ヘッジファンド、米農産物市場から資金引き揚げ-「悲惨な」下落で

米農産物市場では、ヘッジファン ドを中心に投資資金を引き揚げる動きが出ている。資産運用者らによる と、穀物相場下落を受け上昇を見込む持ち高は過去最高に近い水準か ら減少している。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(カリフォルニア 州)で商品約300億ドル相当の運用に携わるニック・ジョンソン氏によ ると、小麦相場が18日以降8.6%下げ、トウモロコシや大豆相場も下 落したことは、ヘッジファンドなど投機家が今週、持ち高を引き続き減 らしている可能性が高いことを意味する。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、投機家は15 日終了週に小麦相場上昇を見込む買い越しを23%減らした。大豆の買い 越しは18%、トウモロコシは3.4%、それぞれ減少した。

資産運用会社が保有する農産物商品8銘柄の持ち高は世界食糧危機 が発生した3年前の水準を上回っている。カナダやオーストラリアでの 洪水や中国やロシアでの干ばつの影響で国連の食料価格は1月に過去最 高水準に達した。これが北アフリカや中東での反政府行動の一因とな り、チュニジアとエジプトでは大統領が退陣に追い込まれた。

BB&Tウェルス・マネジメントで170億ドル相当の運用を手掛け るウォルター・ヘルウィグ氏は、「農産物はかなり高騰したが、今は原 油と金への投資の好機のようだ」と指摘。「私がヘッジファンドマネジ ャーなら穀物の買い持ち高のために大損害を被るところだ」と述べた。

先物8銘柄で構成するスタンダード・アンド・プアーズのGSCI 農産物指数は17日以降6.8%下げ、昨年10月以降で最長の低下となっ ている。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズで138億ドル相当の運 用に携わるピーター・ソレンティーノ氏はシンシナティからの電話イン タビューで「一部のファンドは間違いなく悲惨な状況に陥った。市場関 係者は神経質になっている」との見方を示した。

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