今日の国内市況:株が小幅高、長期金利は1.3%近辺-ドル83円前半

東京株式相場は小幅高。一部アナ リストの目標株価引き上げなどからソフトバンクが大幅高となるなど情 報・通信株が上昇、値上げへの姿勢などが評価されたブリヂストンなど ゴム製品株も高い。時間外での海外原油先物相場の上昇が追い風となり 、石油関連株も堅調。

半面、民主化要求の高まりで20日の中東株式相場が下落したこと や、対ドルでの円高進行が懸念され、電機や精密機器、輸送用機器とい った輸出関連株には売りが優勢。株価指数の上値を抑えた。

TOPIXの終値は前週末比1.03ポイント(0.1%)高の

974.63と反発し、日経平均株価は14円73銭(0.1%)高の1万857 円53銭と6連騰。

ファンダメンタルズの改善と中東情勢の悪化というプラス、マイナ ス両面が綱引きし、方向感が出にくい中で取引終了にかけては堅調さを 見せた。高値警戒感はあるものの、景気や企業業績に対する期待は継続 、中国人民銀行(中央銀行)による市中銀行の預金準備率引き上げを受 けた中国株市場の上昇も安心感につながった。

先週末の米国株は、機械の小売り販売が49%増加したとの発表を 受けて建機のキャタピラー、利益見通しがアナリスト予想を上回った税 務ソフトのインテュイットなどが上げ、米主要3指数はそろって高かっ た。

一方、チュニジアやエジプトで始まった中東での民主化要求の波は 次第に広がりを見せ、18日にはバーレーン、イエメン、リビアに加え、 東アフリカのジブチでも治安部隊がデモ隊に発砲した。中国では、民主 化を求めインターネットでチュニジアのような「ジャスミン革命」を呼 び掛ける動きに対し、政府当局が活動家らを拘束、街頭への警官配備を 強化するなど封じ込めに動いたとAP通信は伝えた。

情報爆発の収益化でマージン拡大が急加速しているとし、みずほ証 券が目標株価を4230円へ引き上げたほか、出資先である中国企業の米 での株式上場計画も浮上したソフトバンクが急伸し、東証1部売買代金 で首位。KDDIやNTTも高く、情報・通信はTOPIXの上昇寄与 度トップになった。

また、決算説明会での値上げへの姿勢などを評価し、ゴールドマ ン・サックス証券が投資判断を「買い」に引き上げたブリヂストン、競 争環境改善への評価から同証が強い買い推奨リストに採用した住友ゴム 工業などゴム製品株も上昇。TOPIX上昇寄与2位となった。

東証1部売買高は概算で20億8632万株、売買代金は同1兆4610 億円。値上がり銘柄数は768、値下がり銘柄数は734。

長期金利が1.3%付近

債券市場では長期金利が1.3%付近で推移。米国で株式相場の堅調 地合いが続く中、前週後半に金利が低下した反動が出た。あすの20年 債の価格競争入札に対する過度な警戒感は出ていないものの、結果を見 極めたい雰囲気から取引は手控えられた。

現物市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回り は、前週末比1ベーシスポイント(bp)高い1.305%で始まり、その 後しばらくは1.30-1.31%でのもみ合いとなった。午後に入ると

1.30%での推移が続いていたが、3時過ぎからは1.305%で取引され ている。

米国では前週末にダウ工業株30種平均が約2年8カ月ぶり高値を 更新するなど株高地合いが続き、米国債市場で一時は長期債が売り込ま れるなど、外部要因からは債券買いに動きにくい環境が続いている。

こうした中、312回債利回りは前週に1.3%台半ばまで上昇後、週 末には1.2%台に低下した反動が出た。きょうは米国市場がプレジデン ツデーの祝日で休場となることもあって動意薄の展開が続いた。

