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東電:「仮払金」500億円支払いへ、原発事故で-不動産売却の報道も

福島第一原子力発電所で放射能漏れ 事故を起こした東京電力は15日、事故被害者に仮払金約500億円を支払 うことを決めた。日本政府の指示を踏まえて、原発周辺の住民に将来の 損害賠償金の一部として当面の生活資金を提供する。

海江田万里経済産業相の要請を受けて東電はこの日、避難や屋内退 避指示が出ている原発30キロ圏に住む住民に仮払補償金を支払うことを 決定したと発表した。約5万世帯に1世帯当たり100万円(単身世帯は 75万円)を4月にも支払う。この仮払金は今後予想される原子力損害賠 償法に基づく賠償金の一部になる。

この仮払金は運転資金から捻出する。今回の支払い対象には被害全 額の補償を求めている農業・漁業関係者は含まれず、東電はこうした関 係者への対応を今後詰める必要がある。これを含めて賠償が巨額になる 公算が大きく、資金調達として東電はビルや遊休地、社宅など約1000 億円相当の不動産を来年度にかけて売却すると読売新聞は報じた。

福島県の佐藤雄平知事は15日、東電の仮払金支払いについて、入り 口に過ぎずしっかりと賠償を行っていただきたいと述べた、と共同通信 は報じている。東電仮払金とは別に日本政府は「被災者生活再建支援 法」に基づいて東日本大震災の被災者に東電と同額を支払う予定だ。

会見した東電の清水正孝社長は、周辺住民以外の対応について、 原子力損害賠償紛争審査会の指針に沿って「公平に補償をする」と述べ た。東電の原発補償の支払い基準などを定めるこの政府機関は15日夕に 第一回会合を開く。清水社長はまた「聖域なきスリム化を図りたい。役 員報酬や管理職給与削減など、今詰めているところで決まり次第、速や かに発表したい」とも述べた。

窒素ガス注入続く

日本政府の震災被災者への支払いについて枝野幸男官房長官は会見 で、「できれば連休前にも支給できないだろうかということを最大限努 力をしている」と述べた。

この日の福島第一原発の設備については大きな変化は現時点ではな く、原子炉1号機への窒素ガス注入が続けられて、総量は5200立方メー トルに達した。原子炉1-4号機の廃炉に向けたスケジュールはまだで きていないとしている。

また、米国務省は福島第一原発から半径約80キロ(50マイル)圏外 での健康・安全へのリスクは低いと発表した。原子炉冷却が進んでいる のが背景で、危機の度合いが「劇的に変化している」とした。米政府職 員の家族は日本に戻ることが可能だとしているが、原発をめぐる状況が なお「深刻かつ流動的」であることを理由に挙げ、80キロ圏内の旅行を 控えるよう米国民には勧告している。

東日本大震災を受けて2つのテーマパークの運営を取りやめていた オリエンタルランドは15日、東京ディズニーランドの運営を時間を短縮 して再開した。東京ディズニーシーについても大型連休前の再開を目指 している。

--取材協力 東京 松田潔社 Editor: Eijiro Ueno, Kiyo Sakihama, Hitoshi Sugimoto

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 中山理夫 Michio Nakayama +813-3201-2177 mnakayama4@bloomberg.net

坂巻幸子 Sachiko Sakamaki +813-3201-7298 ssakamaki1@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人 Yoshito Okubo +813-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net Chian-Wei Teo +813-3201-3623 cwteo@bloomberg.net

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