NY外為(25日):スイス・フラン下落、原油供給懸念が緩和

ニューヨーク外国為替市場では、 スイス・フランが大半の主要通貨に対して下落。リビアの政情不安が 世界の原油市場に混乱をもたらすとの懸念が緩和するなか、逃避通貨 としてのフランの魅力が減退した。

円はドルに対して年初来最長の8営業日続伸。昨年第4四半期 (10-12月)の米経済成長率は速報値から下方修正された。スイ ス・フランはドルに対して過去最高値から下落。サウジアラビアと米 国、国際エネルギー機関(IEA)が前日、原油供給に支障が出ても 補えるとの見方を示した後、原油が1バレル=100ドルを下回った ことが背景。この日の株式相場は値上がりした。

テンパス・コンサルティングの資本市場担当バイスプレジデント、 グレッグ・サルバッジオ氏(ワシントン在勤)は「原油供給をめぐる 不安が薄れるなか、スイス・フランと円に資金を投じていた市場参加 者は、持ち高の解消を進めている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時29分現在、スイス・フランはドルに 対して前日比0.3%安の1ドル=92.88サンチーム。一時は

92.27サンチームと、少なくともブルームバーグが記録を開始した 1971年以来の最高値を付けた。スイス・フランはユーロに対して

0.1%高の1ユーロ=1.2768フラン。ドルは対ユーロで0.4%高 の1ユーロ=1.3747ドル。ドルは対ユーロで週間では0.4%安。

円はドルに対して0.3%高の1ドル=81円68銭。円はユーロ に対して0.7%高の112円29銭。

オセアニア通貨上昇

オーストラリア・ドルとニュージーランド・ドル、カナダ・ドル は大半の主要通貨に対して上昇。株式など利回りの高い資産を買う動 きが強まった。S&P500種株価指数は1.1%高と、今週初の値上 がり。

ブルームバーグ相関加重通貨指数を構成する先進10カ国の通貨 の中で、ニュージーランド・ドルは過去1カ月間の下落率が最も大 きく3.6%安。ユーロは0.6%安、円は0.4%の値下がり。

米商務省がこの日発表した第4四半期の実質国内総生産(G DP、季節調整済み、年率)改定値は前期比2.8%増と、速報値の

3.2%増から下方修正された。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミストの予想中央値は3.3%増。

先物ブローカー、MFグローバル・ホールディングスのアナリス ト、ジェシカ・ホバーセン氏(シカゴ在勤)は、「米経済の自律回復 には時間が掛かることを示唆する材料はいかなるものでも、利上げを 遅らせ、ドル安をもたらす」と述べた。

フランと円に買い

スイス・フランと円は今週値上がりした。リビア情勢を背景に安 全とされる両通貨に買いが集まった。リビアの最高指導者カダフィ大 佐はこの日、首都トリポリにある緑の広場で演説し、集まった支持者 に反体制勢力から国を守るよう訴えた。

円はドルに対して週間では1.9%高と、今年に入って最大の上 昇。スイス・フランは週間で1.7%値上がり。年初来では円は対ド ルで0.7%安。フランは0.7%高となっている。

サウジアラビアは今月、リビア情勢への対応として原油を増産し た。IEAがこの日、明らかにした。IEAは前日、必要に応じて緊 急用備蓄石油を放出する用意があるとの立場を示している。

米リッチモンド連銀のラッカー総裁はこの日、ニューヨークで記 者団に対し、「これ最近にみられた原油価格の上昇は、景気回復への リスクとはならない」と話した。

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