能性が高い。そ れが、早過ぎる政策引き締めに過度に熱心になるべきではないと私 が考える理由だ」と述べた。

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