今日の国内市況:株式3日続落、長期金利の低下続く-為替一時81円台

東京株式相場はことし初の3日続 落。きのうのニューヨーク原油先物が2年ぶりに1バレル=100ドル を付けるなど原油価格の高騰、為替の円高進行から景気や企業業績の 先行き懸念が広がった。自動車など輸出関連株が安く、原油高が収益 にマイナスとなるゴムや化学、海運株は下落率が大きくなるなど、景 気敏感株中心に売られた。

TOPIXの終値は前日比12.66ポイント(1.3%)安の934.22、 日経平均株価は126円39銭(1.2%)安の1万452円71銭。東証1部 33業種は、鉱業を除く32業種が安い。

日経平均はテクニカル分析上、下値めどとみられていた25日移動 平均線(1万546円)や均衡表の基準線(1万537円)を下回り、終 値で3週間ぶりに心理的な節目1万500円を割り込んだ。午前半ばか ら午後前半にかけて下げ渋ったものの、終盤にかけて再度売り直され、 需給面で昨年11月以降の上げを主導してきた海外投資家の姿勢にも 変化の兆しがあるという。市場では、今回の調整がテクニカル調整か、 本格調整なのかを見極めたいとの声が多くなってきた。

アフリカ最大の原油埋蔵量を持つリビアが政府と反政府勢力との 衝突で分裂状況になり、きのうのニューヨーク原油先物4月限は2008 年10月2日以降で初めて1バレル=100ドルを付けた。終値は前日比

2.8%高の98.10ドル。市場では、原油高につながっている中東問題を 株価に織り込もうにも簡単には織り込めないとの声があった。

原油高がインフレやコスト高を通じて世界景気を減速させるとの 不安から、輸出関連や素材関連は終始売りが優勢の展開。日本は中東 に石油を頼らざるを得ず、メリットを受ける企業よりデメリットを受 ける企業の方が圧倒的に多いといった指摘も出ていた。

また、為替市場では米金利低下や投資家のリスク回避からドル売 り・円買いが進み、円が対ドルで円高方向の動き。一時は1ドル=81 円98銭と8日以来の円高水準となり、原油高だけでなく為替にも影響 が波及したことは、午後の株価指数の下げ拡大を助長した。

一方、共同通信などによると、松木謙公農林水産政務官は23日に 辞意を表明し、自民党の石原伸晃幹事長は「菅内閣が大崩落する予兆 だ」と述べた。23日昼には、昨年9月の代表選で小沢氏を支持した原 口一博前総務相を中心とする新たな議員グループ「日本維新連合」が 国会内で準備会合を行うなど、国内政治の混迷も日本株を取り巻く不 透明要因と懸念する声が聞かれた。

東証1部の売買高は概算で25億7885万株、売買代金は同1兆 7416億円。値上がり銘柄数は159、値下がりは1454。業種別33指数 の騰落状況で下落率が大きかったのは、ゴム、繊維、ガラス・土石製 品、海運、非鉄金属、化学、保険などだった。

材料銘柄では、公募増資を行う東武鉄道や東洋紡が1株利益の希 薄化懸念から急落し、株式売り出しを実施するアンリツやアステラス 製薬も需給懸念から安くなった。株価急伸で当面の上値余地は乏しく なったとし、大和証券キャピタル・マーケッツが投資判断を「中立」 へ引き下げたシミックは大幅続落。シティグループ証券が薄板ガラス 対応に不透明感があると指摘した旭硝子は、3日続落した。

半面、住友商事と子会社の住商情報システムが株式の公開買い付 け(TOB)を通じて子会社化するとの観測が広がったCSKは急伸。 住宅や商業施設向けに主力製品の販売が回復しているとし、野村証券 が目標株価を引き上げたアイカ工業は続伸。原油価格高騰を受け、国 際石油開発帝石や石油資源開発は高い。

債券続伸、長期金利は3週ぶり低水準

債券相場は続伸。長期金利は3週間ぶり低水準の1.22%まで下げ た。リビアなど中東情勢の緊迫化による原油高を嫌気して国内株式相 場が続落したことが買い材料となった。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回 りは、前日比横ばいの1.245%で開始。午前は1.235-1.245%のレン ジで推移したが、午後に入って株価が下げ幅を拡大させると買いが優 勢となり、2時過ぎには2.5ベーシスポイント(bp)低い1.22%まで 低下。2日以来の低水準を付けた。その後は下げ幅を縮め、午後3時 20分現在では1.5bp低い1.23%で取引されている。

超長期債相場も上昇。20年物の124回債利回りは一時3bp低い

1.99%まで低下。新発20年債利回りとして8日以来となる2%割れで 取引された。30年物の33回債利回りは1bp低い2.145%に下げた。

一方、東京先物市場で中心限月3月物は株安を受けて3日続伸。 前日比変わらずの139円70銭で始まった。その後も横ばい圏での推移 が続いたが、午後2時前から水準を徐々に切り上げ、一時は139円82 銭まで上昇。結局は9銭高の139円79銭で引けた。

23日のニューヨーク原油先物相場は大幅続伸し、一時は2年ぶり に1バレル=100ドルを付けた。リビアの首都トリポリではこの日も 大規模な銃撃戦が展開された。軍の部隊が複数離反し、カダフィ大佐 の元側近は広がる反政府の動きで数日中に政権が打倒される可能性が あると警告した。

こうした中、財務省がこの日午前に実施した表面利率(クーポン)

0.2%の2年利付国債(302回債)の入札結果によると、最低落札価格 が99円91銭、平均落札価格は99円91銭7厘となった。最低価格は ブルームバーグが調査した事前予想の99円91銭と一致。応札倍率は

3.70倍と前回の5.33倍から低下した。小さいほど好調とされるテー ル(最低と平均価格の差)は7厘と前回の1厘から拡大した。

円が全面高、一時2週間ぶり81円台

東京外国為替市場では円が全面高となり、対ドルでは一時、約2 週間ぶりとなる1ドル=81円台を付けた。リビア情勢緊迫を背景に原 油価格が高騰するなか、アジア株がほぼ軟調に推移するなどリスク回 避の動きが根強く、逃避先通貨とされる円やスイス・フランが買われ た。

ドル・円相場は1ドル=82円台半ばから一時、今月8日以来の水 準となる81円98銭までドル安・円高が進行。スイス・フランは対ド ルで過去最高値となる1ドル=0.9275フランをつけた。

ユーロ・円相場は1ユーロ=113円台半ばから一時、112円80銭 までユーロが下落。また、ユーロの対スイス・フラン相場は6週間ぶ り安値をつけた。

24日の東京株式相場は続落。原油高による景気や業績への影響を 不安視する流れが続いた。ニューヨーク原油先物は23日、リビア情勢 緊迫による供給障害や中東産油国への波及への懸念から2年ぶりに1 バレル=100ドルを付けた。

前日の米国債市場では原油高が米国の景気減速につながるとの懸 念から10年債利回りが一時、3.43%と3週間ぶりの水準にまで低下。 この日は米国で先週分の新規失業保険申請件数や1月の耐久財受注、 新築住宅販売の発表や米7年債の入札が予定されており、米長期金利 への影響が注目されている

一方、ユーロ・ドル相場は欧州中央銀行(ECB)による利上げ 観測を背景に一時1ユーロ=1.3785ドルまでユーロが上昇。ただ、前 日の海外市場でつけた3週間ぶりユーロ高値(1.3787ドル)には届か ず、欧州市場に向けては1.37ドル台前半まで値を切り下げている。

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