米国債:3年債上昇、連銀の購入や中東情勢への不安が背景

米国債相場は上昇。3年債は 3営業日続伸した。連邦準備制度が量的緩和策の一環として米国債 67億ドル相当を購入したのが手掛かり。

10年債はほぼ1カ月ぶりの高値をつけた。リビアでの情勢不 安を背景に投資家は米国債に安全逃避先を求めたほか、石油価格の 高騰によって景気回復が腰折れするとの懸念も強まった。月末の米 国債指数銘柄入れ替えに伴い、デュレーション(保有債券の平均残 存期間)長期化を狙って償還期限の長い国債が買われたのも国債の上 げにつながった。

ジェフリーズ・グループのチーフ・テクニカル・ストラテジス ト、ジョン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤)は、「中東情勢に関す るニュースや、月末の買い、さらにニューヨーク連銀による国債購入 といった要因で米国債に買いが入っている」と述べ、「今週は経済統 計の発表や多くの行事が開催されることから、投資家は国債に対して 前もってショートポジションを建てることは望まない」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後5時20分現在、3年債利回りは3ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)下げて1.17%。同年債の価格(表面利率

1.25%、2014年2月償還)は3/32上げて100 1/4。

10年債利回りは2bp上げて3.43%。一時は3.39%と、2 月1日以来の低水準をつけた。

短期債利回り

バーナンキFRB議長が政策金利を過去最低水準で据え置くと の方針をあらためて示すとの憶測から、短期債の利回りは低下した。 ニューヨーク連銀は償還期限2013年9月-2014年7月の国債を購 入。今週は最大で262億ドルの米国債を購入する。

バークレイズによると、2月の米国債のデュレーションは

0.13年拡大したもよう。1月は0.08年の拡大だった。

月間ベースでの米国債は下落。中央銀行の金融対策によって 2011年の景気が押し上げられるとの観測が背景だ。バンク・オブ・ アメリカ・メリルリンチのデータによると、米国債の投資リターンは 2月25日現在でマイナス0.22%。年初からのリターンも0.22% のマイナスとなっている。

米国の対リビアへの姿勢

米国はリビアの反体制勢力への支持を表明、クリントン米国務 長官は27日、28日の各国外相らとの協議のためジュネーブに向か う中、同行記者団に対し、「リビア東部で組織化を試みている多様な 人々に接触している。革命の動きが西に向かっている」と明言した。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーデ ィング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は、「質への逃避や 月末特有の需要などで、米国債へは比較的買いが続いている」と述べ、 「今週発表された懸念材料という点では、中東やアフリカ発のニュー スが他を圧倒している」と続けた。

バーナンキ議長は3月1日、上院銀行委員会で証言する予定だ。 これまでと同じように、政策金利を過去最低水準で据え置くとの方針 を示す可能性がある。

ソシエテ・ジェネラルの米国債トレーダー、ショーン・マーフ ィー氏は、「他の金融当局メンバーが経済統計について前向きな発言 をするたびに、バーナンキ議長が出てきて、その前向きな発言を打ち 消しているかのようだ。市場はバーナンキ議長の姿勢に何か変化があ るのかを見極めようとしている」と続けた。

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