リビアでの反政府デモ拡大、衝突の死者170人超に-欧米が非難

リビアでの反政府デモが拡大、同 国の最高指導者カダフィ大佐に忠誠を誓う治安部隊との衝突で死傷者 が増えている。このため、治安部隊の対応に対して欧米諸国が相次い で非難声明を発表した。

リビア情勢は41年に及ぶカダフィ大佐の治世で最大の危機に発 展しており、リビア第2の都市ベンガジでは数千人による抗議行動が 起きた。目撃者らの話では、これに対して治安部隊が発砲したという。

人権擁護団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(ニューヨーク) が20日発表したところでは、16日以降、治安部隊と反政府デモ隊と の衝突でリビア内での死者は少なくとも173人に上り、数百人が負傷 した。ベンガジでは、死者数は200人以上、負傷者は約800人に達し たとの目撃証言もある。

米国務省のクローリー報道官は同日、電子メールで配布した声明 で、「混乱の起きた数日間に数百人が死亡・負傷したとの信頼性の高い 報告もある」と指摘、「抗議行動の民衆に対して殺傷性の高い武器を使 うことに対して「断固反対する」との姿勢を表明した。

英外務省の発表では、ヘイグ外相がこの日、リビアの最高指導者 の息子セイフ・カダフィ氏との電話で、同国政府の行為は「容認でき ず、世界中の非難を招くことになる」と伝えた。

チュニジアやエジプトでの独裁政治打倒に触発された抗議行動が 中東諸国全般に広がっていることから、アフリカで最大の原油埋蔵量 を持つリビアの動向は重要度を増している。改革要求に対して政府が 鎮圧に当たっているイエメン、ジブチ、バーレーンでは衝突が発生し ている。

抗議行動は20日、イラン、モロッコでも伝えられており、アナリ ストらは、情勢不安が世界最大の原油輸出国サウジアラビアにも波及 するリスクを懸念している。

米国はベンガジなど北東部6都市での「武力衝突」を理由に、リ ビアへの渡航自粛を勧告した。

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