2月28日の米国マーケットサマリー:ドル下落、米緩和継続観測

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3804 1.3754 ドル/円 81.79 81.68 ユーロ/円 112.90 112.35

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,226.34 +95.89 +.8% S&P500種 1,327.23 +7.35 +.6% ナスダック総合指数 2,782.27 +1.22 +.0%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .68% -.03 米国債10年物 3.42% +.01 米国債30年物 4.49% -.01

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,409.90 +.60 +.04% 原油先物 (ドル/バレル) 96.87 -1.01 -1.03%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、主要6通貨に対するドル指数が 昨年11月以来の低水準をつけた。米連邦準備制度理事会(FRB) のバーナンキ議長が3月1日の議会証言で、緩和的な金融政策の維持 を示唆するとの思惑からドル売りが出た。

ユーロは対ドルで上昇。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁 が今週、利上げの用意があることを示唆するとの観測が背景にある。 スウェーデン・クローナは2年6カ月ぶりの高値をつけた。スウェー デン中央銀行のイングベス総裁が今年は毎回の会合で利上げを決定 する可能性があると述べたことが手掛かり。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の米州G10通貨戦略責任者、 パレシュ・ウパダヤ氏は「ユーロ上昇の主な材料は短期金利の差で、 ドルには向かい風だ」と指摘。「年初以来、ほぼ一方向の取引となっ ている」と語った。

ニューヨーク時間午後1時34分現在、インターコンチネンタル 取引所(ICE)のドル指数は前営業日比0.4%安の76.979。一時 は0.7%安の76.756と、昨年11月9日以来の安値まで下げた。ユ ーロの比重が57.6%の同指数は2月全体で1%低下した。

ユーロはドルに対し、ロンドンの取引時間帯が終了後に伸び悩み、

0.2%高の1ユーロ=1.3785ドル(前週末は1.3754ドル)。一時 は0.7%上昇した。円はドルに対して0.2%安の1ドル=81円87 銭。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。経済指標の改善を好感したほか、資産家ウォ ーレン・バフェット氏が新たな買収を目指す考えを示したことが買い 材料。主要株価指数は月間ベースで3カ月連続高となった。

バフェット氏率いる米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイ のクラスB株が上昇。同社の昨年10-12月(第4四半期)決算は、 利益が前年同期比43%増加し、2007年以来の高水準に達した。通 信サービス株と公益株指数がS&P500種株価指数全体をけん引し た。モルガン・スタンレーが株価目標を引き上げたドラッグストアチ ェーン米最大手のウォルグリーンも高い。

一方、半導体最大手のインテルは安い。JPモルガン・チェース はインテルの売上高が予想に届かない可能性があると指摘した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は2営業日連続で上げ、前週末比0.6%高の1327.22。ダウ 工業株30種平均は95.89ドル(0.8%)上昇の12226.34ドル。 この日のニューヨーク原油先物相場は2週間ぶりの大幅安となった。

PNCウェルス・マネジメントの主任投資ストラテジスト、ウィ リアム・ストーン氏は「ウォーレン・バフェット氏はいつも適正価格 で企業を買収している」と指摘。「彼は望みを実行できるだけの現金 を保有している。それに加え、米景気は引き続き回復しており、企業 業績は原油価格の影響を受けることはないだろう。原油相場の上昇圧 力は弱まっているようだ」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。3年債は3営業日続伸した。連邦準備制度が 量的緩和策の一環として米国債67億ドル相当を購入したのが手掛か り。

10年債はほぼ1カ月ぶりの高値をつけた。リビアでの情勢不 安を背景に投資家は米国債に安全逃避先を求めたほか、石油価格の 高騰によって景気回復が腰折れするとの懸念も強まった。月末の米 国債指数銘柄入れ替えに伴い、デュレーション(保有債券の平均残 存期間)長期化を狙って10年債が買われたのも国債の上げにつな がった。

ジェフリーズ・グループのチーフ・テクニカル・ストラテジス ト、ジョン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤)は、「中東情勢に関す るニュースや、月末の買い、さらにニューヨーク連銀による国債購入 といった要因で米国債に買いが入っている」と述べ、「今週は経済統 計の発表や多くの行事が開催されることから、投資家は国債に対して 前もってショートポジションを建てることは望まない」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時19分現在、3年債利回りは4ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)下げて1.17%。同年債の価格(表面利率

1.25%、2014年2月償還)は3/32上げて100 7/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。月間の値動きとしては昨年4月 以降で最も堅調な月となった。インフレ加速と北アフリカ、中東の政 情不安で代替資産としての金買いが活発になったのが背景にある。

米政府はリビアのカダフィ体制の崩壊を後押しするため、反政府 勢力を支援する意向を示した。民主化を求める反政府運動の波は中東 一帯に広がり、オマーンにも波及、起点のチュニジアでも再び騒乱が 起きている。1月のユーロ圏消費者物価指数は前年同月比2.3%上昇 と、昨年12月の2.2%を上回った。

VTBキャピタル(ロンドン)のアナリスト、アンドレイ・クリ ュチェンコフ氏は、「インフレ期待が抑制されているのは確かだ」と 指摘。「金が持続的に上昇し、昨年12月に記録した過去最高値を上 抜けるには、地政学的な緊張がエスカレートするといった要因が必要 になる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比60セント高の1オンス=1409.90ドル。月間では

5.7%上昇。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は2週間ぶりの大幅安。リビア騒乱で 失われた原油供給を穴埋めするため、サウジアラビアが増産の意向を 示したことから売りが出た。またリビアでは原油の積み出しが行われ ているとの情報も売り材料になった。

国営石油会社サウジアラムコのハリド・アルファリ最高経営責任 者(CEO)は、原油供給が不足した場合、同社にはこれを穴埋めす る準備が整っていると述べた。船舶ブローカー最大手、クラークソン でタンカー責任者を務めるボブ・ナイト氏によると、リビアではこの 1週間、石油の積み出し作業が問題なく完了した。

シティ・フューチャーズ・パースペクティブ(ニューヨーク)の エネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は、「供給全般に対する 不安は先週ほど切迫感が感じられない」と指摘。「リビア情勢は一方 向に着実に動きつつあるようだ。一段の生産減少は起きていないもよ うで、積み出し作業も行われている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前営 業日比91セント(0.93%)安の1バレル=96.97ドルで終了。11 日以来で最大の値下がり率。先週24日には2008年9月29日以来 の高値となる103.41ドルに上昇していた。過去1年間では22%の 値上がり。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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