伊ENI:リビアの石油事業が危機に-反体制デモで政情不安拡大

リビアで41年続いたカダフィ 体制が崩壊の危機にある。同体制下で事業を展開してきたイタリ アの石油会社ENI(ローマ)は外国企業の中で最も打撃を受け そうだ。

旧宗主国であるイタリアは、リビアへの投資規模が世界で最 も多く、イタリア最大の企業であるENIはその中心だ。同社の リビアでの産油量は日量ほぼ25万バレルと、総生産量の約14%を 占める。政情不安が深刻化する中、ENIの株価は21日、1年7 カ月ぶりの大幅安となった。

イタリア国際問題研究所(IAI、ローマ)のエネルギー・ セキュリティー調査員、ニコロ・サルトリ氏は「イタリア、特に ENIはリビアへの投資額が大きい。体制崩壊となれば大いに損 失を被ることになる」と説明。「リビアにおけるENIの生産と探 査の権益はかなりの規模だ」と指摘した。

カダフィ大佐の次男セイフ・アルイスラム・カダフィ氏は21 日、抗議デモがリビア東部から首都トリポリに広がる中、内戦の リスクを警告した。近隣のチュニジアとエジプトでは、政治的弾 圧や経済停滞に対する抗議デモを受け、独裁政権が既に崩壊して いる。リビアは北アフリカ最大の産油国。

ENIは21日、要職以外の従業員と家族を出国させる一方で、 生産を通常通り継続していると明らかにした。同社株の21日終値 は前週末比5.1%安の17.43ユーロと、2009年7月以来の大幅な 下げだった。

RMG(ミラノ)のファンドマネジャー、アレサンドロ・フ リゲリオ氏は、「ENIと交渉し、調印した要人らがいなくなれば 10年契約が突然白紙撤回される恐れがあるという事実に、市場は 当然ながら神経質になっている」と指摘。「ENIのリビアとの長 年の関係と、不安定な地域での事業実績が役立つことを望むしか ない」と語った。

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