国内市況:株は続落・債券続伸、円2週間ぶり高値-リビアで衝突拡大

東京株式相場は続落。リビア情勢 悪化による原油価格の高騰、為替の円高進行で景気や業績の先行きに不 透明感が高まり、輸送用機器や電機など輸出関連株が売られた。資源関 連株も安く、鉱業は東証1部の業種別下落率1位。

TOPIXの終値は前日比9.82ポイント(1%)安の946.88、 日経平均株価は85円60銭(0.8%)安の1万579円10銭。東証1部 の売買高は概算で25億4638万株、売買代金は同1兆7986億円。値 上がり銘柄数は314、値下がりは1257。

3連休明けとなった22日の米国株は、S&P500種株価指数が昨 年8月11日以来で最大の値下がりを記録。米国株のボラティリティ (変動性)の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラテ ィリティ指数(VIX指数)は2カ月半ぶりの高水準となった。

米国株急落、投資家のリスク回避姿勢の強まりにもかかわらず、午 前の日経平均は均衡表上の基準線(1万537円)や25日移動平均線 (1万551円)を維持。いったん買い戻しも入って前日比プラスに浮 上する場面も見られたが、午後になり再度売り直された。

22日のニューヨーク原油先物3月限は前営業日比8.6%高の1バ レル=93.57ドルと、終値で2008年10月3日以来の高値となった。 原油は23日の時間外取引でも上昇、アフリカ最大の原油埋蔵量を保有 するリビア情勢の混乱で、供給に対する不安が広がっている。

東証1部33業種の下落率上位では、輸送用機器や機械などの輸出 関連のほか、原油市況高で買われやすい鉱業や石油・石炭製品、商社の 下げも目立った。短期パフォーマンスが良かった鉱業株には、ヘッジフ ァンドなどからとみられる利益確定売りが出やすかったほか、商社は石 油権益も保有しているため、実際の被害が出れば株価にネガティブイン パクトが及ぶとの懸念が出ていた。

長期金利、3週間ぶり低水準

債券市場では長期金利が3週間ぶり低水準で取引された。リビア国 内の混乱を受けて前日の欧米市場では株式などリスク資産を売り、安全 資産の国債を買う「質への逃避」が進行。こうした流れを引き継いで債 券買いが優勢だった。

現物市場で長期金利の指標となる新発10年物の312回債利回りは 前日比1.5ベーシスポイント(bp)低い1.255%で開始。その後も買 いが優勢で、午後には3日以来の低水準となる1.235%を付けた。3 時19分現在では2.5bp低い1.245%で推移。312回債は9日には

1.35%を付けていた。

中期ゾーンでも買いが膨らみ、5年物の94回債利回りは前日比3 bp低い0.525%まで低下。新発5年債として3日以来の低い水準を記 録した。ただ、午後には取引開始時と同じ0.53%に戻した。

エジプトやチュニジアに端を発した民主化要求デモの波は中東・北 アフリカで拡大し、リビアでは情勢が一段と緊迫化。同国の最高指導者 のカダフィ大佐は「最後の血の一滴」が落ちるまで反体制勢力と戦うと 言明し、23日には治安回復のために軍・警察部隊を動員すると宣言。 支持者に反体制派からの勢力奪還を呼び掛けた。

東京先物市場の中心限月の3月物は前日比30銭高い139円70銭 で始まり、直後に3週間ぶり高値圏となる139円77銭まで上昇。いっ たんは139円59銭まで上げ幅を縮めたが、午後には一時、2日以来の 高値となる139円79銭まで上昇した。結局は30銭高の139円70銭 で取引を終えた。

ユーロ上昇、ECBがインフレ警戒

東京外国為替市場では、ユーロが上昇。対ドルでは1ユーロ=

1.37ドル台に乗せ、2営業日ぶりの高値を付ける場面もあった。欧州 中央銀行(ECB)の当局者からインフレを警戒する発言が目立つこと から、利上げ期待を背景にユーロ買い圧力が強まった。

ユーロ・ドル相場は午前に一時1.3712ドルまでユーロが水準を切 り上げている。午後3時34分現在は1.3695ドル近辺で推移。ユーロ は対円でも買い進まれ、一時は1ユーロ=113円59銭と、前日のニュ ーヨーク時間午後遅くに付けた112円99銭から上昇した。午後は113 円台前半を中心に取引された。

一方、ドル・円相場は午後にドル売りが優勢となり、一時1ドル= 82円53銭と、2月10日以来の水準まで下値を切り下げた。午後3時 34分現在は82円67銭前後で取引されている。

ECBの政策委員会メンバーで、ルクセンブルク中銀のメルシュ総 裁は21日のインタビューで「物価安定のリスクが上向きにあると大半 のメンバーが判断しても驚かないだろう」と発言。景気の勢いが強まり 、インフレ率がECBの2%弱という目安を上回っているため「金融政 策スタンスの再調整」が必要となるのは必至だとの見解を示した。

同氏の発言を受け、前日の欧州債市場ではドイツの2年債相場が下 落。同利回りは一時9日以来の高水準となる1.46%まで上昇した。欧 州ではこの日、トリシェECB総裁やウェーバー独連銀総裁など当局者 の講演が控えている。

米国では全米20都市を対象にした12月の米スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数が前年同月比で

2.4%低下。09年12月以来の大幅な落ち込みとなった。

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