メルシュ氏:ECBがインフレリスク警告も-来週の政策委で

欧州中央銀行(ECB)の政策委 員会メンバー、ルクセンブルク中銀のメルシュ総裁は、ECBが来週 の政策決定会合でインフレをめぐる文言を強め、数カ月以内に政策金 利を引き上げる用意があることを示唆する公算があると述べた。

メルシュ総裁は21日のルクセンブルクでのインタビューで、「物 価安定のリスクが上向きにあると大半のメンバーが判断しても驚かな いだろう」と言明。景気の勢いが強まり、インフレ率がECBの2% 弱の目安を上回っていることから、「金融政策スタンスの再調整」が 必要となるのは必至だと続けた。時期的なめどには言及しなかった。

ECBは3月3日の次回政策委で、最新の景気見通しも公表する。 メルシュ総裁は、ECBのエコノミストが2011年のインフレ見通し を昨年12月時点の1.8%から2%超に引き上げると見込んでいる。 1月のインフレ率は2.4%に上昇した。

同総裁は「現在の問題は12年についてだ」とし、インフレ率が 「一時的な上昇で済むのか、あるいは高止まりするのかということだ」 と述べ、「二次的な影響次第だ」と指摘した。

さらに、メルシュ総裁は、政策当局が来週、「若干下向きに傾い ている」としている景気見通しリスク判断を変更する可能性があると も語った。

ECB当局者

インフレに対して懸念を募らせている兆候を示したECB当局者 は、メルシュ総裁で今週は4人目だ。シュタルク理事は21日夜、「必 要な場合は直ちに断固たる行動を起こす用意がある」と発言。ビニス マギ理事も、政策スタンスを見直す必要がある可能性を示唆した。

米連邦準備制度理事会(FRB)に先立つ利上げでユーロが上昇 する可能性を懸念しているかとの問いに対し、メルシュ総裁は、「状 況が適切だとの判断に基づき、われわれは利上げに踏み切る。市場ア ナリストの時間軸に捉われていない。為替相場に目標水準は設けてい ない」と回答した。

同総裁は、ECBは「異常に低い政策金利が経済にゆがみを生じ させることを十分認識している」と発言。だが、「不透明感が引き続 き極めて高い時期に、先の行動を約束することで自信過剰の姿勢に陥 らないよう」注意を促した。

出口戦略

ECBはこれまで2回にわたり、金融・債務危機時の銀行支援を 目的とした緊急措置の巻き戻しを断念させられた。

メルシュ総裁は、「段階的な」出口戦略の再開に当局者が目を向 けつつあると語り、ECBへの依存軽減に向けて、市中銀行のECB からの融資が過剰となった際に貸出金利を引き上げることも手段の一 つとなり得ると続けた。

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