もっとも、前週には中長期ゾーンに投資家の押し目買いが入ってお り、金利上昇にもいったんは歯止めがかかった格好だ。

あす22日に20年利付国債入札が実施される。前回入札された20 年物の123回債利回りは2.045%で取引されており、表面利率(クー ポン)は前回債と同じ2.1%か、0.1ポイント低い2.0%となる見込み。 発行予定額は1兆1000億円程度。

日本証券業協会が21日に公表した公社債投資家別売買高によると、 短期証券を除くベースで都市銀行は1月に2兆6216億円買い越した。 昨年11月の2兆8905億円の売り越しから、12月は一転して2兆 1848億円買い越しており、2カ月連続で2兆円超の買い越しとなった。

都銀の買い越しのうち約2兆2000億円は中期債。新発5年債利回 りは4日に月間の最低となる0.395%で始まり、19日に0.535%を付 けるまでじり高に推移しており、その後は0.5%を中心にもみ合う展開 だった。

都銀以外の業態では、生保・損保が昨年12月に続いて1兆円の買 い越しとなったほか、地方銀行や信託銀行、農林系金融機関がいずれも 7000億円を超える買い越しを記録。外国人も昨年12月の1771億円売 り越しから6914億円の買い越しに転じた。

東京先物市場の中心限月の3月物は前週末比4銭安い138円98銭 で開始。いったんは1銭高の139円03銭まで戻したが、すぐに売りが 膨らんでその後はマイナス圏での取引が続き、一時は138円90銭まで 下げた。しかし、午後に入ると再び139円付近でのもみ合いとなり、 結局は5銭安の138円97銭で週初の取引を終えた。

前週末の米国市場が株高・債券安の展開だったことから、日中は小 幅マイナス圏でのもみ合いに終始した。一方、民主化要求が高まる中東 情勢の混乱が広がる中、午前には日経平均株価が下落する場面もあり、 債券市場での下支え要因となったもよう。

国内政治に不透明感が高まってきたことが、今後の株式市場では売 り材料視される可能性が高い。国内株相場が政治混乱への懸念から上値 が重くなると、債券市場では先物中心に下支え要因になる見通し。

ドルが83円台前半で上値重い

東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=83円台前半を中 心に、約1週間ぶりのドル安値圏で推移した。中東情勢の不安定化を背 景に米金利の下押し圧力が警戒され、ドルの上値が抑えられた。

ドル・円相場は早朝の取引で一時83円02銭と、10日以来の水準 までドル安・円高が進行。ただ、米国がプレジデンツデーの祝日で株式 や債券市場を中心に休場となるため、手掛かり材料に乏しいことから、 ドルの下値も限定的で、午後には一時83円19銭まで反発する場面も みられた。しかし、午後3時35分現在までの値幅は17銭にとどまり、 方向感の出にくい相場展開に終始した。

中東の緊張状態を背景に、前週末の米国債市場では2年債が続伸。 同利回りは4日以来の水準に低下している。そうした中、今週は23日 に中古住宅販売件数、24日に新築住宅販売件数など住宅関連指標の発 表を控えている。

前週末の海外市場では、ECB当局者からインフレを警戒する発言 が目立ったことから、利上げ観測の再燃でユーロ買いが進行。ユーロ・ ドル相場は一時1ユーロ=1.3716ドルと、10日以来のユーロ高値を 付けた。

ただ、ドイツでは、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CD U)が、ハンブルク市(特別市、州と同格)議会選挙で第2次大戦後最 悪の敗北を喫した。同国で今年予定される7つの州議会選の最初の選挙 で同党が過半数議席を失ったことで、メルケル首相による欧州債務危機 対策の余地は狭まる恐れが出てきている。

この日の東京市場のユーロ・ドル相場は一時1.3666ドルまでユー ロが下押される場面も見られた。

前週末にフランスのパリで開かれた20カ国・地域(G20)財務 相・中央銀行総裁会議では、世界経済の不均衡の監視を強めることで合 意。世界経済の不均衡を把握する参考指針には、対外収支や公的・民間 債務といった指標が盛り込まれる。

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