日本株は続落、原油高騰による業績懸念で輸出関連に売り-資源も

東京株式相場は続落。リビア情勢 悪化による原油価格の高騰などで景気や業績の先行きに不透明感が高ま り、輸送用機器や電機など輸出関連株が売られた。資源関連株も安く、 鉱業は東証1部の業種別下落率1位。

TOPIXの終値は前日比9.82ポイント(1%)安の946.88、日 経平均株価は85円60銭(0.8%)安の1万579円10銭。

DIAMアセットマネジメントの平川康彦ファンドマネジャーは、 「民主化による政情不安がリビアで収まれば世界経済は腰折れしないと 思われるが、産油大国であるサウジアラビアやイランまで飛び火すると 恐い」と話した。多くの投資家が、これまでの株価上昇で利益が出てい るだけに、「いったん様子を見るために、利益確定売りが出ている」と いう。

3連休明けとなった22日の米国株市場は、S&P500種株価指数 が昨年8月11日以来で最大の値下がりを記録。米国株のボラティリテ ィ(変動性)の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラ ティリティ指数(VIX指数)は2カ月半ぶりの高水準となった。

米国株急落、投資家のリスク回避姿勢の強まりにもかかわらず、午 前の日経平均は一目均衡表上の基準線(1万537円)や25日移動平均 線(1万551円)を維持、前日比プラスに浮上する場面も見られたが、 午後になり再度売り直された。

原油高止まらず、恩恵業種にマイナス面も

22日のニューヨーク原油先物3月限は前営業日比8.6%高の1バレ ル=93.57ドルと急伸、終値で2008年10月3日以来の高値となった。 原油は23日の時間外取引でも上昇、アフリカ最大の原油埋蔵量を保有 するリビア情勢の混乱で、供給に対する不安が広がっている。日興コー ディアル証券エクイティ部の西広市部長によると、「原油高で企業のコ スト上昇や新興国のインフレ懸念が高まっており、世界景気の先行きに 不透明感が出ている」という。

東証1部33業種の下落率上位では、輸送用機器や機械などの輸出 関連のほか、原油市況高で買われやすい鉱業や石油・石炭製品、商社な どの卸売の下げも目立った。短期のパフォーマンスが良かった鉱業株に は、ヘッジファンドなどからとみられる利益確定売りが出やすかったほ か、商社については「石油権益も保有しているため、実際の被害が出れ ば株価にネガティブインパクトが及ぶ」と、DIAMアセットの平川氏 は懸念を示していた。

午前に下げ渋ったものの、午後に再度下値模索となったことについ ては、需給要因を指摘する向きもある。岡三証券の森本敏喜商品運用部 長は、「今週に入って海外投資家の買いが細っている」とした上で、 「押し目買いや1万500円台を下値めどとしてショート(売り持ち)し ていた向きの買い戻しが一巡すると、金融法人による売りが需給面で優 位になりやすい」と見ていた。

東証1部の売買高は概算で25億4638万株、売買代金は同1兆 7986億円。値上がり銘柄数は314、値下がりは1257。

クボタが大幅安、ライトオンはストップ高

個別の材料銘柄では、株価バリュエーション面に割高感が出てきた などとし、クレディ・スイス証券が投資判断を「アンダーパフォーム」 へ下げたクボタが大幅安。新製品が寄与するまで高収益・高成長は期待 しにくくなったとし、ゴールドマン・サックス証券などが投資判断を 「中立」へ下げた日産化学工業は4日続落。インドの子会社ランバクシ ーの第4四半期営業利益の回復力は弱い印象、とシティグループ証券が 指摘した第一三共は続落した。

半面、冬物商品の販売好調などで、2月度の既存店売上高が2年3 カ月ぶりに前年同月を上回ったライトオンは値幅制限いっぱいのストッ プ高。野村証券が12年3月期連結営業利益の最高益を予想したオイレ ス工業、23日付の日本経済新聞朝刊で、中国での生産能力増強が伝え られたツガミもそれぞれ急伸。野村証券が1日高値からの騰落率がTO PIXを17%アンダーパフォームしており、過去3度の中東ショック と同程度までは調整しているとの見解を示した日揮は6日ぶりに反発。

新興市場も続落

新興市場も続落した。ジャスダック指数の終値は前日比0.5%安の

54.85、東証マザーズ指数は1%安の496.07。個別の材料銘柄では、原 油高によるコスト上昇懸念からスカイマークが4日続落。親会社の双日 が連結子会社化を目指してきょうから株式公開買い付け(TOB)を開 始したさくらインターネットはストップ高。売買代金上位では、デジタ ルガレージ、ブイ・テクノロジーが安く、UBIC、日本マニュファク チャリングサービスは高い。

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