NY外為:ドル、4カ月ぶり低水準-米金融緩和の継続見通しで

ニューヨーク外国為替市場では、 主要6通貨に対するドル指数が昨年11月以来の低水準をつけた。欧 州中央銀行(ECB)が米連邦準備制度理事会(FRB)よりも積極 的にインフレ対策に乗り出すとの思惑からドル売りが出た。

ユーロは対ドルで上昇。トリシェECB総裁が今週、利上げの用 意があると示唆する一方、バーナンキFRB議長は3月1日の議会証 言で、緩和的な金融政策の維持を示唆するとの思惑が背景にある。ス ウェーデン・クローナは2年6カ月ぶりの高値をつけた。スウェーデ ン中央銀行のイングベス総裁が今年は毎回の会合で利上げを決定する 可能性があると発言したことが明らかになった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の米州G10通貨戦略責任者、 パレシュ・ウパダヤ氏は「ユーロ上昇の主な材料は短期金利の差で、 ドルには向かい風だ」と指摘。「年初以来、ほぼ一方向の取引となっ ている」と語った。

ニューヨーク時間午後3時9分現在、インターコンチネンタル取 引所(ICE)のドル指数は前営業日比0.4%安の76.907。一時は

0.7%安の76.756と、昨年11月9日以来の安値まで下げた。ユー ロの比重が57.6%の同指数は2月全体で1.1%低下した。

ユーロはドルに対し、ロンドンの取引時間帯が終了後に伸び悩み、

0.4%高の1ユーロ=1.3802ドル(前週末は1.3754ドル)。一時 は0.7%上昇した。円はドルに対して0.1%安の1ドル=81円77銭。

ユーロ高・ドル安

先進10カ国の通貨で構成するブルームバーグ相関加重通貨指数 によると、ユーロは年初から1.2%上昇。一方、ドルは2.1%安。ド ルはこの日、2008年8月以来の低水準となった。

ECB政策委員会は3日に次回会合を開く。同委員会のメンバー、 ドラギ・イタリア中銀総裁は26日、インフレ圧力の高まりを受け政 策当局は将来の利上げのタイミングを一段と慎重に検討する必要があ るとの見解を明らかにした。ECBは09年5月以降、政策金利を 1%で維持している。

バーナンキFRB議長は、金融政策に関する半期に一度の議会証 言を3月1日に上院銀行住宅都市委員会で行う。翌2日には下院金融 委員会で証言する。米金融当局は08年12月以降、政策金利をゼロ から0.25%で据え置いている。

欧米のインフレ指標

1月の米個人消費支出(PCE)は前月比0.2%増加。エコノミ スト予想を下回った。食品とエネルギーを除くコアPCE価格指数で は前月比で0.1%上昇、前年比では0.8%の上昇だった。

1月のユーロ圏消費者物価指数(改定値)はECBの目標である 2%を2カ月連続で上回った。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏は、「欧州の最新のインフレ指標に加え、トリシ ェ総裁からタカ派的な発言が出てくる可能性がユーロを支えた」と指 摘。「今週の為替市場は当局の発言を受けて荒い値動きになるだろう」 と述べた。

スウェーデン・クローナは一時2.1%上昇し、08年8月以来の 高値となる1ドル=6.2916クローナをつけた。

スウェーデン中銀がこの日公開した14日の会合の議事録による と、イングベス総裁は、「今年の全ての会合でレポ金利を引き上げる 可能性が高まっている」と発言した。同中銀は今月、同金利を1.5% に引き上げた。利上げは昨年7月以降で5度目。

シティグループの通貨ストラテジスト、グレッグ・アンダーソン 氏は、「スウェーデン中銀のコメントは非常に重要だ。今後のECB やイングランド銀行(英中銀)の発言や行動を反映していると考える なら、米国よりも欧州の金融当局の方がタカ派的であることを織り込 むべきだ」と語った。

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