ECB:格付けは行わず、公的機関設立も疑問-欧州委の提案を拒否

欧州中央銀行(ECB)は、同 中銀に格付けという新たな責務を担わそうとする欧州連合(EU)の 行政執行機関、欧州委員会の提案を拒否した。同中銀はまた、公的資 金を投入して、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)などの格 付け会社と競合する機関を設立するという欧州委の案に対しても疑問 を表明した。

ECBは、ウェブサイトに23日掲載したリポートで欧州委の提 案に返答し、「ECBは規制目的で利用される公的な格付けを発表す べきでない」と述べながらも、ECBは「金融市場と公的部門の格付 け会社レーティングへの依存度を軽減する取り組みを全面的に支持す る」と表明した。

ECBの政策当局者らは、欧州危機が始まるやいなやソブリン債 格下げを発表し、市場の混乱に拍車を掛けたとして格付け会社を批判 してきた。ドイツのショイブレ財務相は昨年6月2日、大手格付け会 社の「寡占」を終わらせる必要があると表明した。この時、ユーロ圏 財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相 兼国庫相)は、ECBが監督する欧州格付け会社の創設を呼び掛けた。 財源については言及しなかった。

ECBはこの日のリポートで、公的資金による格付け機関の設立 を支持しない考えを示唆。「全額ないし一部を公的資金で賄うこのよ うな機関については、今後、独立性の度合いを評価する必要がある」 とした上で、「数年間にわたりデータを蓄積する必要があるという現 実的な問題により、このような機関は当分の間、始動できない可能性 がある」と指摘した。

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