英タローオイル地質学者:南米沖で大型油田発見目指す-5.7兆円規模

約9000万年以上前、パンゲア大 陸が現在の南米大陸とアフリカ大陸に分離し始めたころ、大地は豊かな 恵みを生み出した可能性がある。以前1つだった海岸線に沿って大量の 原油とガスが眠っているかもしれないのだ。

英タローオイルは2007年、西アフリカ沖でここ数年では最大規模 の油田を発見した。ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌2月28日号 によれば、同社の探査ディレクターで首席地質学者のアンガス・マッコ ス氏は南米大陸の東海岸沖に同様の資源が眠ると見込んでいる。

タローと共同出資企業の英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル、フラン スのトタルは3月末までに仏領ギアナの約160キロメートル沖合で深海 油井の試掘を開始する予定だ。仏領ギアナは元流刑地として知られる南 米の熱帯雨林の一部にある。原油埋蔵が見込まれるザエデュスと呼ばれ る地帯は、海面下約6400メートルに位置する。

マッコス氏は地質学者としてのキャリアの大半をシェルで過ごし た。大西洋の反対側のガーナ沖でタローが運営する生産量日量12万バレ ルのジュビリー油田での成功を再び手にすることを目指している。同氏 は楽観的だ。それは、ザエデュスの地質がアフリカ大陸と南米大陸の分 離が始まった白亜紀に形成されたジュビリー油田に類似しているから だ。

油田サービス会社テクニップのティエリ・ピレンコ最高経営責任者 (CEO)は「タローは1度ならず、既成概念にとらわれない考え方が できることを証明している」と指摘。大西洋の両端に2つのよく似た海 底油田があるという考え方は「説得力がある」との見方を示す。

欧州石油大手も参加

コンピューターモデルでは、ザエデュスの総埋蔵量は7億バレルに 上る可能性があり、現行の原油相場で換算すると価値は700億ドルを超 える。

マッコス氏は「ザエデュスはこの上なく際立っており、今年最も刺 激的な油井だ。2011年に新たに海底油田の開発を試みることができる のは素晴らしい。世界各地を見ても、もうそれほど多くの機会は残され ていない」と語った。

ジュビリー油田の発見では、世界の大手石油会社は機会を逸した。 ガーナの同油田でのタローの共同出資企業は米アナダルコ・ペトロリア ムとプライベートエクイティ(未公開株、PE)投資会社が出資するコ スモス・エナジーだ。一方、仏領ギアナでは欧州最大の石油会社である シェルと同3位のトタルがタローの油田の開発に出資し、調査・掘削費 用1億1000万ドルの大半を負担することで合意している。

マッコス氏は、仏領ギアナでの最初の試掘で原油を発見できる確率 は約15%との見方を示した。

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