ソニー:一眼カメラ世界シェア、今期15%確実に-ミラーレス好調

ソニーはデジタル一眼カメラ市場で 今期(2010 年度)の世界シェア15%を達成する見込み。前年度までは 約10%で推移していたが、昨年発売した新型の「ミラーレス」と呼ばれ る新製品「NEXシリーズ」の好調などが寄与する。5ポイント近いシ ェアアップを達成し、初めて15%に届く見通しだ。

同社のカメラ事業などを統括する今村昌志業務執行役員は22日、 ブルームバーグ・ニュースのインタビューで「今期は目標としてきた 15%の達成が確実になった」との見通しを示した。米調査会社IDCに よると、09年のソニーのシェアは10.8%だった。

今村氏は、来期は「15%以上を目指したい。今年はさらに勝負をか ける」とし、これに向けた商品企画や生産体制などについて「社内で具 体的な計画を練っている」としている。

前期までの過去数年間、レンズ交換式一眼カメラの市場でソニーの シェアは10%前後で推移していたが、約1年で5ポイント近いシェア拡 大に成功したことになる。業界の両雄であるキヤノンとニコン以外の3 位以下は、ソニー、パナソニック、オリンパスなどがひしめく過当競争 状態だが、ソニーはまず、キヤノンとニコンの2強に続く地位を固めた い考え。

好調の要因についてゴールドマン・サックス証券の播俊也アナリス トは「コンパクトカメラや携帯カメラとは明確に差別化ができている。 ミラーレスのカメラは潜在需要があるということだろう」と指摘。今年 のトレンドとして「ミラーレスの市場はさらに勢いづくのではないか。 キヤノンやニコンがいつ追随するかに注目したい」との見方を示した。

ソニーはカメラ事業でコンパクトデジカメ「サイバーショット」シ リーズなどを手掛ける。06年にミノルタのデジタル一眼レフカメラ事業 を買収して「α(アルファ)」ブランドを継承、一眼カメラ市場に参入し た。昨年は新型一眼カメラ「NEX」シリーズを発売し、ミラーレスカ メラの市場創出に貢献した。実勢価格が数万円と手ごろなため、シェア 上昇のけん引役になったとみられる。

新型一眼の「ミラーレス」カメラは、従来のデジタル一眼レフカメ ラが装備する「レフミラー」を持たない構造であることが最大の特徴。 これにより、小型化と軽量化が可能になる。

ソニーは昨年6月に「NEX-5」と「NEX-3」を発売。一眼 カメラとして世界最小サイズで、標準ズームレンズを含む重量も従来の αブランドのものと比べ、半分程度の450グラム以下に抑えた。特に価 格が数万円と割安な「NEX-3」シリーズは、若い女性層やファミリ ー層に売れ行きが好調だったため「昨年一時的に品切れを起こした」と いう。

今村氏は「コンパクトカメラでは物足りなくなった人がステップア ップのために使おうとか、コンパクトカメラから一眼カメラに買い替え たい購買力の高い女性層の取り込みに成功した」と指摘。ミラーレスカ メラは、パナソニック、オリンパス、韓国サムスン電子などが手掛け、 新ジャンルとして認知されてきたため、キヤノンやニコンの参入が注目 されている。

米調査会社IDCによると、09年の世界のカメラ市場1億2800万 台のうち、キヤノン、ソニー、ニコン、韓国サムスン電子、米コダック のトップ5社が全体の67%を占めた。このうち977万台の一眼カメラ市 場は、首位のキヤノンは約45%、2位がニコン同34%、3位がソニー 同11%だった。

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