菅直人首相が19日、自民党の谷垣禎一総裁に副 総理兼震災復興担当相としての入閣を打診したものの、谷垣氏はこれを拒否した。東日 本大震災対策を大義名分に最大野党の自民党と「大連立」を組んで政権の安定化を図る 狙いだが、あえなく失敗した。

「態勢をいじる時ではなくて、被災者の支援、原発の対応などに全力を尽くす時で はないか。あまりにも唐突な提案だ」-。谷垣氏は19日夕、 役員会後の記者会見で、 電話で入閣を打診してきた首相にくぎを刺したことを明らかにした。

自民党本部が公表している谷垣氏の会見録によると、首相が同氏に電話で入閣を打 診したのは19日昼すぎ。谷垣氏はその場で事実上拒否する考えを示したが、その後開 いた役員会で首相の要請を断ることを正式に決定した。

これに先立ち、民主党の渡辺周災害対策副本部長は19日朝、TBSの 番組「みの もんたのサタデーずばッと」で、自民党との大連立について「救国内閣を打診している。 政争、政局は棚上げしよう、まずは復旧、復興に全力 を挙げようということだ」と指 摘。

これに対し、自民党の小坂憲次参院幹事長は同番組で、「究極の抱きつき作戦だ。 国難にあたるという意味からすれば、知恵を貸すとか、手を貸すということに躊躇(ち ゅうちょ)してはならないという気もするが、責任の所在を明確にしておかなければい けない」と否定的な見解を表明していた。

一方、菅直人首相は19日午前、鳩山由紀夫前首相、小沢一郎元代表、 前原誠司 前外相の民主党代表経験者と会談。鳩山氏はこの後、記者団に対し、この日の会談につ いて「野党の方にもお願いしたが、代表経験者の方にいろいろと知恵を貸してほしいと いう協力の依頼だった」と説明。 その上で、野党側に入閣を求める話については「そ ういう話は一切、ありません」と述べ、話題に上らなかったことを強調していた。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE