2月22日の米国マーケットサマリー:商品と国債が上昇-中東不安

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3654 1.3678 ドル/円 82.75 83.14 ユーロ/円 112.98 113.73

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,212.79 -178.46 -1.4% S&P500種 1,315.44 -27.57 -2.1% ナスダック総合指数 2,756.42 -77.53 -2.7%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .70% -.06 米国債10年物 3.46% -.13 米国債30年物 4.60% -.08

商品 (中心限月)   終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,401.10 +12.50 +.90% 原油先物 (ドル/バレル) 93.57 +7.37 +8.55%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、スイス・フランがすべての主要 16通貨に対して上昇。リビア情勢の悪化を背景に、逃避先としてフ ランに買いが集まった。

ユーロはドルに対して下げを埋めた。欧州中央銀行(ECB)の 政策委員会メンバー、ルクセンブルク中銀のメルシュ総裁が、ECB が来週にもインフレ警戒姿勢を強める可能性があると指摘したこと がきっかけ。ニュージーランド・ドルは下落。同国2位の都市で地震 が発生し、少なくとも65人が死亡したことが背景。一方、円には安 全性を求めた買いが入り、大半の主要通貨に対して上昇した。

みずほフィナンシャル・グループの米通貨セールス担当責任者、 ファビアン・エリアソン氏は、「安全性を求めてスイス・フランと円 に資金が流れている」と指摘。「中東情勢が波及するとの不安がある。 リビアは非常に大規模な原油埋蔵量を持つ。原油供給の混乱に対する 不安だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後1時57分現在、スイス・フランはユーロ に対して前営業日比1.1%高の1ユーロ=1.2815フラン。一時は

1.2792フランと、先月31日以来の高値を付けた。スイス・フラ ンはドルに対して1%高の1ドル=93.76サンチーム。ドルはユー ロに対して0.1%高の1ユーロ=1.3667ドル(前日は1.3678ド ル)。円はドルに対して0.5%高の1ドル=82円69銭(同83円 14銭)。円はユーロに対して0.6%高の1ユーロ=113円ちょう ど(同113円73銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は急落。S&P500種株価指数は昨年8月以来の大幅 安を記録した。リビア情勢が緊迫化したほか、小売りのウォルマー ト・ストアーズの業績が自社予想を下回ったのが嫌気された。

ウォルマートは3.1%安。昨年5月20日以来の大幅下落となっ た。バンク・オブ・アメリカ(BOA)も下落。クレジットカード部 門ののれん代減損費用がほぼ2倍の203億ドルに拡大したのが嫌気 さ

れた。航空会社のユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス とAMRはいずれも安い。原油価格の上昇が航空会社の業績を損ねる 可能性があるとの懸念が背景だ。石油のエクソンモービルとシェブロ ンは上昇。原油先物相場が2年ぶり高値に上昇したのが材料となった。

ニューヨーク時間午後4時現在の暫定値では、S&P500種株 価指数は前営業日比2.1%安の1315.44。昨年8月11日以来で最大 の値下がり。ダウ工業株30種平均は178.46ドル(1.4%)下げて

12212.79ドル。

ジェームズ・インベストメント・リサーチのマネーマネジャー、 トム・マンガン氏は、「相場は今のようなグローバルリスクに対して 極めてぜい弱だ」と述べ、「リビアの武力衝突が長期化して内戦へと 悪化した場合、石油供給に障害が生じるリスクは高まる。これを手掛 かりに5-10%の調整が入り始める可能性がある」と続けた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。リビア情勢の悪化を背景にした質への逃避で、 2年債入札(発行額350億ドル)を順調にこなした。

入札の最高落札利回りは0.745%。ブルームバーグ・ニュース がプライマリーディーラー(米証券政府公認ディーラー)7社をまと めた事前予想の0.752%を下回った。応札倍率は3.03倍と、昨年5 月以来の最低。過去10回の平均3.40倍を下回った。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、カール・ラ ンツ氏は、「中東発の質への逃避で相場は持ち上げられている」と指 摘。「質への逃避は順調な入札にも一役買った」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後1時14分現在、既発2年債利回りは6ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01ポイント)下げて0.7%。10年債利回りは12bp下げ て3.47%。

入札では外国中央銀行を含む間接入札の割合が31.3%と、昨年 11月以来の最高となった。過去10回の平均は33.8%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇し、1オンス当たり1400ドルを 突破した。中東情勢の悪化で質への逃避から貴金属が買われ、銀先物 も30年ぶり高値に急伸した。

リビアでは政府が反政府デモの武力鎮圧に乗り出し、多数の犠牲 者が出た一方、第2の都市ベンガジは反体制派の掌握下に入った。バ ーレーンでは民主化を訴え数万人規模の市民が首都を行進。金はこれ までの1年間で26%値上がり。銀は2倍に跳ね上がった。

スタンダード・バンク(ヨハネスブルク)のアナリスト、マー ク・グラウンド氏はリポートで、「中東と北アフリカの地政学的緊張 は高まる一途にあり、リスク警戒の姿勢が続いている。安全な投資先 の魅力が求められている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比12.50ドル(0.9%)高の1オンス=1401.10ドル。 過去最高値は12月7日に記録した1432.50ドル。前日はプレジデ ンツデーの祝日で休場だった。

銀5月限は57.1セント(1.8%)高の1オンス=32.856ドル。 一時は1980年3月以来の高値となる34.315ドルまで買い進まれた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は上昇し、約2年ぶりの高値を付けた。 リビア情勢の悪化を背景に、アフリカ最大の原油埋蔵量を保有する同 国からの供給に支障が出るとの懸念が強まった。

リビアでは兵士が同国のカダフィ政権の軍務を放棄したほか、外 交官は相次いで辞職した。サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相 は「供給不足はまったく起きていない」とし、石油輸出国機構(OP EC)加盟国は原油不足が発生した場合には、増産する用意があると 発言した。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントル イス)のチーフ市場ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は、「リ ビア産原油の喪失に世界は対応できるだろうが、リビアにとどまらな いのではないかと心配している」と指摘。「こうした状況がどこまで 波及するのかわからない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前営 業日比7.37ドル(8.55%)高の1バレル=93.57ドルで終了し た。終値では2008年10月3日以来の高値。過去1年間では17% の値上がり。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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