G20参考指針設定、中国の反対乗り越える-「妥協の産物」との指摘も

先週末パリで開かれた20カ国・地 域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、中国が反対意見を表明する 中、世界の経済成長を危険にさらす恐れのある不均衡を発見する早期 警戒システムの構築着手で合意した。

会議では、世界経済を信用危機とリセッション(景気後退)に陥 らせる一因となった貿易や投資の流れのゆがみを是正するため、不均 衡を把握する参考指針を設けることが決まった。指針には、財政赤字 水準や対外収支、民間貯蓄率などが採用される。

参考指針は、厳格な目標というよりも関係国からの圧力を通じて 実行が求められるもので、米欧はこれにより人民元相場が経済に与え る影響について中国に警告を発する新たな手段を手に入れた。ガイト ナー米財務長官は、元相場について「大幅に過小評価されている」と 指摘している。

中国は参考指針の設定が自国の為替政策への対抗手段になりかね ないと懸念し、当初は抵抗の構えを示していたが、最終的には一部表 現を弱め、指針に外貨準備を盛り込まないことを認めさせた。中国の 外貨準備高は2兆8000億ドル(約233兆円)に上り、同国が輸出主導 で世界2位の経済大国になったことを示す象徴となっている。

ゴールドマン・サックス・グループのチーフ為替ストラテジスト、 トーマス・ストルパー氏(ロンドン在勤)は、「G20の声明は、明ら かに文言と特定の表現に関する妥協の産物になりつつある」と指摘し た。

中国を交渉の席に戻す役割を果たしたのは、ブラジルとロシア、 インドだった。これは、こうした新興国がその経済力に見合う交渉力 を一段と発揮するようになったことの新たな証左だ。

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